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 ソフトバンクグループは2018年4月6日、バッテリーに使うリチウムの採掘や精錬事業を手掛けるカナダのNemaska Lithium(ネマスカ リチウム)への出資に関する契約を締結したと発表した。出資額は最大83億円。ソフトバンクがバッテリー事業に参入することになる。

 ソフトバンクは「(同社が)資源を持つ会社に出資するのは初めて。スマートフォンや電気自動車(EV)の需要増を見据え、バッテリーに用いるリチウム資源を持つNemaska Lithiumに出資する」と話す。

 出資によりソフトバンクはNemaska Lithiumの全発行済株式のうち最大で9.9%を保有する予定だ。Nemaska Lithiumはリチウム鉱山の開発事業およびリチウムの精錬工場を建設予定で、採鉱や選鉱、精錬により得られる水酸化リチウムと炭酸リチウムの商業生産を2020年後半に予定している。ソフトバンクがNemaska Lithiumの株式を5パーセント以上保有していれば、採掘や精錬を通じて製造が見込まれる年間のリチウム生産量約3.3万トンのうち、最大で20パーセントを購入する権利を持つという。