【シリコンバレー=白石武志】米ツイッターは5日、利用規約に違反してテロを称賛したとして、2017年末までの約2年半の間に世界で計121万のアカウントを閉鎖したと発表した。テロへの関与を理由とするアカウントの閉鎖は減少傾向にあるといい、ツイッター社では規約違反を封じ込める取り組みが奏功していると強調した。
同社が年2回公表している自社サービスの透明性に関する報告書の中で明らかにした。17年7~12月に閉鎖されたテロ関連のアカウントは27万4460件と、前の半年に比べ8.4%減少した。規約違反の恐れを判別する独自のシステムによって、対象となったアカウントのうち74%は最初の投稿を行う前に閉鎖されたという。
半年ベースの閉鎖アカウント数が減少するのは2期連続といい、ツイッターは「テロ行為をあおろうとする人々が居着きにくい場とする努力によって、この手の活動はますますツイッターから離れていっている」と説明した。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)をめぐっては、米フェイスブックが世界で約20億人の利用者の大半に個人情報を悪用されるリスクがあったと認めたばかり。ツイッター社ではテロを称賛する行為を封じ込めてきた実績を公表することで、自社サービスの健全性を訴える狙いがあるとみられる。