同性愛で有罪となった人の犯罪歴を抹消する法案を可決=NZ
ニュージーランド議会は3日、過去に同性愛を理由として有罪判決を受けた人々が、犯罪記録を抹消できるようにする法案を可決した。
現在、1986年に同性愛が非犯罪化される前に有罪判決を受けた男性は、依然として犯罪記録が公的に残されている。
この法案が来年施行されると、約1000人が犯罪記録を消去できるようになる見込みだ。
議員たちは、これまで有罪判決を受けた人々への謝罪もした。
アンドリュー・リトル法務相はこの法案が「同性愛者に対する差別はもはや許容できないこと、そして我々が過去の過ちを正すことに全力を傾けることの明確な合図を送る」ことになると語った。
リトル氏は「過去の同性愛による有罪判決で偏見、負の烙印や他の悪影響を受けた全ての男性と同性愛コミュニティのメンバーに、あらためて謝罪したい」と述べた。
ニュージーランド政府によると、抹消できる有罪判決は男性同士の性行為、男性同士のわいせつな行為、そして同性愛的行為のために訪れる場所を提供すること、の1986年に非犯罪化された3つの行為に関連するものだという。
家族も、既に死亡した親族の犯罪記録を消去する申請ができるようになる。
記録抹消の資格を受けるためには、有罪判決の対象となった行為が、合意の下に行われた16歳以上の人々によるものでなければならない。
同性愛によって歴史的に受けた有罪判決を無効化する請願は、昨年初めて議会に提出された。
ニュージーランドは1993年に同性愛者に対する差別を禁止する法律を制定し、20年後の2013年にアジア太平洋地域で初めて同性結婚を合法化した国となった。
(英語記事 New Zealand passes law to erase historical gay sex convictions)