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 米下院エネルギー・商業委員会(House Energy and Commerce Committee)は2018年4月4日(米国時間)、米フェイスブック(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEO(最高経営責任者)が同11日に、同社のユーザー情報流用問題に関して議会の公聴会で証言すると発表した。

写真●2017年4月にサンノゼで講演したフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEO
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 同社は2010年から2014年まで、ユーザーが「Facebook」に登録したプロフィールや「いいね!」した商品やWebサイトなどに関する情報が、同社の「Graph API(Application Programming Interface)」を通じてユーザーの許可無しに外部のアプリケーションが取り出せる状態になっていた。

 2018年3月17日には米紙ニューヨーク・タイムズや英紙ガーディアンなどが、データ分析会社の英ケンブリッジアナリティカ(CA、Cambridge Analytica)が5000万人分のFacebookユーザーのプライバシー情報を不正に入手し、2016年の米大統領選挙でトランプ陣営が有利になるような選挙工作に利用していたと報じた。CAが入手したのは、英国の研究者が2013年にGraph APIを使って収集したものだった。フェイスブックは2018年4月4日、CAが入手したデータ件数が実際は8700万人分に上っていたと発表している。

 11日に開かれる公聴会では、フェイスブックによるユーザーのプライバシー情報保護体制が問いただされることになりそうだ。共和党のグレッグ・ウォールデン(Greg Walden)議員と民主党のフランク・パローネ(Frank Pallone)議員は共同で出した声明で「今回のヒアリングは、消費者データプライバシーに関する重要な問題を明らかにし、米国人が自身のオンライン個人情報に何が起きているのかを理解する重要な機会になる」と述べている。