池上線「大崎広小路」がおしゃれになったワケ
高架下のイメージ一新、テーマは「自転車」
3月13日、東急池上線の大崎広小路駅近くに「池上線五反田高架下」が誕生した。これまでも五反田駅―大崎広小路駅間には「ラーメン魁力屋」や「五反田桜小路」といった施設があったが、今回延べ床面積約900平方メートルの区画がオープンし、一体の「池上線五反田高架下」となった。内覧会では記者だけではなく2つのテレビ局のカメラも入り、五反田の新たなシンボルとして注目されていることがうかがえた。
現在、五反田周辺ではスタートアップ企業が相次いでオフィスを構えており、中でも五反田駅―大崎広小路駅間や山手通りを挟んだ西五反田7丁目近辺にはスタートアップ企業のオフィスが点在している。
こうした企業の社員は流行に敏感で「新しいもの」が好きだ。そのため、今回の高架下再開発では「URBAN EXPERIENCE」というコンセプトを掲げ、「モノ」消費から「コト」消費へ移りゆく消費スタイルの変化を取り入れた。そしてライフスタイル提案型の店舗を入れることで、「新しいもの」が好きな人たちの好奇心を刺激するような施設を目指した。
「自転車」が大きなテーマ
それでは、具体的に「高架下」の様子を見ていこう。まず、「五反田桜小路」に近い北側の2区画には飲食店を導入し、ビール醸造所を併設したクラフトビールバーをはじめ、4店舗の飲食店が入った。これは高架下再開発としてはかなり一般的なものだ。
今回力が入っているのは、大崎広小路駅に近い南側の2区画だ。ここではライフスタイル提案型のテナントとして「自転車」をテーマとした店舗が入る。
スタートアップ企業の社員は職住近接の傾向が強く、また自転車通勤者も多いという。五反田駅西側のまちを歩いていても有名メーカーのクロスバイクやロードバイクを多く見掛けた。また「池上線五反田高架下」の大崎広小路駅側には山手通りが走る。山手通りには自転車レーンが整備されており、それもヒントとなったようだ。