ガザで再び衝突、イスラエル軍発砲 7人死亡、1000人超負傷

2018.04.07 Sat posted at 10:42 JST

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エルサレム(CNN) パレスチナ自治区ガザとイスラエルの境界沿いで6日、パレスチナ人のデモ隊とイスラエルの治安部隊が衝突し、パレスチナ保健当局によると少なくとも7人が死亡、1000人以上が負傷した。ガザでは先週も衝突があり、2014年以降で最悪規模の犠牲者を出していた。

イスラエル軍は、境界フェンス沿いのパレスチナ人に対し実弾を発射したと明らかにした。

パレスチナ保健当局は声明で、10代の若者1人を含む7人がガザ東部で射殺されたと発表。負傷者のうち少なくとも25人は重傷だと説明した。境界フェンスの近くでは、数十人の負傷者が赤新月社の医療班により手当てを受けたという。

パレスチナ人は先週から「帰還の行進」と呼ばれる抗議デモを実施しており、5月中旬まで続ける計画。今回はその2回目で、一部のガザ地区住民は「火の金曜日」「タイヤの金曜日」と呼んで、境界の両側で緊張が高まっていた。

パレスチナ人は帰還の行進で、境界フェンスを越えて70年前にイスラエルの一部となった土地に戻るという目標を掲げている。

今回の行進の前には、数千個のタイヤを境界のガザ側に集め、火を放つ準備を行っていた。煙幕を張ってイスラエルの狙撃手の視界を遮るのが目的だった。

イスラエル国防軍(IDF)によれば、治安部隊は5カ所で暴動を起こしたパレスチナ人に「暴徒鎮圧用の手段」で対応、「交戦規定に即して」実弾を発射した。タイヤ燃焼により発生した火を消し止めるため放水砲も使ったという。境界を越えて爆発物や火炎瓶を投げ込むなどの「テロ行為」を試みる動きがあったとしている。

イスラエル軍や当局者は再三にわたり、境界フェンスを越える動きは一切許容せず、交戦規則に従わない者には発砲すると表明してきた。

軍報道官は「市民の行進を装った暴力的な騒乱」を許さないとも表明。イスラエルはイスラム組織ハマスやイスラム聖戦に暴動の責任があると非難し、ガザへの空爆を警告している。

一方、ハマス幹部は6日、イスラエルが空爆するならハマスは反撃すると述べた。

国連のグテーレス事務総長は全ての当事者に自制を要請。「市民は平和的にデモを行う権利がある」と述べ、特にイスラエルに対し実力行使に際して細心の注意を払うよう求めた。

多数の死者が出た先月30日のデモに関する独立調査を求める国連安保理の声明案は米国が採択を阻止している。

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