静岡伊東メガソーラー 森林伐採面積に誤り◆県森林審、また継続審議
伊東市八幡野地区に大規模太陽光発電所(メガソーラー)を計画する民間事業者が、発電所につながる作業用道路の森林伐採面積を実際より小さく記載して同市に届け出ていたことが、五日の県森林審議会の臨時会で報告された。 審議会では森林法に基づき、発電所建設のための林地開発の許可を判断するが、「申請内容に対する信頼性を損なう」(県事務局)ことなどから継続審議とした。 県森林審議会で、この案件が継続審議となるのは三月十四日の審議会に続き二回目。県によると、県森林審議会で同一案件の継続審議が二度続いたのは初めてという。 作業用道路の森林伐採面積を巡っては、発電所の建設に反対する市民グループが、伊東市に情報公開請求した資料で実際と違うことに気付き、三月三十日に県に報告した。県の問い合わせに伊東市が誤りを認め、事業者から聞き取りを進めているという。 伊東市などによると、民間事業者は二〇一六年八月に提出した作業用道路の伐採面積を六千五百二十平方メートルとして申請書を提出し、同年度中に伐採を進めた。しかし、一七年十二月に伊東市と事業者が実施した現地調査の報告書では、届け出の一・五倍に相当する九千九百四十四平方メートルを伐採したと記録されていた。 五日の県森林審議会で、県の事務局は「作業用道路は林地開発許可の対象に含まれないが、データを再精査する必要がある」と伝え、審議員も「図面がしっかりしていることが前提だ」とし、結論を先送りした。 審議会は正しい資料の提出を待ち、審議を再開する方針。事業者は「県の指導に早急に回答していきたい」としている。 県森林審議会が二度目の継続審議を決めたことに、川勝平太知事は「今回も継続審議となったというのは、公平公正に審議が行われていることの反映と認識している。今後も見守っていきたい」とコメントした。 (中谷秀樹、沢田佳孝) 今、あなたにオススメ
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