連続テレビ小説 半分、青い。(1)[新]「生まれたい!」[解][字][デ] 2018.04.02
(チャイム)ほい。
お〜い!おい律!
そう彼の名前は律という
ありがと!おおっ!ハハッ!
あ…例えばでもこの傘が不格好…と思うか変な形でちょっと面白いと思うかはその人次第で…。
例えば私左の耳が聞こえない。
小学校3年生の時におたふくかぜで。
だからこうして傘をさしても左側に降る雨の音は聞こえなくて…右側だけ雨が降ってるみたい。
でもこれを悲しいと思うか面白いと思うかはその人次第。
そして私なんかはちょっとこれ面白いなんて思うんだ
あっ晴れた。
・「おはよう世の中」・「夢を連れて繰り返した」・「湯気には生活のメロディ」・「鶏の歌声も」・「線路風の話し声も」・「すべてはモノラルのメロディ」・「涙零れる音は」・「咲いた花がはじく雨音」・「悲しみに青空を」・「つづく日々の道の先を」・「塞ぐ影に」・「アイデアを」・「雨の音で歌を歌おう」・「すべて超えて響け」・「つづく日々を奏でる人へ」・「すべて超えて届け」
(いびき)
(宇太郎)ジョー…。
(いびき)
うるさい!
立つんだジョー…。
(いびき)
うるさい!うるさい!
あっ蹴った!ねえウーちゃん!ねえちょっと…蹴った蹴った蹴った!ねえ!えっ?力石死んだ?寝ぼけんといて。
蹴ったのよ!蹴った?うん!あっまた!あっ本当や!動いとる動いとる!
蹴ると喜ばれる。
動くと喜ばれる。
その気配を感じた私はガンガン蹴りまくりの暴れまくりで胎児の頃からお調子者。
それがよくなかった
・
(晴)痛い痛い…痛い痛い。
・
(宇太郎)立てる?大丈夫?持とう持とうこれね。
(晴)あっい〜!
(宇太郎)痛い?ごめんなさいお義母さん…。
・
(クラクション)
(仙吉)大丈夫?
(宇太郎)ゆっくりでいいよゆっくりで。
アタッ!あ…アタッ。
もう少しやから…なっ。
あっできる限り急ぎますんで。
いえ身重ですのでゆっくり。
あ…。
大丈夫ここで産んだりしませんので何つって。
ハハハッ…。
あっ!生まれる…。
えっ!?…ような気がした。
う〜ん…なかなか下りてこんねえ。
(晴)痛い…。
痛いねえ。
体勢変えようか。
ちょっと晴さんこっち向こうか。
遅いな…。
な〜にこんなもの持ってこよら〜す。
ああ…。
行ってみよか俺たちも。
みんなで押しかけてどうすんの?ほやけど…。
果報は寝て待て。
私もう寝るでね。
えっ廉子さん…えっ寝ちゃうの?仙吉さん明日もお店開けなあかんのやよ。
もうちょっとでも寝とかんと。
仙吉さんも寝た方がええて。
ウーちゃん…もう嫌や。
ま〜あかん。
痛すぎて死にたい。
失神したい。
ウーちゃん代わって。
貴美香先生もう来てかれこれ8時間くらいたっとる。
ずっと痛がっとるけどなんとかならんかね?先生。
静かに。
(宇太郎)あっすいません。
これ…おなかの赤ちゃん寝とるね。
は?え?ちょっとねえ赤ちゃんの方にもその気がないと産道下りてきてくれんでね。
え!?母親の私がこんなに苦しんどるのにこの子おなかの子寝とるってなんちゅう事や!まあまあ…。
おおらかな子になるんやないの?でもまあとりあえずもうちょっと様子見るしかないわな。
また見に来るでね。
(宇太郎)はい。
冷たい…。
何か冷たないかね?ん?いやこんなもんなんやないの?病気やないし。
ハハハッ。
痛い痛い痛い痛い痛い!私はその5,000倍痛いわ!い〜たい〜。
孫の名前か…。
ありがと。
もういい?寝とるかこの子。
最後のおかあちゃんのおなかの中を味わっとるんやないの?いい気なもんやね。
生まれてきたらとっちめてやらなあかん。
フフフッ。
私…眠い。
気持ちいい。
ここは世界で一番気持ちいい場所。
ふわふわのぽわんぽわん。
どれだけ時代が変わってもおなかの中はいつも変わらなくてこの世に生まれ落ちた人はどんな人も同じように十月十日をまずお母さんのおなかの中で過ごす。
その後の人生はさまざまだとしても
それは1970年大阪万博の熱狂のさめやらぬ中…
時代はいざなぎ景気とやらでフミフミのイエイエで日本中がどうかしていた。
今で言うところのイケイケどんどん。
うちのお父ちゃんとお母ちゃんも浮かれていた
はいお待たせしました。
いや〜いやいやいや参ったな…。
いっくらうちが調子いいっつってももう一軒ってのは。
ほんな事言わずにこれ見てみや〜。
駅の裏の東町!ええ物件やてこれは。
早いもん勝ち。
こいだけこいだけにまけとくから!いや〜ハハハハハハッ。
参った参った。
いっくらうちがうまくてはやっとるっていっても。
ハハハハハハッ。
宇太郎さん声が大きいわ。
わざとお客さんに聞こえるように言っとるねあんた。
でもうちはね楡野食堂はね2号店とか作らんの。
ちゃんと俺がお客さんの顔が見える所で作って人とか雇わずに俺や親父が作ったものを先祖代々…。
(テレビ)「打った!伸びる伸びる」。
(一同)おお〜!
(テレビ)「長嶋開幕戦で第1号ツーランホームラン!」。
長嶋も絶好調だった。
浮かれた気分に思わぬつけが回った
私気を付けとったし…。
そういう事もあるんやよ。
やってまった…。
そもそもうち食堂忙しくてあんまりそういう…。
おいおいそんな詳しい事…。
あるて〜。
お母ちゃんは腎臓の持病があったのでもともと子どもを産む気はなかった。
お父ちゃんも
どうしよう…。
ウーちゃんはどうしたい?俺はそりゃ…。
そりゃ?晴さんが元気なのがいい。
晴さんが第一や。
嘘!えっ私は!?
でも先生言っとったやないか。
今やったら安定してるから産めるって。
先生も応援するって。
だから俺は晴さんのしたいようにするのが一番やと思う。
晴さんの体だ。
俺はどっちでも応援する。
晴さんが決めた事に賛成する。
ウーちゃん!私…産む!産みたい!うん。
う〜っ!ウーちゃん!ウーちゃん!すごい痛い…。
ま〜あかん!もう子どもなんかいらん。
晴さん晴さん!しっかりしろ晴さん。
赤ちゃんも頑張っとる。
なっ貴美香先生。
う〜ん…。
ちょっと…。
今度は何や?へその緒中で巻いちゃったかもしれん。
えっ…。
ああそういえばよう動いとった赤ん坊。
それ関係あるんかな?ないとも言えない。
貴美香先生…。
下手すると二重巻き。
えっあっそれはえ〜っと何か重大な…。
最善を尽くしますが…。
えっ…。
痛い!痛い…。
えっ?あの私生まれてこないうちに終わりますか?お母さんの顔見たいです!十月十日おなか貸してくれたお母さんの顔見たいです!そして私私…生まれたい!
生字幕放送でお伝えします2018/04/02(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 半分、青い。(1)[新]「生まれたい!」[解][字][デ]
岐阜県の田舎町でちいさな食堂を営む楡野一家。新たな命を授かり、家族全員大慌て。一方、お腹の中の子どもは調子に乗って胎内で暴れまくり、その結果、思わぬ事態に…
詳細情報
番組内容
1971年の夏。岐阜県の田舎町でちいさな食堂を営む楡野一家は、新たな命を授かっていた。胎児の母・晴(松雪泰子)は、やってくる陣痛に大騒ぎ。父・宇太郎(滝藤賢一)は、愛する妻の手助けもできずにオロオロするばかり。同居する、宇太郎の父・仙吉(中村雅俊)と母・廉子(風吹ジュン)も、孫の誕生を今か今かと待ちわびる。一方、胎児は親の思いも知らずにお腹の中で調子に乗って暴れまくり、思わぬ事態に…
出演者
【出演】永野芽郁,松雪泰子,滝藤賢一,佐藤健,余貴美子,風吹ジュン,中村雅俊,【語り】風吹ジュン
原作・脚本
【作】北川悦吏子
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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