仮想通貨取引サービスを提供するGMOコイン(東京都渋谷区)が4月4日、官報に掲載した第2期決算公告(17年12月31日現在)によれば、純利益は1億200万円(前年同期は1200万円の赤字)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は9000万円(同1200万円の赤字)だった。
GMOコイン(旧社名はGMO Wallet、GMO-Z.comコイン)は2016年設立。GMOインターネットの子会社で、17年5月から仮想通貨FXや現物売買といったサービス「GMOコイン」を提供している。
FX取引高が世界1位のGMOクリック証券はじめ、金融サービスを多く展開するGMOグループとして、いち早く仮想通貨FX専用スマートフォンアプリ「ビットレ君」をリリース。GMOグループの従業員がGMOコインを通じ、ビットコインで給与の一部を受け取れるようにするなど、ノウハウを生かした積極的な動きが目立つが、18年3月には金融庁から行政処分を受けている。
今回の決算公告によると、17年5月の事業開始ながら、約半年で既に1億円の純利益を上げているGMOコイン。前年度の決算公告と比べて株主資本が4億円から18億円へと大幅に増加している点や、最近は交通広告などでもよく見かける点を考えると、広告費にも相当予算を投下していることが推測され、単純な額面以上の収益性を感じます。
前述の通り、行政処分を受けたことによるシステムコスト増や顧客獲得効率の悪化も影響しているかもしれませんが、為替FXが瞬く間にすさまじい取引額になったときと同様、そうそう止まらない勢いとなりそうです。
仮想通貨取引事業は、マネックスグループがコインチェックの買収を検討している他、ヤフーやサイバーエージェント、LINEも参入を発表。17年は、コインチェックやテックビューロといったスタートアップが未整備の市場で伸びていく動きが目立ちましたが、18年は大手企業の参入や金融庁の規制強化も絡めた第2ラウンドが始まる気配といえそうです。
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《著者紹介》
平野健児。新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し「NOKIZAL」を運営中。
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