新崎盛暉さん告別式で惜別の声

沖縄の戦後史研究の第一人者で、先月31日に亡くなった新崎盛暉さんの告別式が5日午後那覇市で営まれ、多くの人が別れを惜しみました。

沖縄大学の元学長で沖縄の戦後史研究を続けた新崎盛暉さんは、アメリカ軍基地が集中する現状などについて数多くの著書を残し、市民運動にも積極的に関わり、基地の撤去などを訴えてきました。

新崎さんは先月31日、肺炎のため82歳で亡くなり、5日午後、那覇市で告別式が営まれ、親交が深かった多くの人が参列しました。

長男の盛吾さんが「父は最後まで沖縄の不条理と戦い続けた。父が残したものを無にすることなく、次の時代につないでいきたい」とあいさつしました。

参列者は祭壇に飾られた新崎さんの遺影に向かって静かに手を合わせ、別れを惜しんでいました。

琉球大学の我部政明教授は「新崎さんができなかったことは、気持ちを共有しているわれわれの世代が引き継ぎたい」と話していました。

また、基地への土地の提供を拒否し続けている団体で、新崎さんが立ち上げた「一坪反戦地主会」の城間勝元事務局長は「沖縄現代史の伴走者でありたいと言って、できるだけ現場に出ることを大切にした人でした。非常に残念です」と話していました。