愛知鶴舞で8日「一日動物園」 東山の前身、開園100周年記念
東山動植物園(名古屋市千種区)の前身「名古屋市立鶴舞公園付属動物園」が鶴舞公園(昭和区)内に開園して今月で百周年を迎えた。記念として、八日午前十時半から、鶴舞公園の鶴舞中央図書館南の動物園跡地で「一日動物園」を開く。 東山によると、動物園の起源は、一八九〇(明治二十三)年に動物商の今泉七五郎さんが個人で集めた動植物を「浪越(なみこし)教育動物園」と名付け、中区前津町(当時)で一般公開したことにさかのぼる。一九一〇年には大須門前町に移転し、ライオンやトラ、サルなどを展示した。 一八年三月には今泉さんが全ての動物や魚類計三百八十一点を市に寄付。その三年前には、動物園建設を市に求める意見書が議決されており、動物園建設の機運が高まっていた。今泉さんの寄付を受け一八年四月一日、市は鶴舞公園内に動物園を開園した。 一・二ヘクタールの敷地にゾウやトラ、オランウータンなど二百五十種八百点の動物を飼育。動物が増え、手狭になり三七年に東山公園に移転するまで市民に親しまれた。有料の入園者だけで年間五十万人が訪れた記録が残る。 ヒョウやライオンは繁殖に成功し、ライオンの声をラジオで流す試みも。東山の茶谷公一副園長(50)は「子供を楽しませるだけでなく、種の保存や教育面も担っており、今の動物園の基礎があった。東山にとって大切な原点」と話した。 一日動物園は、東山のヤギやモルモットと触れ合え、ゴリラやゾウを題材にした紙芝居を楽しめる。鶴舞中央図書館では、十九日まで百年の歴史を紹介するパネル展を開いている。 東山では、五月六日まで、スマホで園内各地にあるQRコードを読み取ると、鶴舞時代と現在の動物の様子を比較できる写真が見られる仕掛けやパネル展を楽しめる。 (塚田真裕) 今、あなたにオススメ Recommended by |
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