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Linux Foundation、機械学習をアプリケーションに簡単に組み込めるオープンソース「Acumos AI」発表。新団体「LF Deep Learning Foundation」が開発

2018年4月9日


Linux Foundationは、人工知能や機械学習の分野においてオープンソースによる変革を促進するための団体「LF Deep Learning Foundation」の発足を発表しました

LF Deep Learning

そして同団体がホストするプロジェクトとして発表されたのが「Acumos AI」プロジェクトです。

Acumos AI

Acumos AIプロジェクトはおもに「Acumosフレームワーク」と「Acumosマーケットプレイス」から構成され、これらによってAIや機械学習の開発、利用、共有という3つのメリットをもたらすとしています。

以下はAcumos AIプロジェクトのブログに投稿された記事「What is Acumos? - Acumos」から。

Acumosは、AIモデルの開発者に対しては容易な開発とパッケージングを実現するソフトウェアだと説明されています。

For creators of AI models – data scientists and others – Acumos empowers them to publish models while shielding them from the need to custom develop fully integrated AI solutions. Acumos creates an extensible mechanism for packaging, sharing, licensing, and deploying AI models and publishes them in a secure catalog that is easily distributed between peer systems.

AIモデルの開発者~データサイエンティストやその他~にとって、AcumosはAIソリューションのためのカスタム開発を行わなくともモデルの開発を行えるようにします。さらにAcumosはAIモデルのパッケージング、共有、ライセンシング、デプロイのための拡張機能を実現し、セキュアなカタログへ公開することで同様のシステムへの展開を容易にしてくれます。

It packages each model into an independent, containerized microservice, which is fully interoperable with any other Acumos microservice, regardless of whether it was built with TensorFlow, SciKit Learn, RCloud, H2O, or any other supported toolkit. Models built with any of these tools or any supported language, including Java, Python, and R, can be automatically onboarded, packaged, and cataloged.

モデルはそれぞれ独立してマイクロサービスのコンテナ化がされ、それがTensorFlowやSciKit Learn、RCloud、H2Oなどのどのツールキットで開発されていたとしても、あるいはJavaやPython、Rなどのどの言語で作られていたとしても、自動的にパッケージ化され、カタログ化され、ほかのAcumosマイクロサービスと相互運用を可能にします。

さらにAcumosフレームワークは開発されたモデルを、Dockerコンテナ化して簡単にアプリケーションに統合できるようにすると。

For users of AI – the people and organizations using AI to add machine intelligence into their applications – Acumos microservices are easy to integrate into practical applications. A visual editor allows any software developer, even without a background in data science or knowledge of any specialized AI development tools, to construct simple or chained AI applications in Acumos and deploy them as containers to any suitable external environment that supports Docker.

AIのユーザー~アプリケーションにインテリジェンスを組み込もうとしている人や組織~にとって、AcumosマイクロサービスはAIとアプリケーションとの統合を容易にします。ビジュアルエディタは、たとえデータサイエンスやAI開発ツールに関する特別な知識がないデベロッパーであっても、シンプルな、あるいは一連のAPiアプリケーションであっても、Dockerをサポートする環境に対してコンテナとしてデプロイできるようにします。

そしてAcumosマーケットプレイスはその名の通り、AIモデルのマーケットプレイスです。開発されたAIモデルを公開し、検索できるようにするというもの。

To tap the power of the AI community, we included the Acumos Marketplace, where members can share models and test data in a secure environment.

AIコミュニティの能力を引き出すために、私たちはAcumosマーケットプレイスもそろえています。これはメンバーがセキュアな環境でモデルを共有し、テストできるというものです。

学習済みの機械学習アプリケーションは、これまでおもにクラウドベンダが機械学習APIとして公開し、それをユーザーが利用するケースがよく知られていました。しかし今回Linux Foundationが発表し目指そうとしているのは、アプリケーション自体がローカルに機械学習の能力を備えるために用意されたソフトウェアとマーケットプレイス、そしてそれを主導する団体としてのLF Deep Learning Foundationです。

今回の発表は、これからさまざまな模索が始まると考えられるアプリケーションがインテリジェンスを持つための実装について、一定の影響を与えるのではないでしょうか。

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カテゴリ 機械学習 / AI / ビッグデータ
タグ  AI , Linux , 機械学習


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