「プロフェッショナル 仕事の流儀」を観る。
やっと吹奏楽を取り上げてくれた。
しかも丸谷先生と並んで僕が敬愛してやまない、藤重先生だ。

しかし同時に、やはり「どうして吹奏楽はこんなにメジャーにならないのだろう?」と首を捻った。

この業界にも学生時代吹奏楽を経験した人間はごまんといる。
吹奏楽人口(経験者)で言うならば120万人とも言われる。
野球やサッカーの経験人口が20万人そこそこだから、圧倒的に多い。

しかし、メジャー感がない。


話が変わるが、『響け!ユーフォニアム』に対する違和感がようやく解った。
髪型だ。

吹奏楽コンクールを昇り詰めようかという強豪校が、あんな自由な髪型や髪の色をする訳がない。

そりゃまぁ、フィクションやないかい!と言われたらそれまでだが、しかし僕の記憶とはリアリティが違う。
違うものはしょうがないのだ。

同じように拙作『アインザッツ』もデザインを間違えたのかも知れない。
どうもなんか、俺の記憶と違うなぁ、と思って書いていた。


藤重先生の指導を仰ぐ活水の吹奏楽部員は、見た目は地味だ。
まぁ強豪校に良くあるのだが、みんなまったく同じ髪型だ。

しかし、どんなフィクションよりも、彼女達は輝いて見える。

「吹奏楽=青春」という図式がどうしてもでき上がる。
僕はこの図式を手放しに肯定したくはないのだが、やはりそれが今の吹奏楽の最大の魅力なのだろう。

そして藤重先生も、実に素朴で魅力的だ。
FBで友達になっていただいたのでプライベートの言動まで追っかけさせていただいているが、本当に明るく、実直だ。
番組でも情熱と多幸感が零れ落ちるようだった。


吹奏楽の最大の魅力を残しつつ、どうにか「脱皮」できないものか?
僕は延々考え続けているのだが、まだ答えが出ない。

出るまでアニメにすることはないだろう。