「純恋歌」という曲をご存知だろうか。
湘南乃風が2006年3月8日にリリースした5枚目のシングルで累計60万枚も売り上げ、2006年度の年間8位になった大ヒット曲である。
今でも昔ちょっとやんちゃしてたような人の結婚式で流れるので聞いたことのある人も多いのではないだろうか。
この曲の特徴として、序盤の歌詞において助詞をことごとく省いていることが挙げられる。これにより、純恋歌の人間関係を理解するには高度な文脈を読み取る力が必要とされる。「純恋歌の人間関係を正しく理解できるかどうか」を国語の課題にしてもいいぐらいだと思う。
この件について以下で解説していく。
まず、この部分である。
文脈を読み取る力があれば「大親友の彼女の連れ=美味しいパスタ作ったお前」という関係が分かるが、本来この2つを繋げるはずの助詞の「は」が抜けてるため、「大親友の彼女の連れ」と「お前」が同一人物かどうかこの部分だけだと判断できない。
この時点で、「大親友」、「大親友の彼女」、「大親友の彼女の連れ」の他に謎の「美味しいパスタ作ったお前」の4人が登場している可能性がある。
次にこの部分だ。
ここで初めてこの曲の主人公の「家庭的な女がタイプの俺」が登場する。
この部分は「家庭的な女がタイプの俺」が「一目惚れ」したことが比較的分かりやすいが、「家庭的な女がタイプの俺」=「ヒトメ・ボレ」さんの可能性も捨てきれない。
ここを理解するには「大貧民」がカードゲームだという周辺知識が必要になってくる。
その理解がなければ、いきなり新しく「大貧民」という登場人物が出てきたか、「大親友」、「大親友の彼女の連れ」、「美味しいパスタ作ったお前」のうちの誰かが「家庭的な女がタイプの俺(通称 ヒトメ・ボレ)」から「大貧民」と呼ばれてる可能性が出てくる。
余談だが、大貧民に負けたぐらいでマジギレするような成人男性を見たとき、「美味しいパスタ作ったお前」は笑いながら「楽しいね」なんて言ってるが、本来とるべき行動はそんなヤバい奴の親友と付き合ってる友達を心配することである。DVの被害に合っている可能性が極めて高い。
つまり、文脈を読み取る力がなければこの曲の冒頭は以下のような状況になる。
【登場人物】
誰かの部屋に上記の5人あるいは6人が集まり、何かしらのゲームをした結果、「大貧民」が負けてマジギレし、誰かがそれを見て笑いながら「楽しいね」と言った。
本来なら、「大親友」と「大親友の彼女」が恋人のいない「俺」と「お前」を思って作ってくれた楽しい場が絶対に居合わせたくない、酷い状況になってしまった。
こうならないために文脈を読み取る力を磨くことは大事なのである。
ゴミでマウントしようとするな
これでマウントされるあなたに同情します。生きづらさを感じませんか?