こんにちは。
いまだに id:micnncim の読み方がわからないので誰かに決めて欲しいと思うこの頃。
これまでインターンシップなどに行ってきた系の記事を書いてきたけど、弾数が無くなってきたので、一応ある意味でのまとめ的なものを書こうと思った。「ある意味」という言葉の通り、まとめではない。どちらかと言うと付随するサブトピックに近い。
ここでは、非首都圏の大学に通う僕が東京の (主に) Web 系企業6社のインターンシップに行って、感じた非首都圏の大学に通うつらさを中心に書く。
なぜ書くのかというと、僕のこのような「非首都圏で比較的多くのインターンシップに行った」ケースは割りとユニークなケースだと認識しているからだ (前に東北大学でインターン何十社行った人が居たけど)。
Wikipedia では、「首都圏」の定義は
日本における首都圏(しゅとけん)とは、首都圏整備法に基づき整備・建設された関東地方1都6県(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)と山梨県を含む地域である。
とあるが、僕の感覚では行くべき大学というのはほぼ東京の大学に限定しても良いと思っている (ほぼというのは諸々の理由から筑波大学とかは良さそうだなーとか思っているから。ただ筑波の人でも、インターンのために週数日東京に出るのはつらいと言っているので、やっぱり東京なんだよなぁ...)。
昔大学受験するときに、「東京とそれ以外で劇的な違いがあるわけではないし、大学は何をやりたいかで決めるべきだよ」と言ってきた人が居たが、まああまり正しくないと今は思う。
インターン経験から
僕は現在関西の某大学でコンピュータサイエンスをやっていて、前述の通り東京のインターンシップに比較的よく参加した。
色々な企業のインターンシップに行って感じたことは、「首都圏の有力なインターンシップに参加する90%の学生は首都圏の学生である」 という事実である。
Microsoft は 14/16人、DeNA は約20/24人、シリコンバレーワークショップ (インターンシップではないけれど) は7/8人、首都圏 (ほぼ東京) の人たちだった。ちなみに非首都圏の学生はすべて関西圏の学生だった (自分含む)。
また、「インターンシップに参加する学生で優秀だと感じる人はほぼ首都圏の学生である」 とも感じた。
なぜこのようなことが起きているのかというと、いまだ首都圏 (というか東京) と非首都圏では圧倒的な情報格差および機会格差が存在しているからである。
そこには学歴 (いわゆる大学の偏差値的な意味) は関係性が薄い。非首都圏のいわゆる高学歴の人もその2点で大きく遅れを取っている人はまま居る。
僕がインターンシップに行ったときは毎回必ず交通費は出たし、宿泊施設の提供もあったが、それでも片道2〜3時間の移動時間は大きかったし、普通にしんどい。
今ほとんどの大学生にはインターンシップが必要であるという事実
ほとんどの大学生はバイトなどして仕送りの他に自分で稼ぐ必要がある、あるいは稼ぎたいと思っている。大学4年間で一度も自分で稼いだ経験が無い人は極めて稀だろう。
稼ぐ手段として、投資やアフィリエイト、個人受託、YouTuber などは稀な例なので除外すると、バイトあるいはインターンに集約されると思う。
バイトとインターンを峻別するのは難しいのだけれど、ここでの文脈では、バイトはコンビニ店員や塾講師といった「自分の専門性を要求されずかつ具体的なスキルを向上させる見込みが低いもの」、インターンはソフトウェアエンジニアや自身の研究を活かすインターン (循環参照しているけど上手い言い回しがわからないから便宜上) など「自分の専門性を要求されかつ具体的なスキルを向上させる見込みが高いもの」、くらいに定義する。
一般的にバイトの時給は低く、金銭的報酬以外に取り組む意義が小さい。もちろん、コンビニや塾でのバイト経験が自分の人生の大きな糧となって大きく成長したり、人生の大きな転機をもたらしてくれることはあるだろう。そういう側面があるのは否定しないし、僕はバイトに対して完全にネガティブという立場は取らない。ただ往々にして、バイトに費やされる時間は無為に消費される傾向にあり、貴重な学生時代を時給1,000円などで売るのは非常にもったいないと思う。
一方でインターンはバイトとそう変わらない時給のものが存在する一方で、例えば Web 系では具体的には長期でも時給2,000〜3,000円ほどのものもあり、金銭的報酬以外でも参加する意義が大きい。
サマーインターンでは月給40万円ほどのものも存在する (すべて東京)。
そして (お金が必要で) ある程度優秀な大学生であれば、どちらを選ぶのが良いかは明確である。
そして最近はインターンシップに参加できる優秀さのハードルは確実に下がっていて、首都圏であれば1年生から参加している人もそれなりに見る印象がある。
しかし一定の金銭的報酬および有意義な就業経験を得られる良質なインターンというのは、ほとんど首都圏、否、東京に集中している。そしてインターンでリモートワークを行っている会社は少なく、行っていても得られる経験値は少なくなることは明白である。中には夜行バスで毎週通うなど涙ぐましい努力をしている学生も居た。
そうなると非首都圏の大学生は優秀であっても、その優秀さに応じたインターンシップに参加することは難しく、つまり割にあう給料が得にくい。
また、良質な就業経験を得られにくい点から優秀さという側面でも、機会損失が生じることになる。
僕の観測範囲では優秀な大学生は100%インターン経験があり (多分)、ある人 (と複数ある人) とない人ではスキルセットおよびマインドセット (特に就業への考え方、働き方) が大きく異なるような体感がある。リターンが大きい分、自分の仕事にバイトよりも責任が大きいことなどが起因していると思われる。
首都圏のいわゆる学歴があまり高くない大学に通う1・2年生が、非首都圏の学歴が高い3・4年生・M1〜より優秀であるケースもまま見る気がする。
その手の経験がない人が #新社会人へのアドバイス みたいなハッシュタグでゴミを撒き散らしたり、あるいはそういう発言を鵜呑みにするのだろうと思う。
インターン経験がある方が就職後消耗しにくくなるのは確実だと思う (会社選び、働き方などから)。
もちろんインターンシップに行かない選択肢はあると思うし、そういう「意識高い」活動を経なくとも充実した大学生活は送れると思う。
が、実際にはお金は必要なので、その時間の価値を最大化したいよね、という話。生活の大半をインターンに捧げるなどはあまり良くないと思っているし、行くことそのものが目的化するのもあまり良くないとも思っているので、その辺りはバランスを取るべき。
インターン以外で
僕の経験が主にインターンに基づくものだからこのように書いたが、首都圏の大学に行くべき理由としては数あるうちの一つに過ぎないと思っていて、それ以外にもたくさんのメリットがあると思う。
首都圏だと他大学・他コミュニティと関わる機会が多いように感じる。一方で非首都圏の大学生は同じ大学の人としか関わらない人も割りと多く存在している気がする。それだけでも多分人生の経験値は違って、精神の成熟度にもやや差があるようにも感じる。
また、僕は1年生のころ英語の競技をするサークルに入っていたけれど、レベル的に首都圏と非首都圏の差は大きかった。ディベートなどでも大きいと聞いていた。他大学と合同練習する機会などで圧倒的に差が開いていた印象がある。
最近は学生起業も増えてきたが、有力な投資家や VC も基本的に首都圏に居る。関西などは詐欺師みたいな人が多い。
あとは娯楽が充実している。娯楽は大切。
特定の地方大学に行く理由
クソド田舎に居る某学術分野の世界的権威
としては、やりたい研究があってその分野の権威たる◯◯先生の元でやりたいとか、その地方に深い思い入れがあるから非首都圏の大学へ進学するとかは良いと思う。震災を受けて東北の大学へ進学した人などには特に頭が上がらない。
前者については自分が3年生になったときに退官された、みたいなケースもあるし、何より 大学進学前にやりたかったことと大学進学後にやりたいことは往々にして異なる ので、やっぱり個人的には僕は潰しの効く首都圏の大学に行くべきだと思うけれども。
まとめ
言うまでもなく観測範囲に偏りがあるので、異論は存在すると思うが、「首都圏だから◯◯で悪かった」「非首都圏だから△△で良かった」というのは結果論が多い気がする...。タイトルの「ほとんどの人間」というのは少し言いすぎだとは思うけど。
しかし上の話は少なくとも Web 系に興味ある人にはだいたい正しいのではとは思っている。
あとはもっと言うなら日本の大学に通っても消耗しやすいし大学自体に意義を見いだせるケースは少ないと思っているので、行けるなら普通に海外の大学に行ったほうが良いと思う。
場所に束縛されないバーチャル YouTuber になりたい人生だった...。