オスプレイ 米軍横田基地に到着
アメリカ軍の輸送機オスプレイが、5日午前、東京のアメリカ軍横田基地に到着しました。
オスプレイは、ことしの夏ごろ、横田基地に正式に配備される見通しで、沖縄県以外の在日アメリカ軍基地では初めてとなります。
アメリカ軍の輸送機、CV22オスプレイ5機は、午前11時すぎに横浜市にあるアメリカ軍の施設を飛び立ち、午前11時半ごろ、東京のアメリカ軍横田基地に到着しました。
滑走路を見渡せる場所からは、これまでに大きなトラブルは確認されず、現在は、着陸後の機体の点検などが進められているとみられます。
オスプレイは、今後横田基地を拠点に、周辺地域で行われる訓練などに参加し、ことしの夏ごろ正式に配備される見通しです。
アメリカ軍は、今後数年間で10機の機体とおよそ450人の人員を段階的に移す計画です。
沖縄県以外の在日アメリカ軍基地にオスプレイが配備されるのは初めてです。
オスプレイは、陸上自衛隊も導入する計画で、防衛省は、今年度導入する5機を、暫定的に、千葉県の木更津駐屯地に配備する方向で調整を進めています。
安全性を懸念する声も上がるなか、今後、首都圏の上空を日米のオスプレイが飛ぶことになる見通しです。
横浜市神奈川区の米軍施設に駐機していたアメリカ軍の輸送機、オスプレイ5機は午前11時すぎから相次いで離陸しました。
それぞれの機体は、止まっている場所からゆっくりと前進したあと次々に離陸し、南東の方角の東京湾上空に飛び立ちました。
5機すべての離陸にかかった時間は5分ほどで、見た限りではトラブルなどはありませんでした。
アメリカ軍の輸送機、オスプレイが横田基地に配備されることについて、機体が基地に到着したあと地元のJR福生駅前で市民に話を聞きました。
福生市に40年近く住んでいるという70代の男性は、「これまでにオスプレイは事故を起こしているので、落ちるかもしれないと思うと怖い」と話していました。
一方、買い物途中の70代の女性は、「きょうのお昼頃、上空にヘリがたくさん飛んでいて、音もすごくうるさかった。しかし、沖縄の人たちだけに負担を強いるのはよくないので我慢しなければいけないと思う」と話していました。
横田基地周辺の6つの自治体でつくる基地対策連絡会の幹事である、東京・福生市の加藤育男市長は、「オスプレイの急な配備に驚いている。不安を感じている住民が多いと思うので、なぜ、今、配備されるのかや、安全性などについて、国に説明を求めていきたい。横田基地周辺は、住宅密集地なので、沖縄のような事故が絶対ないようにしてもらいたい」と話しています。
アメリカ軍の輸送機オスプレイが、東京のアメリカ軍横田基地に到着したことを受けて、東京都の小池知事は記者団に対し、「安全保障は国の専管事項というのが前置きとしてあるが、基地周辺の市町と連携しながら国に対して情報の提供や安全の確保などについて要請をしている」と述べました。
オスプレイが、アメリカ軍横田基地に到着すると、基地の周辺では、配備に反対する市民団体が抗議活動を行いました。
きょうは、メンバー10人あまりが、「オスプレイ横田配備許すな」「オスプレイNO!」などと書かれたプラカードや横断幕を持ちながら基地のゲートの前まで歩きました。
そして、「横田基地は、多くの住宅と学校、病院、公共施設などが密集している中にあり、住民の命と安全を脅かす危険なオスプレイの配備に強く抗議します」と閉められたゲートの前で抗議文を読み上げていました。
抗議活動を行った「横田基地の撤去を求める西多摩の会」の寉田一忠事務局長は「オスプレイの配備は、人命や人権を軽視している。上空を見上げたら、オスプレイが見えるという状況は異常だ。配備に断固反対し、声を上げ続けたい」と話していました。