ある期間、新宿に住んでいたことがあります。
新宿区大久保という町の、超が10個くらい付くボロアパートに。
風呂なし物件。すぐ近くにコインシャワーというのがあって、100円で1分だけシャワーを浴びることができました。
コインランドリーのように管理者が不在でしたが、いちおうレディース専用で、女の人だけが出入りするので安心感はありました(外国籍の方の利用が多かったと思います)。
お金がなかったので、1日1分だけのシャワーで済ませていました。
でも1分だと、シャンプーはできても、トリートメントを洗い流したり、からだを洗ったりする時間がないので、家の台所のシンクで頭だけ洗ってから、コインシャワーに行くようにしていました。
(ちなみに洗濯機&洗濯機を置く場所もなかったので、頭を洗うついでに洗濯ものも台所のシンクで洗っていました)
お風呂と洗濯ものについてはそれでOKだったのですが、トイレが超が100個付くくらいイケてないトイレでした。
まず、ドアが腐りかけた木製の引き戸。
それを壊さないようにガラガラガラと引くと、頭上に腐りかけた木の箱があります。靴箱くらいの大きさ。
それがトイレのタンク的役割をしていました(常時水がポタポタ垂れていました)。
その腐った木の箱から紐がひゅるると伸びていて、それを引っ張ると水が流れるという仕組み。
家のトイレなのに和式。
トイレに落ちるんじゃないかという恐怖と、頭上の木箱が落ちてくるんじゃないかというダブル恐怖。
いつも緊張しながらトイレを使ってました。
そしてカビ。トイレのタイルがすぐにカビるので、ヒマさえあればトイレの掃除をしていた気がします。
そんなトイレなので友達を呼ぶのも恥ずかしかったのですが、開き直ってそのトイレの話を友達にすると、みんな面白がって見にきました。
生活できないわけではなかったので、どうにかそこで1年ほど暮らしました。
その後ちょっとフィリピンに行くことになったのですが、もっとすごいものが待ちかまえていました。
この新宿での経験のおかげで、フィリピンを楽しむことができたとも言えます。
フィリピンでは、廃業したホテルを少し改築した建物に滞在しました。
部屋はホテルの一室という感じでしたが、ユニットバスがやばかったです。
シャワーを浴びるスペースがあるだけ。
便器のほうに水が行かないように、いちおう枠があるのはありがたかったです。
シャワーヘッドはついているものの、そこからは何も出てきません。
膝の位置にある蛇口からかろうじで水が出てきました。
そのスペースの床にひざまづき、からだをできるだけ小さくしてからだを洗いました。
せめてお湯が出てくれればよかったのですが、水オンリー。
でも毎日真夏のよう暑かったので、水だけでもOKでした。
このシャワースペースの横に、ちょこんと小さな、オモチャみたいな便器がありました。
しょっちゅう逆流して、ひやひやさせられました。
でも外だと、便器がなく、地面に穴が空いているだけ、というトイレもあったので、全然ましなほうだったと思います。
しかし今思えば、よくあんなところで半年間も生活していたな~と感じてしまいます。
今もう一度やれと言われてもできないかもしれません。
あのときは(古くさい言い方ですが)ガッツみたいなものがありあまっていた気がします。
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