アドビシステムズは4月4日、世界最大の映像関連イベント「NAB 2018」において、ビデオ関連製品のアップデートを発表した。
対象となるのは、クリエイティブ制作プラットフォーム「Adobe Creative Cloud」の映像編集ソフト「Adobe Premiere Pro CC」やコンポジットソフト「Adobe After Effects CC」、人の動きをリアルタイムにキャラクタに反映するアニメーションソフト「Adobe Character Animator CC」など。
Premiere Proでは、画面を二分割して映像を比較できる「スプリットビュー」のほか、同社のAIプラットフォーム「Adobe Sensei」を用いた「カラーマッチ」機能を搭載。基準となる動画クリップで用いられているカラー設定をほかのクリップに適用できるほか、2つの映像をワンクリックでカラーマッチング可能。色味を適用した後でも微調整でき、簡単にカラーグレーディング可能だ。
オーディオ調整ツール「Adobe Audition CC」がPremiere Proのプロジェクトをネイティブでサポートし、Auditionのトラックパネルで調整結果を確認できるようになった。また、Adobe Senseiを使った音量調整機能「自動ダッキング機能」がPremiere Pro上で利用できるようになった。
Adobe Stockを使ったワークフローも強化され、Premiere Pro内からAdobe Stockにアップロードされている映像素材に直接アクセスしてタイムラインに挿入できる。また、誰でも簡単にモーショングラフィックスを取り入れた映像を制作できる「モーショングラフィックステンプレート」がスマートリプレースに対応。バージョン間のアップデートを効率化できる。
初心者ユーザー向けの学習パネルも用意。目的別のチュートリアル(日本語版は後日提供予定)でビデオ編集のノウハウを学ぶことができる。そのほか、iPhone向けのVFR(可変フレームレート)MPEG対応や、H.264エンコードを高速処理化。HEVC(H.265)では、Skylake世代以降のIntel製CPUで高速化される(Macのみ)。
25周年を迎えたAfter Effectsでは、「マスタープロパティ」機能を搭載。この機能を使ってコンポジションを作成することで、1つのエフェクトに適用した調整を、コンポジションの複数のバージョンすべてに適用できる。1枚のキャラクタのイラストからアニメーションを作り出す「パペットツール」も強化され、さまざまなメッシュに対して複雑なモーションを付けることが可能となった。
VR対応も強化。新たに「Adobeイマーシブ環境」を搭載し、HMDを使った360度の没入型コンテンツ制作のワークフローを改善。クリーンアップやエフェクト適用がしやすくなったという。また、Windows Mixed Realityプラットフォームをサポートし、Windows MRヘッドセットが利用できるようになった。
Characte Animatorでは、1コマごとの動きを確認できる「シーンスナップショット」を搭載。また、瞬きや呼吸といったモーションを付ける「ビヘイビア」と、カスタムトリガーのライブラリ化により、キャラクタに動きを付ける設定が効率化される。また、直感的に新しいビヘイビアを作成できる「ドロップターゲット」機能も実装した。
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