今の時代って便利なもので、知りたいこと、分からないことがあれば、手持ちの端末で簡単に調べられる。好きなタイミングで知識を目の前に提示できるのは嬉しいものだ。
しかし、本来知識って吸収すればするだけ、頭の中に情報として蓄積されていくものだったはずだけど、現状、毎日のようにネットで調べ物をしている人は割といるのに、それら全員が賢人であるとは到底思えない。(文:松本ミゾレ)
「情報や考えの幅が広がるどころか皆が同じ情報に踊らされている」
なんでいきなりこんな話をするのかと言えば、匿名掲示板2ちゃんねるの投稿「ネットをやって知識は増えたけど」というスレッドがあったからだ。
スレ主は本文において「頭良くなった気がしない」と書き込んでいるわけだが、たしかにネットで目にした知識ってただの文字情報でしかないので、なかなか本当の意味での知識とはなりにくい。
知りたい情報を24時間いつでも、任意のタイミングで調べることができるのはネット社会の強みと言えば強み。だけど、知りたかった情報をあまりにタイムラグもなくさっさと知ってしまうことで、ともすると知った時の感動が薄まってしまっている点は否めない。
そしてなぜか、ネットで目にした情報って、どんなに重要な文言が書かれていても、書籍だとかに比べると軽視してしまいがちだ。
スレッドにはネットで仕入れた知識が身につかない理由について考察する意見がいろいろとある。いくつか紹介したい。…
ハードルの高い本(いわゆる名著)を読み、前書きから後書きまで一言一句逃さずノートに書き写すと途轍もなく理解できる。ただし時間はかかる。個人的経験より…。