【読谷】太平洋戦争末期の沖縄戦で住民83人が「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた読谷村のチビチリガマで7日、遺族会による慰霊祭が開かれた。遺族や関係者約30人が参列。「二度と悲劇を繰り返してはならない」とガマの中で手を合わせて悲惨な沖縄戦の実相を伝え、平和な世の中をつくることを誓った。昨年9月に本島中部に住む16~19歳の少年4人が千羽鶴などを損壊し逮捕されて以来、初の慰霊祭となった。
遺族会の与那覇徳雄会長は「本当に申し訳ございません。きっちり反省します」「戦争について少しずつ学んでいます」などと記された少年らの謝罪文を読み上げた。与那覇会長は「少年たちが歴史を伝える担い手になると思う。彼らを温かく見守ってほしい」と語った。
チビチリガマは読谷村波平にある自然壕で、沖縄戦時は周辺の住民約140人が避難していた。米軍が沖縄本島に上陸した1945年4月1日の翌日、皇民化教育などの影響から住民は米軍の投降に応じず、互いが殺し合う「集団自決」に追い込まれた。