「有能な人間はそれに足を引っ張られている」
みたいな人、結構見ると思う
有能か無能かは相対的なもので、世の中の人を全て比較していけば99%の人は無能な人間だろう
そして有能か無能かが相対的なものである以上、1%の有能な人だけを集めても、今度はその中で有能な人と無能な人に分かれてしまうだろう
破滅願望を持つのは個人の自由だが、あまり建設的な意見ではないと思う
基本的に無能な人間が害をもたらすのは、自分が有能だと勘違いした時だけだ
自分の無能を自覚さえしていれば、無能であるが故の影響力の低さもあって、余程その人とその周囲が不運でなければ害は無い(たまにとことんツイてない人はいるが)
「無能を悪」とする考え方は個々人が自身の無能を自覚する事を阻害するという意味で、害悪ですらあると思う
そもそも個人の無能を補う為に組織や教育が存在しているのだから、ことさら個人の無能が目立つ時はそれらに問題があると考えるのが筋ではないだろうか
個々人の有能さを前提にしているせいで、数人の無能によって目的を達成できなくなる組織はあまり良い組織とは言えないだろう
少数精鋭が必要とされる場面もあるにはある
だが組織の規模が大きくなればなるほど、個人の優劣が組織の優劣に影響しない事が良い組織の条件になっていくのだと思う
組織の中枢に位置する人間が有能さが求められる事も事実ではある
だが軍隊における参謀本部がそうであるように、組織の長の無能さえ補う仕組みがあるのが組織というものだろう
そう考えると日本の組織の問題点は平社員や中間管理職、教師、アルバイト店員などといった、本来は無能でもさほど問題ないはずの末端の人々にまで有能さを求めてしまっている事にあるのではないだろうか
確かに。 ライオンとか宇宙人が国のトップでもいいし、難病を抱えた人が総理大臣であっても 社会の安定が揺るぐことのないこの国は素晴らしい。