こんにちは、こんばんは!
ウェブメディア運営が当たり前になってきましたが、事業として運営をはじめてみると、まだまだ新しい仕事の領域ということもあり、経験者が少ないから、どうしていいのか分からず、うまく回らないといったことを悩まれる課題が多いように思います。
そこで、メディア運営を軸にして活動してきた弊社として、ウェブメディアの要である編集者に焦点を当て、編集者の役割をご紹介していきたいと思います。その前に、編集と切っても切り離せないメディアの役割からいきましょう。
メディアの役割
今では当たり前になったコンテンツマーケティング・ウェブメディア運営は、それ単体で成り立つわけではなく、様々な関係によって成り立っています。基本的にはユーザー・クライアント・メディアという三者間から成り立っており、その中心に位置するメディアは情報を媒介する役割を担っています。
ただ言いたいことだけをコンテンツ化するのではなく、ニーズとシーズというバランスは考慮する点です。言いたいことだけで構成されたコンテンツは主観に囚われすぎるため、主観の中に客観性をどれだけ込められるかは、編集する人の思考とスキル次第となります。そしてこの考え方が中々難しいところ。経験するしか近道はないなと思います。
編集者のタイプ
情報発信の環境が大きく変わっていることによって、編集者タイプもだいぶ増えてきたと思います。パッと思いつくだけでも3種類あります。
ウェブでの表現方法が多様になる事で、編集という職種も多くの種類が生まれるようになりました。
テキスト編集者
ソーシャル編集者
動画編集者
今求められる編集人材は、企業ドメイン(事業領域)における、事業目的の本質的価値を理解しながら実務をこなしていける人物ではないかと考えていますが、
そういった点からも、企業文脈を理解しながらメディアという形を通して、どうすればユーザーと繋がっていけるかを模索する編集者はさらに重要になっていると思います。
ウェブメディア運営に必要な人材
テキストをメインコンテンツとしてメディアを更新していく場合、負荷がかかりますが、1人のスモールスタートで行うことができます。
その際は「ライター兼編集」という形で、更新していくコンテンツの制作を進めていきます。メディアの成長見込みと、収益性を勘案して人員増加等のスケジュールを切っていくのが良いですね。
そのメディア運営に必要なライターと編集の役割をざっと見てみましょう。
通常、ライターが担う役割は企画制作/取材・インタビュー/記事ライティングです。
基本的には書くための準備、企画、調査(下調べ)、取材、ライティングといった流れを経て、記事が完成されます。
これらの役割を全うするために、編集者とすり合わせを実施し、メディアとしてコンテンツへと仕上げていきます。
編集者の役割は、企画制作/ライターさんから上がってくる記事編集/記事制作の進行管理といった役割がありながら、記事を作るための仕事は一通りこなすことが求められます。取材先への交渉・コンテンツ制作スケジュール管理などなど(もちろん雑務含む)。
他にもやることはたくさんあるので、ウェブ編集という仕事において思いつく限りの仕事をツリー上に洗い出してみました。
上記のツリーには入っていませんが、メディア運営がマーケティング手段の1つという位置づけであれば、マーケティング担当者さんとの役割分担が必要になってきます。
ここまで一通り編集という仕事において求められる役割を紹介してきましたが、上記の仕事を通して編集という職種で最も重要だと認識しているのは「ウケる企画を作り出す」ことなんじゃないかと考えています。そして、ウケる企画を作ることが一番難しい!一筋縄ではいかないものですが、なんともやりがいがある仕事とも言えます。
そもそも、勝てるゲームばっかりやっていても面白くないのと一緒で、編集という仕事を通じて、情報を世の中へ届けるために「当てていく」という認識が必要なのかなと思います。
もちろん、それぞれの担当者スキルセットの組み合わせによって、企画を作るのが得意な人、ライティングだけの人など、チームのバランスを見ながら、タスクを割り振っていくのが現実的なやり方です。
ウェブメディア運営に必要なスキル
ウェブメディアを運営するにあたって必要なスキルを3つだけ挙げると、以下の要素がポイントになると考えています。
1. 編集とビジネス力
2. 調整力
3. ウェブリテラシー
編集とビジネス力
編集することとビジネスとしてマッチングさせることは必須になっているなぁと常々思うようになりました。今は編集が最も楽しい時期でもあり、新事業の創造はまさに編集することと酷似しているのではないかと思います。
調整力
編集者って一人じゃ何も出来ない人と言われることも多いですが、だからこそ、他者と協力する調整能力も必須ですね。
コミュニケーション能力にも近いスキルだという認識です。
ウェブリテラシー
最低限必要だと思うのが、ウェブリテラシー。
ウェブやテクノロジーがどういった仕組みで動いているか知っている。その他には、どんなウェブサービス・コミュニティにどんな属性の人が集まっていると知っているから、どんな課題解決策として企画を作ればいいのかを考え出すというようなことも分かるようになってきます。
ウェブを使いこなすといった意味合いでのウェブリテラシーは、できることとできないことの境界線が見えるようになってきますね。
一般的な「編集」と「ウェブ編集」の違い
記事を作る「制作」と、制作したものを拡散させる「流通」を考えるのは、アナログ時代の編集から、デジタル時代の編集へ移行するときの大きな変化だといえます。そのため、当然ながらコンテンツを考える際は、ウェブを中心とした波及効果を見据えた上でコンテンツ制作を進めていきます。
また、具体的な閲覧データがアクセス分析を通じてすぐに数字を見れるようになることは、デジタルの特徴といえます。
記事の結果がすぐに数字として分かるようになるので、改善とスピードの重要度が増すことで、新たな施策を講じやすくなることが利点です。
逆に言えば、すぐに改善できることがメディア運営人材の疲弊に繋がることも多分に考えられるようになるため、施策実行の際には、無駄なものを省きながらどこに集中し、生産性を高めていくのかといった働き方にも通じる部分があります。
編集の考え方
「ターゲットの関心に合わせて、ターゲットが知りたいコンテンツを作り出すこと。」
これが今のHF.Mで考えている編集の役割です。
ターゲットを定めることで押し出したいメッセージを明確にしていくことで、どんな人がメディアを読んでくれるのかを把握できます。そうすると、記事を作りやすくなると同時に、記事を届けやすくなるためです。
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