2018-03-31 上げたのは3日後
■[報道][トンデモ]新聞批判の釈明で事実誤認を重ねる麻生太郎氏を見ていて、大屋雄裕氏の新聞批判を思い出した
きちんと対象に明記されていることを読みおとして批判する人物がいる。もちろん多少の記憶違いや読み落としは誰にでもあるものだろう。
しかしまれに、その誤認を批判されたことへの弁明において、きちんと目をとおせば防げるような誤認を重ねる人物もいる。
それが時には有力な政治家であったり、著名な法哲学者であったりする。
TPPを新聞が1行も報じていないとデマを流した麻生太郎氏のデタラメぶり - 法華狼の日記
上記エントリで紹介したように、事実誤認にもとづいて新聞批判を展開した麻生氏だが、釈明においても重ねて新たな事実誤認をしていた。
森友文書改ざん:麻生氏発言に非難集中 TPP比較で - 毎日新聞
麻生氏は30日の参院財政金融委員会で「(署名式は)1面トップを飾ってもおかしくないような記事。日経新聞でも3面でしたかね。1面に載っていなかったので一行も載っていなかったと申し上げた」と弁明したが、日経は朝刊1面に掲載した。
誤りを批判されたことへの応答として、主張を後退させながら同じように誤るという、信じられない事態になっている。
そしてふと、同じように新聞批判において事実誤認を重ねた人物として、法哲学者の大屋氏のことを思い出した。
日本の大学が脅迫に屈した問題について、大屋雄裕教授は今どう思っているのだろう - 法華狼の日記
上記エントリでまとめたように、脅迫被害者の植村隆氏が言論で闘っていないという大屋氏のツイートへ、私は朝日検証に植村氏も登場して反論していることを指摘して、前後して利益相反の問題はないという事実経過が朝日検証に書かれていることも引用した*1。
しかし大屋氏は反論エントリで「朝日検証自体の信頼性が疑問視されている(典型的には植村氏の利害相反問題)のに何言ってるんだろう」*2と主張した。つまり麻生氏と同じように、誤ったことへの弁明で同じような誤りを重ねたわけだ。
麻生氏は新聞をつとめて読まないようにしているそうだが、ひょっとして大屋氏もそうなのだろうか。
どちらも一般人よりは情報を集める手段が多いにしても、新聞をとおして初めて事態を知るようなことはあるのだから*3、批判する時くらいは内容をしっかり確認するべきだと思うのだが。