Gibsonの経営難に伴い開発・販売が停止され、ユーザーの行き場を失っていたSONAR。Cakewalk 30年の歴史が終わったかに思われていましたが、短期間のうちに状況が大きく変化し、4月4日からCakewalk by Bandlabという名前に変わって無料でリリースされました。先日「SONARが名称変更して復活!旧ユーザーは無料でアップグレード!?Cakewalkを買収したBandLabのCEOに聞いてみた!」の記事で、CEOにインタビューした際には、「旧ユーザーに向けて無料で」と発言されていましたが、実際には全ユーザーへの無料開放となりました。
つい1年前にライフタイム・フリー・アップデート版のSONAR Platinumを購入したユーザーとしては、なかなか複雑な思いではありますが、まずは今回の復活を歓迎したいといろです。ただし、今回の復活は、以前のSONAR Platinumが丸ごと無料で開放された、というわけではありません。BandLab版の新DAWの登場であり、当然のことながら時代は切り替わっているのです。とはいえ、画面を見ればわかるとおり、実質的にはSONAR Platinumそのもの。また海外サイトからのダウンロードであり、日本語対応という面でも現時点では完全ではないこと、プラグインが現時点非常に少ないなど、まだ課題はありそうです。それでも基本的な機能はSONAR Platinumをそのまま踏襲しており、非常に高性能なDAWであることは間違いありません。実際に試してみたので、フェーストインプレッションとして、インストール方法なども含めて紹介してみます。

SONARがCakewalk by Bandlabとして復活新Cakewalkは従来通りWindows専用ソフトです。そしてこのCakewalkを入手するには、まずCakewalk by Bandlabのサイト
にアクセスします。ここからGET EARLY ACCESSというボタンをクリックするとCakewalkのページへ移動します。さらにGet Early Access Nowというボタンをクリックして、インストーラをダウンロードします。これがBandLab社が持つ2つのソフト、BandLabおよびCakewalkを入手するためのソフトとなっています。

インストーラが起動するとログインを求めてくる起動すると「WindowsによってPCが保護されました」という警告が表示されますが、「詳細情報」をクリックの上、実行するとソフトが起動し、ログイン画面が現れます。ここではFacebookからのログイン、Googleアカウントを使ってのログインも可能で、簡単ではありますが、昨今のFacebookの個人情報漏れなどを考えると、別途アカウントをメールアドレスから作成しておくのが無難なように思います。

BandLabのサイトからサインアップをしてアカウントを作成する
このアカウントは先ほどのBandLabのCakewalkのページの右上にある「サインアップ」から作成できます。基本的には名前とメールアドレス、パスワードを入力するだけ。あとのアンケートには適当に答えておいてOKです。その後メールが届くので、そこにあるボタンをクリックすれば完了です。

ログイン後、Appsをクリックし、CakewalkをインストールBandLabのサイトからサインアップをしてアカウントを作成する
このアカウントは先ほどのBandLabのCakewalkのページの右上にある「サインアップ」から作成できます。基本的には名前とメールアドレス、パスワードを入力するだけ。あとのアンケートには適当に答えておいてOKです。その後メールが届くので、そこにあるボタンをクリックすれば完了です。
取得したID、パスワードでログインした後、右上のAppsという文字をクリックするとインストーラが現れるので、ここの下にあるCakewalk by BandlabのInstallボタンをクリックしてください。
無料なのでフルバージョンを入手しよう
ここでCakewalkのみか、追加コンテンツを含むCakewalkにするかと聞かれるので、うえの「Install Cakewalk with additional content(recommended)」をクリックしてください。これにより、ブラウザで寄付画面などが現れるので、応援したい方はぜひ寄付してあげてください。とりあえず、お試しでということであれば、閉じてしまってもOKでしょう。この間、インストーラのダウンロードが進みますが、私の光回線環境だと5分ほどでダウンロードが終了しました。

ダウンロードフォルダに2つのファイルがダウンロードされていたチェックしてみたところWindowsのダウンロードフォルダに「Cakewalk.com」と「instruments.exe」の2つがダウロードされるんですね。ファイルサイズは合計して1.5GB程度となっています。
ほぼ自動的にインストールが進んでいく
無事ダウンロードが終了すると自動的にそれぞれのインストーラが起動しますので、インストールに対する許可をします。以上で完了。これでCakewalkが使えるようになったのです。
起動すると見慣れた画面が…日本語と英語が混在している
起動すると、日本語表示と英語表示が混在していますが、基本は英語となっています。従来の資産をそのまま引き継いでいると思うので、どこかで日本語表示に切り替えることができそうに思うのですが、その方法は見つけられませんでした。

SONARユーザーなら何ら違和感なく、そのまま使えるはず従来最高峰バージョンのみだったPro Channelも使える
ただし、冒頭でも触れたとおり、プラグイン類は従来のSONAR Platinumのままではなく、下位バージョンと同等です。つまりベース音源のSI-Bass Guitar、ドラム音源のSI-Drum Kit、エレピ音源のSI-Electric Piano、ストリングス音源のSI-String Sectionの4つのほか、Roland音源からの流れを引き継ぐマルチ音源、Calkwalk TTS-1のそれぞれ。過大な期待は禁物ですが、必要十分なものはそろってます。
付属のインストゥルメントは5種類のみ
エフェクトのほうはSonitusのものを中心に13種類。目玉はギターアンプシミュレータであるOverloudのTH3 Cakewalk Editionが入っていることですね。これだけでも入れる価値がありそうですよ。
プラグインエフェクトは13種類
OverloudのTH3 Cakewalk Editionは収録されている
まだ細かくチェックできていませんが、MIDIエディット機能、オーディオエディット機能もSONAR Platinumのものがそのまま引き継がれているようです。
MIDIエディット機能はこれまで通り使える模様
これがCakewalk by Bandlabなので、プラグイン類が大幅に減り、Melodyneもなくなった英語版のSONAR Platinumである、との理解でおそらくだいたい合っていると思います。これが無料で入手できるのですから、とりあえず持っておいて損はないですね。

オーディオ編集機能もしっかり使えるBandLabサイトのFAQで確認すると、すでに旧SONAR Platinumなどのダウンロードはできなくなっているようですが、それを使い続けることは可能だし、そこで使っていたプラグイン類はすべて使えるとのこと。Melodyneもインストールすれば、従来のように使えるようですね。
ただ、少し気になった点としては、最初にCubase、Studio One、Pro Toolsが入った環境にインストールしたら、インストゥルメント系がうまくインストールされず、なぜか32bit版が入ってしまって、使えなかったこと。また、その環境でインストールした時(まっさらなWindows 10にインストールしたといには登場しなかった)に使用許諾契約書の同意画面が現れたのですが、ここで「ティアック」などの社名が表示されてしまったこと。この辺は、まだ昔の残骸が残っているということなのだと思います。
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