2ふるカフェ系 ハルさんの休日[新]▽東京・あきる野〜棟りょうが挑んだ擬洋風カフェ[解][字] 2018.04.04

44月 - による admin - 0 - 未分類

一歩足を踏み込むと広がるノスタルジックな空間。
そこで味わうコーヒーはまた格別。
地元の物を使ったとろけるようなスイーツもたまらない。
エッヘン!僕の名前は真田ハル。
古い建物を生かしたレトロなカフェがあると聞けば全国どこへでも訪ねる
そのレポートをブログにアップしていてマニアの間では評判を呼びいつしかこう呼ばれるようになった訳で。
それは…

新宿から電車でおよそ1時間。
やって来たのは…
JR五日市線の終着駅武蔵五日市
さてさて今日のふるカフェはと…。
うん?「すてき」の「き」が「木」になっているのは変換ミスか?
う〜ん…気になりますなあ。
いや〜東京にもこんな自然豊かな所があるんだなあ
・「ハ〜ルが来た〜ハ〜ルが来た〜」・「どこに〜来た〜」・「山に来た郷に来た」・「あきる野に来た〜」
(男性)ご機嫌ですね。
ああっ!今の歌聞かれちゃった?
もう春ですね。
染め物ですか?はい。
黒八丈という泥染めの糸を洗ってます。
今の季節でもさぞや川の中は冷たいでしょうね。
でもだいぶ春めいてきました。
恥ずかしい〜!まさか誰かいる前で僕の歌声が…!はあん…もうお嫁に行けない…。
ん?あれは…
ああ…。
あの木立の向こうに見えるのは白壁の洋館!
間違いねえ!これこそが今日お目当てのカフェだべ!
おお…ここか〜!
なんて威風堂々とした佇まいなんだ
これまでいろいろと見てきましたが何気に何気に実は洋館の古民家カフェは初めてなんです!興奮して震えが!
西洋的な4本の円柱に白い手すりのバルコニー。
そして縦長の窓はフランス窓
間違いないこの特徴はコロニアル様式建築だ!17世紀から18世紀の欧米の植民地に多く見られ日本では長崎の旧グラバー住宅が有名でございます
わあ〜。
おおっバルコニーの下は菱組天井になっている。
通気性に優れ開放感のあるデザインは植民地由来の暑い土地の建物の特徴。
本で見た旧グラバー住宅もこんな感じだったよなあ
神々しい柱。
ちょっと失礼して…。
あれ?これ石じゃないみたいだ
もしかして表面に塗られているのは漆喰?
という事は…あっこの建物は木造…?「すてき」の「き」が「木」だったのは木造だからか
でも何で洋館なのに木造なんだろう?ん?何か側面は様子が違う!こっちから見ればまるで蔵のようなつくりだ。
正面は洋館側面は蔵
この建物どうなってるんや?
よしカリスマ古民家カフェブロガーがその謎を解いてみせましょう!
ふるカフェの価値はファーストコンタクトで決まると言っても過言ではない!
いざ参る!
ほほう…
中は木造のザ・日本家屋!そしてこれはこて絵。
左官職人が漆喰でつくるレリーフだ。
火災よけや子孫繁栄を願って蔵に多く飾られたらしい
この向こうにある部屋は正面から見てフランス窓のあった部屋だな。
見たい。
見たい!でもまずお店の人に断りを入れるのが筋だよな。
ここは我慢我慢
ほう…
この奥がカフェスペース…。
ん?何だこの階段は…
蹴込み一段一段に施された透かし彫りかなり手が込んでいる。
そして見事ならせん。
木でこれをつくるとは相当腕の立つ職人だな!ううう…この階段を上ってみたい!そして2階も見てみたい!…が!しかし落ち着けハル
気を取り直していざ参る!パート2!
ほほうこう来ましたか
こっちのカフェスペースは比較的新しい内装だ。
右奥は畳の和室左奥には暖炉。
和洋折衷といったところか
う〜む謎が深まるばかりだ
いらっしゃいませ。
どうぞお好きな席へおかけ下さい。
あっすいません。
はいいらっしゃいませ。
どうぞお使い下さい。
ありがとうございます。
えっとコーヒーとケーキを頂いていいですか。
はいかしこまりました。
あっあとあの…ブログをやっておりまして店内の写真を撮らせて頂いてもよろしいですか?たくさん撮っていって下さい。
ありがとうございます。
お願い致します。
許可は得た
さてさて探索といきますか
板の幅がバラバラなのはなななな何でだろ?
う〜んそれにしても味わいのある暖炉だ
これは大谷石?木じゃなくて間違いなく石だよな
ああその暖炉もう使ってないんですよ。
あっそうなんですか?はい。
この部屋は私が小学校の頃父が設計したんで煙がうまく煙突の方へ吸ってくれなくて若干こっちへ煙が出ちゃって。
へえ〜。
だからこのストーブ置いてあるでしょ。
ああなるほど。
へえ〜。
あっじゃあこの板の幅がバラバラなのももしかして…。
建物の事好きなんですね。
あ…まあそうですね。
もしよかったらふだんはお見せしてないんですけども2階の方ありますからご覧になります?あっ是非!よかったらどうぞ。
いいですよ。
2階はどうなってるんだろう?ワクワクするなあ
広い!
ここは洋風なんだな。
この広さで洋館。
まるで鹿鳴館のようではないか!感じる!感じるぞ!文明開化の息吹を!アハハハ!アハハハハ!気持ちいいなあ!洋館ちゃん今日まで残っていてくれてありがとう!あっ先客がいた…。
見られてないよな?
大丈夫みたい。
それよりあの人建物の写真を熱心に撮っているがま…まさかあの人もふるカフェのブログをやっているとか?
あっ何か?えっ?あっいやいや…。
あの〜もしかしてあの…ブログとかやってらっしゃいます?いえやってません。
あっ…。
あっブログとかやってないんですよね。
はい。
やってません。
ごめんなさいすみません。
ライバルではなかった〜。
よかった
ああ〜大正ガラスね。
う〜ん。
ほう〜。
あの古い建物お好きなんですか?えっ?ああ…。
あっはいまああのリノベーションした古民家カフェなんかを巡ってブログを…ブログを書いております。
詳しいんですね。
それほど…でもありますけど。
へえ〜このフランス窓もいいなあ。
このフランス窓も内開きなんですが日本の建築ではあまりやらないつくりですよね。
あっまあそうですね。
あ〜この柱も…あれ?何だっけ?ローマ…ローマ…グラタン…ローマグラタン式円柱だ。
あのもしかしてローマドーリア式の円柱の事ですか?えっ?あっローマドリアン式ですね。
ハハハ何だグラタンって。
ハハハハ…。
この柱も日本の職人さんがローマドーリア式の円柱をイメージしてつくったものなんですよ。
柱の上の部分を柱頭飾っていうんですがこのような個性的な柱頭飾は擬洋風建築の象徴的なものなんです。
ああギョーフー!ああギョーフーですね。
ギョーフーだな〜。
随分と建物お詳しいんですね。
申し遅れました。
私ふだんは一級建築士の仕事をしておりまして…。
いっ…いっ…!ああ…。
雑誌で多摩地域の洋風建築のコラムを書いているんですよ。
ココココ…コラム?アハハハ…。
…で今日はその取材で来ていまして。
しゅ…しゅしゅ…取材で…。
穴があったら入りたい…
擬洋風建築は横浜の居留地などを日本の棟梁が訪れた時に西洋建築と出会いまして見よう見まねでつくった洋風建築の事をいうんですよ。
日本の棟梁たちが見よう見まねでつくった擬洋風建築。
日本の伝統技術を用いて建てられた。
その最大の特徴は和と洋が入り交じっているところだ。
この建物も明治8年に建てられた擬洋風建築。
左官職人がデザインしたものだという
あっそうだ。
こちらのコーナーストーンも石積みのように見えますが実は漆喰でつくられてるんですよ。
えっ!あ…へえ〜そうなんですか。
これが漆喰!?石にしか見えない…。
そういえば…あの土間のこて絵といい相当腕の立つ左官職人がつくったんだろうなあ
改めてすごい建物だ
いや〜驚く事ばかりです。
明治も中旬になると本格的な洋風の建物を日本の技術者たちがつくれるようになるので擬洋風建築がつくられたのは僅か10年程度の時間なんです。
あっそうなんですか。
この建物が今こうやって残っていて私たちがこの中でこうやって空間を体感できる事はすばらしい事なんですね。
…師匠と呼んでもよろしいですか?
僅か10年の間しかつくられなかった激レア古民家擬洋風建築。
それを楽しめるなんて「ぼかぁ幸せだなあ」
お待たせしました。
はい。
コーヒーとケーキでございます。
ありがとうございます。
ごゆっくりどうぞ。
Coffeeのいい匂い。
SimpleなCheeseCake。
ちょこっと添えられたフルーツがうれしい
頂きます。

うん…甘すぎなくてちょうどいい。
それにチーズのもっちりとした食感がたまらない。
よきかな
ああ…。
どうも。
お味はいかがでしたか?とってもおいしかったです。
ごちそうさまでした。
ありがとうございます。
このケーキはあれですか?地元の有名なケーキ店…。
いえいえいえ私がつくりました。
あっそうなんですか。
はい。
あっへえ〜。
じゃああの元パティシエ…。
いえいえ私今でも現役できこりやってます。
きこり?はい。
林業をやって私で11代目になります。
林業?はい。
へえ〜!
この建物を建てたのは篤さんの四代前にあたる三左衛門さん。
小机家は江戸時代に林業で財を成した
三左衛門さんは材木の商取引で出向いた時に見かけた銀座の煉瓦街に衝撃を受ける。
自身の家を煉瓦街の洋風建築にするため生業の林業を生かし木造で洋館を模倣させたのだ
篤さんはこの建物を生かすため2011年カフェとしてオープンさせたのだ
この家はほとんど全部うちの山にあった木を使って建ててます。
へえ〜。
この壁の板も大きな一本の木から板にスライスしていくでしょ。
はい。
…と端の方は狭いですよね。
節のあるところを除くとやっぱりもっと狭くなる。
はい。
それらを組み合わせながら全部一部屋にぐるっと壁張ってあるんです。
なるほど。
乱れ張り乱張りっていうふうな言い方します。
乱張り。
じゃあこれは決して設計ミスだった訳ではなく…。
うんそうじゃないです。
ああそうなんですね。
そしたら向こうの部屋も私の家の山で採れた木を使ってるんで向こうもご覧になりますか?ご案内しますよ。
あっ本当ですかありがとうございます。
どうぞ。
やった!
あの土間の横にあった和室いよいよ見られるのか!
どうぞ。
失礼します。
ここは純和風のつくりなんですね。
はい。
昔祖父と祖母が住んでいた場所です。
へえ〜。
立派な座敷だけど何か違和感が…
はい。
これはね商品にならないものなんですよ。
えっ?でも立派な木じゃないですか?うんでもよくご覧になると節があったり斜めに傷みたいのが入ってますよね。
はい…。
えっこれでも商品にならないんですか?返品ですね。
へえ〜。
そんな材料を使ってます。
みんなどれもこれも。
でも材料が悪いっていう訳ではなくて見た目に悪いだけで。
だから150年近くたっても…。
確かに。
元気で木として役割を果たしてます。
はい。
つくられたご先祖様はどういうお気持ちだったと思いますか?無駄をしちゃいけないよと。
現地にあるものをそのまま使うのが一番いいんだよというのを教えてくれてるような気がする。
木というのはその気候で育つ訳でしょ。
五日市なら五日市の気候で育ってる。
その木を使うのが一番自然に合ってますよね。
石があるからそこで石の家が出来る。
木があるからそこで木の家が建てられるという事でしょ。
安い外材がどんどんどんどん大量に入ってくる。
…と今まで細々とやっていた人たちがもう林業駄目だってやめちゃう人がどんどん増えちゃって。
それによって山ってどういう状態になってるんですか?今すごく荒れてる。
荒れてるというのはどういう…?だから人間が切ってその材料を家にしてそこへ苗木を植えて育ててまた大きくしてそのサイクルがグジャグジャになっちゃってる。
ただ私は10年ぐらい前から若い人たちにも教えているし次の世代にまた次の世代に引き継いでいく足がかりになればいいなと思って教えてます。
やってみる?アハハハハ!
山林に囲まれた旧五日市町はかつて林業で栄えた町だった。
しかし輸入品の材木に押され林業従事者が激減してしまった。
篤さんは地元の木材を使い100年もつ家づくりを目指し製材業工務店建築家などを取りまとめている
「築142年すて“木”な洋館」の家主は代々地元の山を大切にするすてきな山守だった…と
こんにちは〜。
ああ。
おお森さんいらっしゃい。
どうも。
頼まれてた黒八丈の品物が出来ましたんで。
ああそう。
あの人は…はっ!
もう春ですね。
川で染め物を洗っていた人!
見せて。
是非。
つまり僕の歌を聞いた…人
あっ。
いいのつくるなあ。
ん?さっき気持ちよく歌ってた…。
あっ…!知り合い?いえいえいや私がねたまたま秋川で黒八丈のこの糸を洗ってたら気持ちよく歌ってて…。
あ〜!きれいな巾着ですね。
森さんがつくった黒八丈。
よろしいですか?黒八丈?
(森)はい。
へえ〜渋い色ですね。
(森)いい黒でしょ?はい。
森さんはねこの地域秋川流域で黒八丈がなくなっちゃったのね。
それをね何年か前にね復活させた方。
え〜!是非ともこれをねこの店に置きたくて頼んでたの。
そうなんですね。
黒八丈は別名「五日市」と呼ばれ粋な染め物として江戸中期から大正にかけて全国に出回りました。
独特の黒はヤシャブシという実に含まれるタンニンと鉄分を多く含むこの土地の泥そして秋川の水によってつくられます。
まさに地元ならではの色です。
しかし染めとさらしを何度も繰り返し手間がかかるため一度は途絶えてしまいました。
森さんは資料やかつてつくっていたお年寄りからの情報を頼りに黒八丈を復活。
現代でも使ってもらえる小物をつくり残そうとしている
もう訪ね歩いても黒八丈を染めたという人には全然もう会えなかったですからまあ時代だからって諦めてしまった訳ですよねこれも。
それがあまりにもったいない。
ですから私なんかも今こういうものをつくっててもただの黒い布をつくってるんではないですよね。
結局地元の泥だとかそれからヤシャブシそれから秋川で洗うというこの地域…黒八丈という本当に地域のいろんなものを使いながら出来たものを売っていくという感じでやっていきたいなと思ってますけどね。
川を残すという事は山から水が流れてくる訳だから山をちゃんときれいにしとかなきゃきれいな水が流れてこない。
その自然をうまく取り入れながら自分たちの生活に取り入れていく。
その中で我々も一緒に生活していくというのの繰り返しをうまくしていかないと。
ご先祖様がきっとそういう事をなさって今のこのおうちがある訳じゃないですか。
壊して新しくしちゃえばすごく快適な生活は今の時代だったらできると思う。
ただ100年200年たったものを壊しちゃうとそれで終わりだよね。
はい。
森さんのように復活させるという意味も含めてそれを代々受け継いで次の世代に150年前の人はこんなところに住んでたのかというのが分かって初めて今の自分の生活を見直す事ができる訳じゃん。
それも大切な事の一つだと思います。
ああっ!
何か今日は改めて初心に戻れたような気分だなあ。
古くからあるもの。
そこには今を豊かにするヒントが隠れている。
ふるカフェってそんな事を教えてくれるよなあ
さて今年もいっぱいすてきなふるカフェ巡るぞ〜!2018/04/04(水) 23:00〜23:30
NHKEテレ1大阪
ふるカフェ系 ハルさんの休日[新]▽東京・あきる野〜棟りょうが挑んだ擬洋風カフェ[解][字]

古民家好きのカフェブロガー・ハルさん、半年ぶりに帰ってきました!今回訪ねるのは、白い洋館…かと思いきや「擬洋風」という超レア建築!ハルは店主の信念に思わず納得。

詳細情報
番組内容
渡部豪太が演じるハルさんと、地元の人たちで作るドラマ。ハルさんは、休日になると全国各地の古い建物を利用したカフェを巡る事が趣味の「カフェブロガー」。今回の舞台は、うっとりするような美しさの白い洋館…かと思いきや、明治前期のわずか10年ほどしか作られていない超レアの「擬洋風建築」だった!そこに込められていたのは、職人たちのプライド、そして、かつて日本では当たり前だった「地元のものの大切さ」だった。
出演者
【出演】渡部豪太

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

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