8コングラ CGの教室 第1話「形づくる」[字] 2018.04.08
コンピューター・グラフィックス。
その名のとおりコンピューターを使って作られた画像の事を指します。
略してCGといわれるこの技術は私たちが目にするさまざまな映像の中で使われどこまでが実際に撮影されたものでどこからがCGか分からないくらい多様化し進化しています。
CGは本物そっくりに作るだけではありません。
技術が進化する度にそれを使って「もっと面白い映像を作ろう!」というアイデアも生まれます。
CGは3つの段階で完成へと至ります。
この番組では3回シリーズで皆さんをCGの世界へご案内します。
そうそうこの番組のタイトルですがコンピューター・グラフィックスに愛着を持ってもらうために「コングラ」という名前にしました。
「コングラ」始まります。
木の上で暮らしながら二足歩行。
一体どんな暮らしなんだろう?
ああ確かに木の上で歩いてる。
森の変わり者って感じだ
でも2本足だと木から落ちちゃいそうだな
地上に下りていくぞ。
2本足で立って歩き始めた
おお!地上をスイスイ歩いていく。
遠くまで歩くには便利って事かな?
あれ果物?これが目当てで歩いてきたのか?
両手いっぱいに抱えて。
そうか。
だから二足歩行か。
これなら木登りが苦手でも地上では誰にも負けないって感じだ
CGのあらゆる部分の形を決めるとても重要な作業です。
ここではパソコンの中で起きている事を分かりやすく机の上でお見せします。
基本的には三角形と四角形のポリゴンを組み合わせて立体の形が作られます。
ポリゴンの数が多ければ多いほど形はより微細で滑らかになります。
…が多ければ多いほどコンピューターの計算は大変になります。
また表面をいくら細かく作ってもそれだけでは本物には近づきません。
実物を調べたり標本や資料を見たり時には物が動く仕組みを知るために実際に自分で手足を動かしたり回ってみたりします。
手の長さを決めたら次は動きを考えながら形づくります。
リアルにするために実際にあるものを観察したりそれらを組み合わせたりしてコングラに反映していくのです。
背景の中の小道具というか小さい人とかと関わる部分の小物を作ってるセクションになります。
アフリカにある果物で…実際に日本にある果物の特徴を調べてイサカマのリアリティーを出すためにすごい苦労しました。
このパイナップルはこの実がぎっしりした感じがちょっとイサカマのこの実のギュッとした感じの参考になるかなと思って買いました。
若い実ほど固く見えるようにして下ほど熟れてるんですけど熟れてる実ほど要は実と実の間が離れてたりとかより軟らかそうに作ったりとかそういう工夫ですね。
モデリングの作り方は自動でやってくれるというよりは自分で球体に切れ目を入れて面を選択して押し出して作るっていう感じです。
今回は地面に落ちてるものから手に持ってるものまであったので腐り方とか地面に置いてある面は特に腐っている。
下の面ほど腐っているとか茎に近い部分ほど青かったりとかそういう特徴を実際の果物から情報を得ました。
下手な人がバ〜ッと作るとそこの質感が軟らかいのか固いのかもそれだけ見ると分からないんですけど…古代人類が石器として作ったものを再現したっていう。
こういうガラス質の石を採取するところからつきあって山形にみんなで行って。
想像しなければいけない部分っていうのはありつつも…場面上だと偶然石を使って骨を砕いてきてっていう割れるリファレンスを実際やってみようって事なんですけどこれを作ったのは石を…もうちょっとちゃんとした石をこういうふうにカンカンカンカンって。
実際にカメラでは撮る事ができないただ過去本当に存在していたであろうという世界を撮れたっていうところに僕らはCGで映像を作るっていうところの一つの意味が作れたんじゃないかなというふうに思っています。
(チャイム)これはですねラミダス猿人っていう猿人のモデリングをしています。
まず最初にラミダス猿人っていうのはどんな生き物なのかっていうのが分からなかったのでまずそれをいろいろ学者さん専門家の先生にいろいろ聞いたりとか生態の特徴ですとか聞きながらアウトラインっていうのを確かめていくというかそういう作業の繰り返しでした。
見る角度によって違うんですね腕は。
筋肉のつき方が違うから。
それなんだなやっぱりな。
例えばこのラミダス猿人っていうのは走らなかっただろうとかそういった推測がされているそうなんですけど腰の筋肉がすごい少ないんですね。
何かそういった特徴というのも聞きながらこの造形に反映させていったっていう経緯がありますね。
そんきょはできる?できますよ。
ありとあらゆる霊長類人間だからね。
ああそうですか。
ちょっと何となくさあ…造形に関してはですね頂いた資料どおり…。
手の大きさですね。
こういう感じで伸ばしたりとか縮めたりとか。
それで教えて頂いた寸法があるのでそれに合わせて長さを合わせたりとかそういった事をやっていますね。
こうやってみるとヒトとはやっぱり違いますね。
前に飛び出す方向に伸びてるというか…。
三角形は角度がこの角度が…。
強いですよね。
強い感じがあるね。
1周大体30枚ぐらいの撮影でそれを高さ違いで3段階分撮影します。
なので大体90枚多くて120枚ぐらいが撮影の目安になるかなと思います。
(英語)
(英語の会話)
(英語)
(英語の会話)
(英語の会話)シット。
シット。
シット。
ノー。
オーケースタンドスタンドアップ。
スタンドアップ。
(英語の命令)ノーノー。
実際にリアルな造形物要するに実際にこう何て言うんですかね特殊メイクで作るものとそれからCGっていうものを混ぜて見た事もない映像を作っていこうというのをその時プロデューサーと話したのを覚えてます。
(悲鳴)得体の知れない質感というかですねもちろんそれそのものは人間な訳なんですけどもそれが変形したり変容していく時の得体の知れない質感がすごく生々しく見てる僕らに襲いかかってくるというか。
絶対に現実そのものを見てるような気持ちになるんだけど決して見た事もないようなものがそこに現れるというこの地続き感をすごく表現したかったので。
なのでその…何て言うかミックスっていうのをですね非常に大事にしていたとこでしたね。
丸ごと全部CGにするやり方もあると思うんですけどそうじゃなくて実際の人間の動きも生かして例えばここの肩までは生かせるんじゃないか。
ここからブルーにしてここからCGにしたらどうかとかまあそういうふうにいろんなものを組み合わせてやる事を決めていくんですけどその時に最初にですねビデオコンテといってビデオでコンテを作るんですね。
ド〜ン!は〜い。
まあ全スタッフをそろえてやるんですね。
自主映画みたいなもんなんですが一生懸命それを作る訳ですね。
…でそれをみんなでじ〜っと見ながらこんなシーンにしたいんだなっていうのが分かったところでここまでは特殊メイクでやっといてここは表現不可能だからこれはCGにしようと。
一個一個検証していくんですね。
特殊メイクっていうのは貼って持っていくのでどうしても自分よりは膨らんできちゃうんですよね。
まあCGを使う事によって完全に欠損する事ができるんですよね。
穴を開けたりとか頭が完全にへこんじゃってるとか。
そういうのはやはり特殊メイクだけではできない事なので今回結構意図してやった事ですね。
CGでやれば何でもできそうなので構想だけはすごい膨らんでいくんですけどもDialogue:0,1166:59:34.65516,1166:59:36.65451,Default,,02018/04/08(日) 00:00〜00:30
NHKEテレ1大阪
コングラ CGの教室 第1話「形づくる」[字]
CGを「コングラ」という愛称で呼び、「つくりかた」ではなく「見方」をあの手この手で紹介する3回シリーズ。第1回目は、CG制作の最初の段階「形づくる」。
詳細情報
番組内容
世界最先端のCGを駆使するNHKスペシャル「人類誕生」と連動し、「CGを身近にする」ことを目指す番組。コンピューター・グラフィックスを、あえて新しい愛称「コングラ」と呼んでみる。そして「つくりかた」ではなく「見方」をあの手この手で提示する。基本、歴史、知ったかぶりポイントを新感覚で紹介する3回シリーズ。第1回目は、CG制作の最初の段階「形づくる」。
出演者
【出演】小林賢太郎,佐藤信介
ジャンル :
アニメ/特撮 – 特撮
趣味/教育 – コンピュータ・TVゲーム
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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