蜜じゃなくてデータを集めるよ。
この度、「Marsbee」と名付けられたプロジェクトに約12万5000ドル(約1340万円)の予算が割り当てられることになりました。このプロジェクトでは、「火星探査用羽パタパタロボットの群れ」を開発することが目的とされていて、うまくいけばハチ型ロボットが火星を飛び回るということになります。こういう「小さい」アイデアってなんか良いですよね。グッジョブNASA!
Marsbeeプロジェクトリーダーでアラバマ大学ハンツビル校在籍のChang-kwon Kangさんは、米Gizmodoにこう語りました。
これらのロボットは火星の極低気圧な大気を飛びまわれるので、これまでは手に入れられなかったような気圧・温度・化学組成のデータが採取できるようになります。また、総合的な地形マッピングにも役立つでしょう
そして運用時はマーズローバー(火星探査車)を母艦とし、火星の大気に合わせた羽付きの省エネロボットらが飛び回ることで、空中からの探査・観測が可能となるようです。
Marsbeeを実現するにはまだまだ長い道のりがありますが、Kang氏によれば計算上は昆虫のものを模した羽なら十分な揚力を生み出せるのだそう。加えて、実は似たような(小さなロボットの群れ)アイデアは過去にも模索されており、まるっきり0からのスタートではありません。
フェーズ1はもうスタートしています。アラバマ大学ハンツビル校、ジョージ・ワシントン大学、東京大学らの研究者たちは、今も課題の解決にあたっています。Kang氏によると、一番の制約は電源なのだそう。いかに小さく、かつ軽くできるか、ということですね。
ぶんぶん飛び回るのは良いけど、火星をぶん取らないでおくれよ。
Image: NASA, USGS, Ryan F. Mandelbaum
Source: NASA, IEEE
Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文]
(西谷茂リチャード)