周平よ福田よ、あと１本の壁打ち破れ　８回無死満塁０点

　あと１本が出なかった。中日は７日、阪神戦（京セラドーム大阪）で惜敗。２点を追う８回は無死満塁のチャンスをつくりながら、後続が抑え込まれた。打線は１０残塁の１得点に終わって開幕から８試合連続で４得点以下。再び最下位に転落したが、８日こそ打線が機能して今季初のカード勝ち越しを決めたい。

　今季初の連勝、今季初のカード勝ち越しに向けて、追い詰めてはいた。２点を追う８回だ。先頭・アルモンテの左前打を皮切りに、阪神・マテオを攻めて３つの塁上を埋めた。無死満塁。最大のチャンス、打席には好調な高橋、そして次打者は福田。同点、さらには逆転－。竜党のボルテージも最高潮に達したが…。

　押せ押せムードの中、まずは高橋がファーストストライクを打った。１ボールからの２球目だ。内角低めの真っすぐをはじき返したが、打球は力なく上がり遊飛。そして福田は初球を空振りすると、２球目の速球を打つも結果は最悪の三ゴロ併殺打。あっという間にチャンスはついえ、竜党からため息が漏れた。

　高橋は試合後、「甘い球じゃなかった。打つ球じゃなかった。チャンスのときだから打っていかないと（と思った）」と唇をかんだ。福田は報道陣の「力が入ったのか」の問い掛けに、「そうですね」と口にするのみだった。６回にも２死満塁の好機で空振り三振に倒れており、表情はひときわ険しかった。