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 「異能」ともいえる際立った能力や実績を持ち、まわりから一目置かれるエンジニアを1カ月に一人ずつ取り上げ、インタビューを掲載する。今月取り上げるのは「Yugui」というハンドルネームで知られる園田裕貴(そのだゆうき)氏。書籍「初めてのRuby」の執筆者であり、過去にはRuby 1.9系のリリースマネジャーを務めた。スケールアウト(現Supership)の初期中心メンバーの一人でもある。最終回の今回は、グーグルへの転職から現在の会社に戻った経緯や、最近注目しているコンテナ型仮想化技術について聞いた。

(聞き手は大森 敏行=日経 xTECH/日経NETWORK


前回から続く)

 2011年3月にグーグルに転職しました。きっかけは、グーグルのリクルーターに「うちを受けてみない?」と言われたことです。広告の仕事を続けてきたので「ちょっと目先を変えようか」と思いました。とはいえその後、アドテクはとても面白くなったので、適切な判断だったかどうかはわかりません。

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 グーグルではGoogleマップの裏側の開発をしていました。自前のデータと他社から買ったデータをうまく組み合わせてマップに表示するのに適切なデータを作る仕事です。整合性を保ってユーザーが欲しい情報を表示するには、いろんな処理が必要です。それがうまくいかないと、間違った表示になってしまいます。

 グーグルで出会ったのが、コンテナ管理自動化プラットフォームの「Kubernetes」です。2014年6月に開催された「DockerCon 2014」というイベントで発表されました。私はちょうどコンテナ型仮想化ツールの「Docker」に興味があってそのイベントに参加していたので、とても印象に残りました。Kubernetesが最初にリリースされた頃からグーグル社内のプロジェクトで触っていました。個人的に自動化技術は好きなので、今でも自動化できそうな箇所があれば適用するようにしています。