こんにちは。
神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」を運営する株式会社DO THE SAMURAI代表の吉田 亮です。
おかげさまで本日2018年4月6日で日本最大の神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」をリリースして1年が経ちました。
本当にありがとうございます。
ユーザーさん向けには、
サイト内でホトカミの歴史を振り返るとともに、
サービスの今後についても紹介しました。
今回は「非エンジニア経営者がWebサービスをゼロから立ち上げるためにした仕事のすべて」ということで、
もともとミュージシャンで、2年前までは神社ツアーや、歴史イベント、武将グッズ製作、講演などしかやったことのなかった非エンジニア経営者の私が、
Webサービスを立ち上げるためにやってきた仕事をすべて書きました。
結論だけ言うと、
コーディング(デザインのコード書くこと)、開発、データベース設計、記事を書く、オフ会の運営、ユーザー対応、数値分析、開発、SNS運用、事務的なこと、
すべて自ら手を動かして、やってきました。
特に、コードのテストとレビューは1年間すべてやってきました。
ホトカミのすべてのコードを見てきたことになります。
というわけで、
【WHY】なぜ、すべて手を動かしてやってきたのか?
【HOW】どうやって、全部やってたのか?
【WHAT】具体的にどんなことしてきたのか?
【WILL】そして、今後どうするのか?
という流れでまとめました。
この記事を通じて、
「Webサービスを始めたいけど、コードとか書けないしどうしよう?」
「サービスつくったことあるけど、誰にも使われずに終わった・・・」というような方、
そして、
「ベンチャー2年目の経営者ってどんなことしてたの??」という起業に興味がある方に、
少しでも参考になれば幸いです。
また、これまでの資金調達や今後の事業計画に関しては赤裸々に語っているので、こちらをお読みください。
「背景と想い」日本初「ソーシャルエンジェル出資」で約1億円の資金調達を実施に関して(代表) - DO THE SAMURAI BLOG
【2018年3月版】事業計画書 of 株式会社DO THE SAMURAI - DO THE SAMURAI BLOG
それでは、非エンジニアの経営者はどうしたらいいのか?
早速、本題に入りましょう!
1、そもそもホトカミって、どんなWebサービス?
具体的な話に入る前に、まずはどんなサービスを運営しているのか、簡単に紹介します。(ホトカミをすでにご存知の方は、読み飛ばしてください。)
神社お寺の投稿サイト「ホトカミ」という、
めっちゃ簡単にいうと、神社お寺版の食べログのような投稿サイトを運営しています。
神社ツアーやお寺でイベントなどを開催するうちに、
お坊さんや神主さんの知り合いが増え、頑張っている神社やお寺の力になりたい!と思って始めました。
具体的には、ホトカミで一般の方が神社やお寺のことを知ることで、参拝者を増やそうとしています。
実際に「ホトカミきっかけでお参りした!」という声や投稿がたくさん集まっています。
伊勢神宮や清水寺のような有名な神社お寺に加えて、
地元の神社やお寺などもたくさん載っています。
見たことない方は、ぜひサイトをのぞいてみてください。
あなたの地元の神社やお寺も載っているはず。
【WHY】すべて手を動かしてやってきたのはなぜ?
ホトカミがどんなサービスなのかわかったところで、
コーディング(デザインのコード書くこと)、開発、データベース設計、記事を書く、オフ会の運営、ユーザー対応、数値分析、開発、SNS運用、事務的なこと・・・
そもそも、なぜ、すべて手を動かしてやってきたのか?書いていきます。
ざっくり4つの理由があります。
1、人がいなかったから
1つ目の理由は、そもそも人がいなかったから。
ずっとエンジニア1人、デザイナーも1人で1年間運営してきました。
そのため、そもそも人手が足りません。(ベンチャーの立ち上げあるあるですね。)
だから、サービスを進めるために私もできることはすべてやろう!という気持ちで1年間やってきました。
いやいや「そもそも経営者は人を増やすのが、仕事じゃないか?」と思われる方もいるでしょう。
それに関しては、その通りですね。
ただ、いわゆるドンと資金調達して、人を増やしていくタイプの事業や会社ではないので、「経営者の仕事は資金調達と採用だ」的な思考にはなりませんでした。
なぜ、資金調達と採用に注力しなかったのかに関しては、コチラで詳しく。
「採用」や「次の資金調達に向けての数字つくり」よりも大切にしたこと。(代表) - DO THE SAMURAI BLOG
(ちなみに、4月からはデザインもできるエンジニア1人増えて戦力アップ!日本文化に関心のある大学生インターンも募集してます。)
1つ目の理由、人が少ないから、自分で手を動かした、というのはわかります。
でも僕は、仮に人が多かったとしても、自分でコード書いたりは絶対やっていました。
以下の3つがその理由です。
2、ユーザーさんや神社、お寺に対して胸を張れるか?
ホトカミは、神社お寺の投稿サイトです。
神社やお寺って、尊い存在です。
尊い存在と関わるサービスだからこそ、
なんか、うまく表現できないのですが、
ちゃんとしなきゃいけない、お天道様に顔向けできるやり方、
胸を張れるサービスのつくり方をしなきゃいけないっていう責任を感じています。
だからこそ、言い出しっぺでサービスを始めた僕が、みずから手を動かし、
誰よりもサービスを理解する必要がある。
ユーザーさんやお寺や神社の方に、
何を言われても、何を聞かれても、
胸を張って、それにこたえることができる必要がある。
って思うと、
自ら手を動かすことによって、頭だけではなく身体でも理解することが大事だと思い、
胸を張って、ホトカミは良いものだ!って言えるように、手を動かしてつくりました。
3、働いてる人の気持ち
私は、ホトカミを始めるまで、個人事業主の延長線上でしか仕事をしたことがありませんでした。
だから、はじめはもちろん。エンジニアやデザイナーさんの気持ちが全くわかりませんでした。
「この機能をつくるのにどれくらいの工数がかかるのか?」
「どう伝えたら、どう仕事を進めたら気持ちよく働けるのだろうか・・・?」
これらを理解し、円滑にサービスの開発を進めるためには、
実際に自分もやってみるのが一番早く、手っ取り早い。
書くしかないと思い、一緒にコードを書き、すべてテストやレビューをしました。
まだわからないところも、もちろんあるけど、
これだけやったから、大丈夫でしょ!という気持ちにはなっています。
(もちろん学び続けますが)
今後、DO THE SAMURAIの人数がどんだけ増えても、
・リリースまでのコーディングは全部自分でやった
・1年間、すべてのコードのテストとレビューはやった!っていうのは胸張れるので、
その自信(?)を糧に、エンジニア陣とも円滑にコミュニケーション取り続けられるはずです。
4、単純な興味
いやー、単純にWebサービスつくるの楽しいです!面白いです。
自分が書いたコードを世に出て、それを使ってくれる人がいて、感想ももらえたり、
それがきっかけでお参りする人が増えたり・・・
めっちゃ楽しい!
そして、単純にどういう仕組みで動いてるんだろう?とか、知るのも楽しいし、
他のサービスの良いところを研究したりも、めっちゃ楽しいです。
楽しいから、全部やっちゃったというのは、間違いなくありますね。
では、
【WHY】すべて手を動かしてやってきたのはなぜ?の、さいごに。
「仕組み化への誘惑」は、「ワンオペ」で断ち切る。
なんでもかんでも効率化して、仕組み化しようとする世の中。
しかし、仕組み化する前に、1人でアナログに足と手と口と頭を動かして、ザラザラした手触りを感じてはじめて、仕組みがつくれる。
ワンオペの限界の先に、真の仕組みが生まれる。
これ、自分でFacebookに書き込んだ言葉なのですが、
めっちゃ大事だと思っています。
そもそもホトカミも、
私が個人で神社ツアーや、お寺でのイベントの仕事をたくさんやった結果、
「ワンオペ」の限界を感じ、「仕組み化」しようと生まれました。
私が、参拝者の気持ち(一般ユーザー)も、
神社お寺の人の気持ちにも寄り添うことができるのは、
めっちゃ「ワンオペ」で、神社ツアーとかやっていた経験があるからです。
同様に、ホトカミも今後ゆっくり大きくなるにつれて、
仕組み化する部分がたくさんあります。
っていうときに、僕が全部、自分で手を動かしてやってみた全体感の把握というのは、
めっちゃ貴重で、手を動かして得たザラザラした手触りがあるからこそ、
真に成長するサービス=仕組み化 できると思います。
ということで、
すべて手を動かしてやってきたのはなぜ?に長々と答えたところで、
では、どうやってそれを実現したのか?
なんでもできるマンにどうやったらなれるのか、書いていきます。
【HOW】どうやって、全部やってたのか?
冒頭にも書いた通り、
コーディング(デザインのコード書くこと)、開発、データベース設計、記事を書く、オフ会の運営、ユーザー対応、数値分析、開発、SNS運用、事務的なこと・・・
じゃあ、そんな全部をどうやってやってたのか?
書いていきます。
1、泥臭いところから始める
2、普通に勉強する
3、頼れる仲間
4、効率化 / 最適化の鬼
1、泥臭いところから始める
まずはじめは、めっちゃ泥臭いところから始めました。
14万件の寺社情報、3カ月かけ整理 「Excelが固まった」
サイトを作り始めたのは昨年10月ごろ。まず、寺社名や住所といった基本情報を手作業で集め、データベース化していった。
「Excelが固まった」 14万件のデータ、手作業でまとめ……神社・お寺の口コミサイト「ホトカミ」の挑戦 (1/3) - ITmedia NEWS
いきなりコードも書けないし、
よくわからないので、まずはできること=泥臭くて誰でもできるけど、誰もやらないことから着手しました。
これはデータベースだけの話ではなく、
開発を進める上でも、まずは泥臭くコピペしまくったりでなんとか形にして、運用の方向性が見えてきてから自動化したりすると、結果として無駄がなく、良いものができます。
2、普通に勉強する
まぁ、なにもわからなければ、勉強すればいいだけの話。
本を買って、まずは勉強をしました!
勉強方法や、かかる時間の目安、どんな教材がいいのかはこの記事をどうぞ。
3、頼れる仲間!
それでも、全くコードも書いたことない、プログラミングってなに?っていう状態から、
自分でやろうと思っても不安だし、っていうか無理じゃん!ってなりますよね。
だから、勉強してもわからないことがあれば、
頼れる仲間がいることがめっちゃ大事です、尊い。
デザインに関しても、開発やデータベースの設計に関しても、
最終的にちゃんと頼れる人が社内にいるので、
自分のできる範囲で頑張ってやろう、という気持ちになれます。
※結果として、コーディングは、1年前の公開までは全部自分で書いたし、今でも自分が書いたデザインが生きてる部分まぁまぁあるなという自負あります。
とはいうものの、開発に関しては97%エンジニア任せです。僕は大したことやってないです。
4、効率化 / 最適化の鬼
そして、できるところから始め、勉強し、頼れる仲間がいても、
コーディング(デザインのコード書くこと)、開発、データベース設計、記事を書く、オフ会の運営、ユーザー対応、数値分析、開発、SNS運用、事務的なこと・・・・
これだけのことを全てやるのは、普通に大変です。
好きでやってるのでまったく苦じゃないのですが、
14時間くらいは毎日働いてる計算になります。
というか、生きてる=何かを生み出してる、みたいな状態ですね。
そのためには暮らしを最適化しないと、無理です。
・眠くなったり、お腹空かないように、おにぎり3つで血糖値をコントロールする
・サングラスで脳の消耗を減らす
・よく寝る
・アポは入れない(基本的に週ひとつあるかどうか)
色々、試行錯誤しながら、暮らしを最適化しました。
(その歪みも感じています。笑)
というわけで、
【HOW】どうやって、全部やってたのか?をまとめると、
1、泥臭いところから始める
2、普通に勉強する
3、頼れる仲間
4、効率化 / 最適化の鬼 ということですね。
凡人にスーパーな方法はないので、
一生懸命頭使って、手を動かすしかないですね。
【WHAT】具体的にどんなことしてきたのか?
【WHY】なぜ自分でも手を動かしたのか?
そして、【HOW】どうやってやっていたのか?がわかったところで、
【WHAT】具体的にどんなことしてきたのか?ざっとまとめました。
※繰り返しますが、もちろん全部1人でやってないです。みんなのおかげ!でも少なくとも自分でも手を動かしたことだけ紹介します。今は任せてるものもたくさんあります。
ひたすら羅列してあります。
Webサービスの運営の裏側は、こんな感じなのかと、
参考にしていただけたら幸いです。
・開発(機能を増やしたり、使いやすくしたり)
withエンジニア
何を開発するか考える、どれから開発するか優先順位を決める、レビューする、テストする、データベース設計を一緒に考える、最低限出せるレベルでCSS書く、データ入れる
withデザイナー
自分が使ったりユーザーさんとのやり取りのなかで気づいた改善策を生み出す、デザイン案を考える、コーディングしたりPHPちょっとだけサポートしたり
・記事コンテンツ
ホトカミでは、お参りしたくなっちゃうような記事をつくっています。
記事コンテンツの企画(1記事2時間)、面白くする、記事のレビュー(1記事あたり最低2回だいたい3回以上)、インタビューや取材に行く、自らも記事を書く(いつも愛が溢れて5000字を超えてしまう)
・オフ会 / サミット
毎月第3日曜日の午後オフ会を開催しています。また、サミット(神主さんとお坊さんの集い)も毎月企画しています。
企画、参加者を募る、当日の内容を詰める、会場の確保、当日の司会進行・・・
第3回オフ会@御嶽神社(横浜市)で祝詞を書写しました!【2018年3月18日】 | ホトカミ
・ユーザーサポート
これまで投稿してくださった全てのユーザーさんと直接メールでやりとりしてきました。
また、すべての投稿に目を通しています。
問い合わせ対応、エゴサして問題ないかチェック、掲示板での対応・・・
・数値分析
グーグルアナリティクスで分析する。
→数値分析、よくわからずあんまりできていない・・・今後の課題・・・誰か教えてください・・・
・経営(的なもの)
寄合(寄合についてはまた書きます)、全体会議、採用活動(特に記事書ける人、日本文化好きな人ともに働こう!学生インターンも募集してます)
・発信する
個人・ホトカミ運営・DO THE SAMURAIとして、の3パターンがあります。
Twitter、インスタグラム、Facebook、ホトカミ内の通知、飛脚通信(メルマガ)送る、プレスリリース出す、ブログ書く
・事務
支払い系(給与振込、サーバー代、ドメイン、Amazonさん、決算などなど、、、)
法務局(増資したとき)
と、ざっと書き並べてみました。
事務系以外は、どれも好きな仕事です。
【WILL】これからどうするのか?
では、最後にこれからどうするのか?という話をします。
今から書くことは、あくまでも現段階で考えていることだったりするので、
変わるかもしれません(いや、変わると思います。)
そして、これから先のことはなんとなく、やりながら見えてくるんだろうなぁと思いながらも、未知な部分しかないので、
もしここまで読んでくださっている先輩経営者の方がいらっしゃったら、アドバイスください!
吉田 亮@ホトカミ運営代表 (@RYO_ReaL) | Twitter
ぶっちゃけ、この2ヶ月ほど、
完全に僕が手を動かす時間の足りなさが、ホトカミの成長のボトルネックになってしまっていました。
だから今後は、
野球で例えると、
選手兼監督から、監督になる。
ハロプロでいうと、
カントリーガールズのももちこと嗣永桃子から、つんく♂さんになる、というイメージです。
(注:僕はハロプロが大好き。ここまで書いてるうちに我慢できなくなった。ももちは、カントリーガールズではプレイングマネージャーという立場でした。歌って踊りながらプロデュースする的な立ち位置。ここでのつんく♂さんは、もちろんプロデューサー的な意味です。)
これからの方向性を簡単にいうと、
手を動かすより、頭を働かせることに注力する、ということですね。
めっちゃ当たり前ですが。笑
これができるのも、
1年間手を動かして、ホトカミに魂を込めたり、
また、ホトカミの思想ってこういうものなんだ、
ホトカミの文化はこういうものなんだ!っていうのを仲間に伝え、
任せられるようになったからです。
あと、先週の全体会議でみんなに相談したところ、
以下の意見が出ました。
<吉田が頑張らない方がいいこと>
・ITの知識背伸びしない(けど学び続ける)
・コードのレビュー、データベース系
・ユーザー対応系(メール、Twitterなど)
・記事は企画は頑張り、あとは最終確認でOKするだけがベスト(レビューしすぎ)
・デザインとコーディング
<吉田が苦手>
・落し物、財布落とす、道に迷う
・デザイン、コーディング、プログラミング
・頑固(先入観とこだわりが強すぎる)
コード書くの、
めっちゃ苦手って思われてた!!!!!!!!!
そうなんですよ。
頭の良さと学習能力と気合い(?)でなんとかやってたけど、
別にコード書くの得意じゃないし、デザインセンス無いし、苦手。
しかし、
<吉田が得意>
・コミュ力、仲良くなる力
・育てる力、リーダーシップ だそうです。
これは、もちろん自覚があるので、
得意なことをこれからは頑張っていきます!
っていうことで、まとめると、
非エンジニア経営者がWebサービスをゼロから立ち上げるためには、
めっちゃなんでもやるけど、最終的にはやっぱ得意なこと(経営)を頑張るべき!
以上、「非エンジニア経営者がWebサービスをゼロから立ち上げるためにした仕事のすべて」について、
【WHY】なぜ、すべて手を動かしてやってきたのか?
【HOW】どうやって、全部やってたのか?
【WHAT】具体的にどんなことしてきたのか?
【WILL】そして、今後どうするのか?
といった観点からまとめました。
少しでも参考になったら幸いです。
そして、弊社DO THE SAMURAIに合いそうな人がいたら、ご縁を紡いでください。
エンジニア・デザイナー・ライター・インターン1人づつ募集してます。
ホトカミ2年目、DO THE SAMURAI3期目も、
引き続き、宜しくお願いします!
今年は、神社お寺への参拝者を増やし、
頑張ってる神社やお寺のサポートめっちゃ頑張ります!
ご武運を。
エンジニア、デザイナー、ライター、インターン募集しています。
お気軽にご連絡ください。