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東京五輪「新国立競技場」建設作業員が明かす「もうやってられない」現状

[2018年04月06日]

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長時間の残業と危険な深夜作業――。「新国立競技場」の建設現場で今、何が起きているのか?

昨年4月、建設作業に従事していた当時23歳の現場監督が自殺し、その過酷な労働環境が大きくクローズアップされた、2020年東京五輪の新国立競技場。

「自殺前の1ヵ月間の残業時間は、過労死ライン80時間を優に超える212時間。新人にもかかわらず、ベテランの現場監督でもこなしきれないほどの仕事を抱えていたようです」(全国紙社会部記者)

完成予定の19年末まで、延べ200万人の作業員が投入される見込みの巨大工事は現在、「最大のヤマ場」ともいわれる、屋根部分の建設作業に差しかかっている。

今、現場では何が起きているのか。作業員たちが明かす。

* * *

―初めに、皆さんが担当されている現場の作業内容について、簡単に教えていただいてよろしいでしょうか。

現場監督・高石さん(仮名。以下、現場監督) 新国立競技場の現場は土木工事、鉄筋工事、清掃施設管理など、約30のセクションに分かれているんですが、私は旧競技場の解体から、杭打ち、地上躯体(くたい)工事を経て、現在の屋根設置に至るまで、セクションを横断して監督業務を行なってきました。作業の進行に合わせて適切な人員を配置しながら、必要な資材、機材の手配も並行してやっています。

クレーン、重機運転・遠藤さん(仮名。以下、クレーン) 私はクレーンや重機の運転士として、鉄骨などの資材の積み上げ、積み下ろしを中心にやっていますね。

保守メンテナンス・信濃さん(仮名。以下、メンテ) 建設機械の点検、修理が主な業務です。各現場で扱う機械の調子が悪くなると随時対応する形になるので、日々、複数の現場を転々としています。

計測員・浅野さん(仮名。以下、計測員) ひと言で計測といっても、仕事は多岐にわたります。現場の気温や空気の一酸化炭素濃度を測定して環境変化に注意を払いつつ、配管配線、建屋の形状などを計測してゆがみがないかチェックします。また、作業員の位置把握も私の仕事です。

―本当にさまざまな仕事があるんですね。

現場監督 そりゃあ、常時1700から1800人ぐらいが基本、昼夜2交代制で工事に入っている現場だからね。私のような中堅の監督になると、朝6時に入って、まず新人教育や必要資材、機材の手配を済ませてから通常の監督業務に移ります。私は複数のセクションを同時に見ているので、2交代では業務がこなしきれず、翌朝までぶっ通しで働くこともありますね。

計測員 われわれも夜間の業務は必須なんですよ。なぜなら、高石さんたちのような夜間工事に携わる作業員たちの安全を確保するため、彼らの位置把握を徹底しなければならない。ただでさえ夜間の作業は危険が伴うので。

―とても過酷な労働環境だと思うのですが、ここだけの話、給料はどれくらいもらえるものなのでしょうか。

現場監督 25歳ぐらいの作業員で、月の手取りがだいたい25万円くらい。それが平均的なラインじゃない? もちろん作業内容や役職などによって差はあるし、残業代も乗っかってきますけどね。

クレーン 現場監督だと残業代はどれくらいになります?


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