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関ジャニ∞・丸山隆平、「30代になって無駄な抵抗はやめた」

 アイドルでありながらも幅広いジャンルで活躍している関ジャニ∞。そのなかでも、個性的なキャラクターで強い存在感を表している丸山隆平が、映画『泥棒役者』で単独では初となる主演を務めた。グループのメンバーからは「宣伝ちゃんとせえよ!」とハッパをかけられたという丸山が、グループでの自分、個人としての自分について語った。

◆20代のときはどう頑張ったらいいのかわからなかった

 丸山が演じた大貫はじめは、元泥棒という暗い過去を持ちながらも、どうにも憎めない心の優しい男だ。丸山のパブリックイメージに被る部分も多いように思われるが、「どこか頼りなかったり、自分に自信がなかったりする部分はリンクするところがありました」とややネガティブな面をあげる。

 続けて「自信を持つのに時間がかかるというか、わりと自分を過小評価してしまうんです。いまでこそ、いろいろな方に応援していただいて、映画でも主演などを務めさせていただいていますが、そこまでにはなかなか時間がかかりました」と胸の内を明かす。

 人気アイドルという立場の人間としては、やや意外な発言だが「20代のときはどう頑張ったらいいのかわからなかったので、『とにかく俺を見てくれ』みたいな感じでやっていたんです。でも力が入れば入るほど、余計に先が見えなくなってしまうし、何がやりたいのかぼやけてしまっていました」と振り返る。

 しかし30代になり「なんとなく無駄な抵抗はやめて、『いまはこうなんや』と流れに逆らわずに進むようになったんです。出口のないトンネルはないですからね」と笑顔で語る。そうすると、自然といろいろなものが見えてきたという。「無理しないことにより、人との出会いに恵まれたり、問題が起きたときの打開策もスムーズに浮かんできたりするようになったんです」。

◆グループのなかでは「場をかき乱すような存在」

 自然体で物事に取り組むようになったという丸山だが、関ジャニ∞としての活動と、こうした個人での活動では、心掛けや思いは違うのだろうか。「以前は『あまり変わらないです』と話していたかもしれませんが、いまは違うのかなと感じています。やっぱりグループにいるときと、別のチームで仕事をするときでは役割が違うんですよね」と語る。

 さらに丸山は「自分で言うのも変ですが、グループのなかでは『場をかき乱すような存在』という認識だと思うんです。でも(この映画の)西田組では、僕より年上の方が多いので可愛がってもらっていたりするので役割が違いますよね」と説明した。

◆関ジャニ∞の丸山としていい結果が出れば、グループにも貢献できる

 そんななか、「個人での活動をグループに還元するという考えはあるのだろうか」という問いに対して、丸山は「段階によって、グループを意識する気持ちが変わってくるんです」とつぶやき、本作を例に面白い話を展開する。

 「例えば、この映画を撮影しているときは、物語の登場人物の一人として、役を全うしようという気持ちだけなんです。メンバーには、怪我なく無事に撮影が終わるように『行ってきます』という気持ち。次に撮影が終わり、プロモーション活動に入ると、先ほどメンバーにもハッパをかけられた話をしましたが、主役として『泥棒役者』という作品を背負っていかなければいけないので、グループというよりは、完全に丸山隆平個人として立っている感覚です。さらに映画が公開されると、そこからは結果に意識が向きます。しっかり結果を残してグループに持ち帰りたいという思い。関ジャニ∞の丸山としていい結果が出れば、グループにも貢献できるじゃないですか。この段階が一番、グループの一員であることを意識するのかもしれません」。

 初の単独主演映画の公開は、丸山にとっても大きなチャレンジであることは間違いないようだ。「いま、まさに初めてを体験中なのですが、ちゃんと“大漁”をグループに持ち帰りたいですね」という言葉に、丸山のグループ愛を感じた。
(文:磯部正和)



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