無芸大食人畜無害の主人公
男おいどんは松本零士の漫画。
代表作は「銀河鉄道999」SF漫画家として知られるが、僕が松本零士を知ったのはこの漫画「男おいどん」でした。
少年マガジンにて1971年から連載開始1973まで連載されました。
物語は下宿館という四畳半下宿の住人「大山昇太」が主人公。
人畜無害無芸大食、チビでブサイクでド近眼でガニ股。
サルマタとランニングシャツでうろつき近所ではサルマタの怪人と呼ばれている。しかもお金がないので年中切ない思いしている。
彼の部屋の押し入れはサルマタで一杯。サルマタケという不思議なキノコが自生してたり猫やトリが住み着いてたりします。
そのトリさんとの掛け合いが又面白いのです。
バイトをしても上手くいかない、ナイナイ尽くしの大山昇太ですが妙に共感してしまうのと彼のまわりの人々の優しさがしみてくる作品になっています。
主人公の部屋の向かいの部屋に入れ替わりでヒロインが下宿します。優しく接してくれるため毎度「惚れてしまう」のですが振られる以前に悲しい結末になってしまいます。
ヒロインとそのほかの登場人物のギャップが大きいのも魅力になってます。
作中に出てくるラーメンライスやインキンタムシなど、エピソードに共感できる部分が多くあります。最近1~2巻を読んでみたら吹き出しのセリフがとってもいいですね。
前向きでバイタリティ溢れるキャラなので、「名言」がポンポン飛び足しています。僕がこの漫画を好きになったのは主人公のセリフに共感したからかもしれません。
男おいどんは現在、電子書籍版が出てます。
男おいどんですが、1973年に連載は終了になります。「話が無限大になった、けじめがつかない」との理由で松本零士本人から連載を打ち切ったのです。
その後松本零士は、1974年に放送されたアニメ版「宇宙戦艦ヤマト」が視聴率低迷のため打ち切りとなった為苦境に立たされます。
ダメなら打ち切りという条件で、「銀河鉄道999」の原稿5話分を少年キングに預け、自身はアフリカへ気分転換の旅に出る。帰国後999は人気になり銀河鉄道999は連載が始まるのでした。
松本作品の登場人物はどれもよく似ているのは理由があり、キャラクターの名前にしても兄弟親戚知人などから拝借しているという。
宇宙戦艦ヤマトの森雪のネーミングはファンレターを送ってくれた読者の名前が由来となってたりします。
松本零士オフィシャルサイトでは、松本零士ファンアート大賞2018を開催中。他にも松本零士生誕80周年プロジェクトなど。
NAGOでした、シーユー