父の劣情


 晴香(はるか)は、学校の帰り道をトボトボと歩いていた。
 白いセーラー服と紺色のプリーツスカートという、どこにでもいる中学生の格好をした十四歳。それが自分だった。
 身体的には、腰の辺りまである長い黒髪が印象的なくらいで、顔はそこそこ可愛いと思える程度。胸も大きくなく、太っていないのがせめてもの救いだろう。
 友人達は「晴香は可愛いよ。アイドルになれるって」などとおだててくれるが、クラスの男子は全くもてはやしてくれないのだから、お世辞と取るべきだった。
 何しろ一番親しい男子にしても、話す時はいつもどこか一線を引いているような雰囲気があるし、視線もあまり合わせてくれないくらいなのだ。これではモテていると思うなど無理だろう。
 とはいえ、そんな状態に不満がある訳ではなく、友人達と楽しく過ごしているため学校生活は楽しく、悩みなどなかった。
 最近までは……。
 今の晴香には悩みがあった。
 元気の無い父のことだ。
 父は少し前に、勤めていた会社をリストラされ、その事で落ち込んでいたのだ。
 エリート意識の強い父の落ち込みようは酷く、現在も立ち直れないでおり、就職活動もあまりやる気になれないようで家に居ることが多かった。
 本来であれば、妻である母が慰めたり励ましたりするべきなのだろうが、一度そうした事により、益々落ち込んでしまった事から逆効果になるのは明らかだった。
 母は大手企業に勤めていたため、エリート意識の強い父からすれば、何を言われても余計みじめに感じられてしまうのだろう。
 母の言い方にしても、かなりキツいものであったため、あれでは励ましではなく罵られていると感じられても仕方なかった。
 母は最近では「知ったことではない」といった態度をとっていたため、夫婦関係は最悪と言え、子供としては悲しい状態なのだった。
 自分が妻であればもっと夫を大切にするのに、何故母はああもキツいのだろう。
 だが父はそんな母を気に入って結婚しているのだから、今更言ってもしょうがないのだが。
 せめて自分が父を慰めてあげなければ、とは思うが、何をすれば良いのか分からない。
 そもそも十四歳の自分に出来ることなど高が知れていた。
 それでも何か出来ることは何かないかと思ってネットで検索してみるが、これというようなものは見つからなかった。
 せいぜいスキンシップだとか、甘えるだとかそういったものしかなく、あとは「相談を持ちかけると喜ばれる」などというのがあるくらいだった。
 そう言えば最近は父に相談することも無くなっていたな、と思い、そうした事でも喜ばれるかな、と考えてみる。
 男親というのは娘が可愛いらしいし、何より会話をするというのは精神的にも良いことのようだから、それだけでも落ち込んでいる父には効果があるように思えた。
 自分に出来ることといえばそれくらいしかない事に悲しくなりながらも、それでももしかしたら元気になってくれるかも知れないと思い、実行してみることにする。
 取り敢えず、相談の前にスキンシップを図るために甘えてみようかと思う。
 とはいえ、その事にも抵抗があった。
 何しろ自分は現在十四歳。思春期真っ盛りであり、そうした行為をするのは恥ずかしすぎたからだ。
 昔は意識せずに甘えていたと思うのだが、今はそうしようと思うだけでかなり意識してしまっていた。
 こんな状態で果たして甘えられるのだろうか。
 だが頑張って甘えてみよう。
 それで父が元気になるのなら、やるべきだからだ。
 しかしどうやって甘えればいいのかと考えると、よく分からなかった。
 昔の自分はどうしていたかと記憶を探り、その行動をすればいいのだろうかと思う。
 今するにはかなり恥ずかしい行為に思えたが、しなければいけないのだと強く認識し、やるのだと決意する。
 姿勢を正し、胸を張って気合を入れると、勢い良く歩き出す。
 やるしかないのだ。
 何故なら自分しか父を慰めさめられる存在は居ないのだから。
 娘の自分以外、誰が父を慰め、元気づけてあげられるのか。
 母は頼りにならない、どころか逆効果でしかなかった。
 あんなのは妻として駄目駄目だろう。
 これまで母親として不満を覚えた事は無かったが、妻としては失格だというのが良く分かった。
 無責任な母に腹立ちを覚えると、途端にやる気が上がってくる。
自分が父を慰め、元気づけ、立ち直った父を見せて、母をあっと言わせてやるのだ。
 どこか父を馬鹿にしているように思える母を見返してやるのである。
 その様子を想像すると、何やら爽快感が起きてきて頑張ろうという気になった。
 絶対に父を立ち直らせるのだ。
(お父さん、私が必ず元気にしてあげるからね……)
 心の中でそう呟くと、晴香は踏み出す足に力を込めながら、家へと向かって歩いて行くのだった。


 玄関のドアを開き、「ただいま」と告げて中へ入っていく。
 居間へ行くと、床に座ってボーっと新聞を読んでいる父の姿があった。
「おかえり……」
 力なく告げてくるのに悲しくなってくる。
 会社を辞めるまでの父は、実に活力にあふれていて、圧倒されるほどの迫力があったからだ。
 それが今や病気の老人であるかのように大人しく、気力の無い状態になっている。何と悲しいことだろう。
 だがこれから自分がそれを何とかしてあげるのだ。
 元気にしてあげるのである。
 そう決意を新たにすると、気合を入れ直し、大きく息を吸い込んで父の傍へと近づいていく。
「何だ? 何か用か?」
 いつもであれば制服を着替えに自分の部屋へ行くのに、そうしないのを不審に思ったのか尋ねてきた。
「うん。実はお父さんにその……え~~、何ていうかさ……えっと……」
 甘える行為をしようと思っていたが、いざとなるとどうにも恥ずかしく、何も言えなくなってしまう。
 帰ってくるまでに色々と考えてきたことが、全て恥ずかしく思えてしまっているのだ。
「何だよ。変なヤツだな……」
 父は可笑しそうに笑みを浮かべると、新聞をめくった。
 すでに何度も読んでいるに違いないというのが分かり、その事に悲しさが強まっていく。
 父は無趣味のため、仕事をしないとなると新聞を読むくらいしかやることがないのだ。
 朝出かける時にも新聞を読んでいるし、帰ってきても新聞を読んでいる。
 以前の父であれば、あっという間に読み終えていたというのに、今はダラダラと読み、しかも繰り返し読んでいるのだ。
 まさにこの新聞を読む行為は、元気の無い父の状態を象徴的に表していると言えただろう。
「うぅ……」
 辛くなった晴香は、小さく唸りながら背後から父に抱きついていった。
 何をすればいいのか分からないが、何かしたい。その想いが無意識の内に体を動かしたのだ。
 こんな風に抱きつくのはいつ以来だろうと思いながら、鼻をくすぐる父の体臭に懐かしさを覚える。
「おい、どうしたんだよ……何かあったのか?」
 心配そうに尋ねてくる父の言葉に涙ぐんでくる。
 昔を思い出したため、余計今の父の状態が辛くなったのだ。
 元気になって欲しい。
 それだけが頭の中に渦巻いていった。
「何でもないよ……ただこうしてみたくなっただけ……」
「何だか分からないなぁ。まあ、そうしていたいのならしててもいいけどな」
 父はどこか嬉しそうな声で呟くと、新聞をまためくった。
 これからどうするべきか。
 一応こうして抱きついている行為も、「甘えている」という事になるのだろうが、これだけではさすがに駄目に思えた。
 何かもっと親子のコミュニケーションを取らないといけないに違いない。
 会話だ、会話をするべきなのだ。
 会話こそ、元気を取り戻す手なのだから。
 だがそう思ったはいいが、何を話せばいいのか分からなかった。
 相談事をすれば喜ばれるらしいが、相談するような事が思いつかないのだ。基本的にあまり悩まない性格であったため、特別相談するようなことが思い浮かばないのである。
 そもそも今現在一番の悩みは父の事なのだから困ってしまった。当の本人に相談など出来ないからだ。
 他に何があるだろう。
 勉強のこと?
 自分の成績は結構いい方だ。特に困っていることもない。
 友人関係?
 友達とは凄く仲が良い。これまた特に困っていることはなかった。
 こうして考えると何も出てこないのに唖然とする。自分は何と幸せに生きているのだろう。
(あ、友人関係って言ったら、この間話したあれならいいかなぁ。あれって一応悩みになるしね……ちょっと恥ずかしいけど……)
 ふと、以前友達と話したある話題のことが思い浮かぶ。
 ただそれは、男である父に話すには少々恥ずかしさを伴う内容のものだった。
 だが何も話さないでいるよりはいいだろう。
 それにすでに「抱きつく」などという恥ずかしい行為をしている事を考えれば、恥ずかしさなんて無いも同じだった。
 そう結論づけると、その悩みについて父に相談に乗ってもらう事にした。
「あの……お父さん……」
「何だ?」
 父は新聞を読む作業を止め、少し振り返るような素振りをした。
「えっとね……ちょっと相談があるんだけど……」
「お、晴香がお父さんに相談なんて珍しいな。何だい? 喜んで相談に乗るぞ」
 父は嬉しそうに言いながら、体を少し揺らしている。
 そうされると、背中に乗る形になっている体が一緒に揺れて、何やら懐かしくなった。幼い頃によくこうされたのを思い出したからだ。
「あのさ……胸ってさ、どうやったら大きくなるの?」
 言ってから恥ずかしさのあまり顔が熱くなる。きっと赤くなっているに違いない。
 このような話題、本来なら絶対にしたくないものだった。
 しかしもう口にしてしまったのだから、このまま行くしかないだろう。
 父とこの話題で会話していくのだ。
「え? あ、胸?……胸って晴香の胸か?」
 父は少し動揺したように呟くと、大きく息を吐き出している。
「うん。私の胸……」
「何でそんな……」
「だって私の胸、小さいんだもん……」
 恥ずかしさからボソボソとした声になってしまう。
 実際自分の胸は小さかった。ほんのりと膨らんでいる程度なのだ。
 友人達の中で一番小さい、というより、クラスの中でも小さい方だろう。
 そのことが前々から気になっていたのである。
「小さいって……お前の歳なら普通だろ?」
「普通って何? 友達みんな、私より大きいよ。それでも普通なの?」
 軽く扱われたような気がしてカチンっと来てしまう。
 こんな小さな胸が普通な訳がないだろう。父は何を言っているのだろうか。
「いや、一般的な意味でだな……」
「一般的って何? 全国平均とかそういうデータのこと?」
「あ……うん、そうなんじゃないかなって……」
「お父さんそういうの見たの?」
「いや、見てないけど、感覚としてさ……」
「感覚じゃ分からないじゃん。私の感覚だと私の胸は普通より小さいんだよ。勝手なこと言わないでよね」
 何だか話している内に、凄く悲しくなってきてしまった。
 というより、自分が胸の大きさについて結構拘っているのだと気づいて驚く。
 どうやら気にしていないつもりで、かなり気にしていたらしい。
 悩んでいるつもりではなかったが、これは本気の悩みという事になるのではないだろうか。
「すまん……」
 不意に聞こえた、父の辛そうな呟きにハッとなった。
 自分は何をしているのだろう。
 これでは相談ではなく詰問ではないか。
 つい以前のような感覚で、適当な事を言っている父を責め立ててしまった。
 こんな態度では母と同じだった。
 自分は性格的に母に似ているのかも知れない。
 いや、元気な時の父も同じようなものだから、両親に似ているだけの話だろう。
 だが今の父は元気が無いのだから、そんな父を相手にキツく言うのでは駄目だった。
 自分は父を慰めようとしているのだから、もっと優しく、労らなければいけないのだ。
 相談を持ちかけているのだから、その言葉を真摯に受け止めなければいけなかった。
 強い口調で反論するなど、もってのほかだった。
 そう思い、大きく呼吸をすると意識を切り替える。
「えっと……私こそごめんなさい。相談に乗ってもらってるのに、あんな言い方無かったよね……」
「いいんだよ。お父さんこそ悪かった。晴香にとっては大事なことなのに、軽く答えちゃってたな。友達の中で小さいんじゃ、確かに気になるよな」
「うん、そうなの……だからその……大きくしたいんだ……」
 恥ずかしそうに告げると、父は今度は大きく息を吐き出してから小さく唸った。
 どうすればいいのか考えてくれているのだろう。
「よくあるのだと、男に揉んでもらう、ってのだな」
「え? 何それ?……揉む? 揉めばいいの?」
「いや、揉んでもらうんだよ、男に」
「え~~? 男に揉んでもらうのぉ? そんなの嫌だよぉ」
 想像するだに嫌悪感が起きてくる。
 男と言えば、クラスの男子が思い浮かんだため、とてもではないがされたい相手ではなかった。
 憧れのアイドルなどというのも居なかったため、想像する相手が限定され、どうにも嫌な行為としか思えなかった。
「そうか嫌か。まあ、そうだろうな」
 父はどこか嬉しそうにしながら笑っている。
 何やら少し元気が出たように見えたので、このまま会話を続けると良さそうに思えた。
「男じゃないと駄目なの? 自分で揉むんじゃ駄目? それか女の子とかさ」
 自分でするのなら今日からでもするだろう。女の子で良ければ友人に頼むことも出来るため、期待を込めて尋ねる。
「まあ、駄目みたいだな。きっとあれだ、自分でするんじゃ刺激が無いからじゃないかな。ほら、自分でするのと他人にされるのとでは違う感覚があるだろ? あれと同じだよ。それに女の子にされるのでも刺激が足りないんだと思う。男にされている、っていう緊張感が刺激を強くするんだと思うよ。胸の大きさってのは女性ホルモンが関係しているから、男に揉まれることで女性ホルモンの分泌が良くなるんだと思うんだ。その結果として大きくなるというか……」
 父はそう言いながら、少し恥ずかしそうにしている。
 年頃の娘相手に性的な事を話すのはさすがに照れくさいのだろう。
「そっか……でもそれだとやれないなぁ……恥ずかしいし、そもそも頼める男子なんて居ないしさ……」
「何だ、晴香には居ないのか、そういう男の子」
「居ないよぉ。仲良くしてる男子だって居ない。友達は女の子ばっかりだよ」
「そうなんだ。晴香は可愛いからモテてるとばかり思っていたよ」
「やだぁ、何言ってるのお父さん。私、モテないって」
「そうかぁ? 晴香は可愛いから絶対モテると思うぞ」
「モテないよぉ。実際男子ってあまり話しかけてこないもん。一番話す男子だって話す時は目ぇそらすしさ」
「そりゃきっとみんな恥ずかしくて声かけられないんだよ。目をそらすのだって晴香が可愛すぎるからさ。お父さんにも経験あるな。好きな子には身構えちゃって、逆に何も言えなくなっちゃうっての」
 父は懐かしそうに言いながら、楽しそうに笑っている。
 こうして父と話すのもいつ以来だろう。自然に話せていることに嬉しくなってくる。
 さらに「可愛い」と連呼され、その事でも嬉しくなった。父親とはいえ、やはりそう言われるのは嬉しいものだ。
 そう言えば、父の様子は少し明るくなっているように思えた。会話の効果が出てきているらしい。
 このままもっと甘え、相談することで、もっと父を元気にしなければ。
 そう思った晴香は、さらなるスキンシップを図ろうと思った。
「そうだ、お父さんが揉んでよ。そうすればいいんじゃない」
「え? 何言ってるんだ。そんなの駄目だろ」
 冗談っぽく告げた言葉に、父は動揺したように否定してきた。
 本気では無いのに、そうした反応を示しているのに可笑しくなってくる。
「どうしてよ。男に揉んでもらうといいって言ったのお父さんだよ。言い出しっぺがしなきゃ駄目じゃない」
「いや、それはそうだけど……マズいだろそれ……」
 さらに促すように告げると、父は益々動揺していった。
 このような態度をとっている父を見るのは初めてだったため、何やら楽しくなってきた。
 どうやら父は性的な事を言われるのが苦手らしい。そう言えば、胸のことを話題にしてから様子がおかしかったのだ。
 だがその事で元気になっているのも確かだったから、このままこの話題を続ける方が良いだろう。
 自分も恥ずかしかったが、父が元気になるのなら我慢するべきだった。
「でもお父さんがするんでしょ? 別に大丈夫だよ。これはマッサージだもん。父親が娘のためにマッサージするだけ。だから問題ないの」
「そう言うけどなぁ……」
 あまりに恥ずかしがる父の姿に、少々嗜虐的な楽しみを覚えてきているのを感じる。
 これまでの人生で、父をここまで責められたのは初めてだからだろう。
 厳しい面のある父を一方的に嬲れるのが楽しいのだ。
 そう思うとだんだんと恥ずかしさが無くなっていき、父を追い詰めようとする意識が強まっていった。
「大丈夫だって。ほら、しよ、ね?……お父さんいいでしょぉ?」
 前に回り込み、あぐらをかいている膝の上に腰を下ろす。
 幼い頃はこうして甘えたのを思い出し、それを自然と行えていることに嬉しくなった。こういう状態が親子として大切なことだろう。
 実際父は何やら嬉しそうな笑みを浮かべており、まるで幼い頃のように頭をを優しく撫でてきた。
「何だか懐かしいな。晴香がお父さんの膝の上に座るのっていつ以来だろう」
 遠い目をしながらそんな事を告げてくるのに嬉しくなってくる。父も同じように感じていると分かったからだ。
「お父さんとこうしてると、安心できるからね。それで抱き付いたりすると、凄くホッと出来るんだ。だからここに座るの好きだったんだよ」
 そう言いながら、腕を背中に回してギュッと抱き付いていく。
 そのまま甘えるようにして頬を擦り付けると、実際安堵の想いが込み上げてきた。
 父の体臭が強く感じられ、その事にも懐かしさが強まり、目を瞑ってうっとりとなった。
「そうか晴香は安心するのか……そうかそうか……」
 父は嬉しそうに言いながら、何度も頭を撫でてくる。
 そうされると安堵の気持ちがさらに高まり、全てを父に委ねて眠りたくなってきた。
 背中に手が回され、抱き締められるのに、気持ちの良さが高まっていく。
 こうして抱き合うというのは、凄くリラックス出来る行為なのではないかと思えた。
 もし父も同じように感じているのだとすれば、これは父を慰めるのに良い効果を生んでいるのかも知れない。
「それじゃ晴香の胸を、その……揉んであげることにするよ」
「え……?」
 言われた瞬間、どうしようかと思った。
 散々触るように言っておいて何だが、実際触れられるとなると抵抗を覚えたからだ。
「こんな風にしてくれたお礼だ。晴香、お父さんを慰めてくれてたんだろ?」
 すっかりバレてしまっている事に恥ずかしくなる。
 やはり突然すぎただろうか。
 でもバレたとしても喜んでもらえたのだから問題ないだろう。
「えっと、その……えへへぇ……バレちゃった?」
「ああ、バレたバレた。晴香がこんな風にしてくるなんて珍しいからな。心配してくれたんじゃないかって思ったんだ。でも嬉しかったぞ。晴香が心配してくれて、お父さんは嬉しい」
「なら良かった……余計なお世話だって思われたらどうしようかと思っちゃった」
「そんなこと思うはずないだろ。お父さんは晴香のことが大好きなんだからな」
 直接「大好き」などとハッキリ言われ、恥ずかしさから顔が熱くなる。
 今まで父にこんな風に言われたことは無かったからだ。
「私もお父さんのこと……大好き、だよ……」
 高揚したせいか、そんな風に返してしまう。
 あまりに恥ずかしすぎることだったが、そう告げた事で嬉しそうにしている父を見ると、それくらい構わないではないかと思えてきた。
 そしてそうした想いが強まったせいか、父に胸を触られることがさほど嫌ではなくなっているのに気づく。
 大好きな父に触れられるのだし、マッサージしてもらうだけなのだから良いではないかと思えてきたのだ。
「じゃ、胸触るからな……嫌になったらすぐに言うんだぞ」
「うん。大丈夫だから触って」
 心配そうに告げてくるのに頷きつつ、触りやすいように後ろ向きに座り直す。
 父の手が背後から回り込んできて、制服の上から恐る恐る触れてくるのが分かった。
 凄く緊張しているのが伝わってきて、妙に可笑しくなるのと同時に、父親とはいえ初めて異性に触れられる事に心臓の鼓動が早くなった。
 なるほど、この緊張感が刺激になるという事だろう。
 確かにいつもと違って自分のテンションは変だったし、体も火照っていたから、こうした状態で揉まれるというのは、普通に自分で揉んだ時には無い効果がありそうに思えた。
 胸に父の手が触れてきた感触が起こり、その事で体を震わせてしまう。
 一瞬手の動きが止まったが、すぐにまた動いて優しく胸を掴んできた。
「どうだ? 大丈夫か?」
「うん、平気……いいよもっと触って……」
 少し振り返りながらそう告げると、父はホッとしたような息を吐き出した。
 そしてそのままゆるゆると回すようにして手を動かしてくる。
 視線を下に向ければ、制服の胸元に父の手が置かれてあり、それが回転するようにして動いているのが変な感じだった。
 じんわりとした妙な感覚が、胸から漂ってくるのに呼吸が少し乱れてしまう。
 何だろう、この感覚は。
 そう思いながら父の手の動きを見つめていると、徐々にそれが早くなっており、掴んでくる力も強まっているように思えた。
 制服の胸の膨らみが形を変えているのを他人事のように見つめつつ、それでいて体に起きてくる変な感覚に意識が集中していく。
 未だに父の手は優しさを感じさせたが、動きにはどこか荒々しさが起きており、頭にかかる呼吸も乱れてきているように思えた。
 父もこの状況に少し興奮しているのかも知れない。
 そう、二人とも興奮してきているのだ。
 自分は父に背後から抱き締められ、胸を揉まれている状況に興奮しているのであり、同じように父も娘を背後から抱き締め、胸を揉んでいる事に興奮しているのだろう。
 これは少し宜しくない状況になってきているのではないかと思えたが、逆にそうした状況であるからこそ、胸を大きくする効果が出てくるのではないかと思って大人しくしている事にした。
(あ……何か変な感じ……)
 胸に切ないようなジクジクした感じが強まってきて、頭がボーッとするような状態になってきた。
 乳房をギュッと掴まれると痺れるような感覚が起き、乳首が擦れるとゾクゾクとした快感が起きた。
 これはもしかすると、性的に感じてきてしまっている状態なのではないだろうか。
 だが性的に感じるからこそ、胸も大きくなるのではないかと思えたため、大人しく受け入れる事にする。
 とはいえ、父の鼻息が大きくなっているのを感じると、少々不安な部分も強まっていたのだが。
 父親なのだから大丈夫、とは思うが、男であることには変わりないのだから、いやらしい状態になってもおかしくないのだ。
 大丈夫だろうか。
 大丈夫だろう。
 そんな事を思っていた時だった。
 突然父の手が制服の下に入り込み、ブラジャーの上から乳房を掴んできた。
「はぅ……おとぅさ……何してるのぉ……?」
 発した声がぼんやりとしたものになっているのに驚く。意識も心持ちボーッとしているように思えた。刺激を与えられ続けていることでおかしくなってきているのかも知れない。
「直接揉んだ方がいいかと思ってな……やっぱりマッサージってのは服越しより直接触った方がいいと思うし。だからいいだろ?」
 そう言いながら、下から持ち上げるようにして乳房を揉んでくる。
 時折ギュッと掴むようにしてくるのに、ピクッと反応してしまうのが恥ずかしい。
「やだぁ……お父さんのエッチぃ……そんな風にするの、やぁ……」
「嫌か? でもこうした方がいいと思うんだよ。だからブラジャーも外すぞ? やっぱり直接触れないとな」
 そう言いながらブラジャーを押し上げてしまうのを止められない。
 胸全体を父の手のひらが直に掴み、ヤワヤワと揉んでくるのにゾクッとした感覚を覚える。肌同士が触れていることに快感を得ているのだ。
 そのままゆっくりと優しく揉みしだかれ、うっとりとした想いが押し寄せてきた。
 時折強く揉まれることにピクッと反応を示してしまうのが恥ずかしい。
「良くなってきたか? そうして感じるってのは大切だぞ。それだけ刺激を受けているって事だからな」
 こちらを覗き込むようにして父が告げてくるのに顔が熱くなる。
 ボーッとしていたため、多分変な顔をしていたと思ったからだ。
「それじゃもっと感じさせてあげるからな」
「やぅんっ……」
 不意に起きた強い刺激に思わず声を漏らしてしまう。
 父が乳首を強く摘んできたのだ。
「ほら、いいだろ? 刺激が段違いだ」
「確かにそうだけどぉ……でも何かエッチだよぉ……」
 呼吸を乱しながら不満そうに告げると、父は可笑しそうに笑った。
「そうだな。でもしょうがないだろ。エッチにした方が刺激が強くなるんだから。その方が胸も大きくなるぞ」
「分かってるけどぉ……でも何か変なんだもん……」
「慣れてないからだろうな。大丈夫、こういうのは誰でもする事なんだから」
「でもぉ……恥ずかしいよぉ……」
「大丈夫、凄く可愛いぞ。さっき上げた声なんて特に良かった。こうするとどうだ?」
「やぁんっ……」
 再び起きた鋭い刺激に可愛らしい声を上げてしまった。
 乳首を摘まれると、どうしてこれほど気持ちがいいのだろう。
 そう、気持ちいいのだ。気持ちいいから声を出してしまうのである。
 父のしてくる行為は気持ちが良かった。つまり刺激の強い事をすると気持ちいいという事だろうか。そうすると胸は大きくなるのだろうか。
 そう思っている間も父の手が制服の下で縦横無尽に動きまくっており、こね回すようにして乳房を揉んでいた。
 時折乳首をクリクリさせるようにして捻ってくるのに、何度も甘ったるい声を漏らしてしまうのを止められない。
「やっ、やんっ……あっ、おとぅさぁん、あっ……こんなの、あっ……こんなの変だよぉっ……」
「晴香、可愛いぞ……晴香は本当に可愛い……お父さん、晴香が可愛くてたまらないよ……」
「やぁ……おとぅさんの馬鹿ぁ……いじわるぅ……」
 涙目になりつつも、「可愛い」と連呼してくる父の言葉にうっとりとなる。
 体に起きる気持ちの良さに加え、精神的にも心地良さが生まれている状態に、体がダルくなり、頭がぼんやりとしていった。
 力が抜け、何をされても受け入れるような感覚で一杯になっていくのが分かる。
 一体自分はどうしてしまったのだろう。何だか変だった。
「なあ、晴香……もっと良くしてやろうか?……お父さんがもっと胸が大きくなるようなこと、してあげるぞ?」
「えぇ? 何するのぉ……?」
「それはな……こうするんだ……」
 そう告げられたかと思うと、不意に床に横たえられ、白いセーラー服のチャックを下ろされ始めたため、慌てて父の手を押さえる。胸に触れられるのはともかく、見られるのには抵抗があったからだ。
「ちょ……ダメだよお父さん。それはダメ……」 
「いいだろ別に。昔は一緒にお風呂にも入ったじゃないか……恥ずかしいのかも知れないけど、胸を大きくするのにはそれが大事なんだからな。我慢しなくちゃ駄目だ」
 そう言われると反論出来なくなってしまう。
 言い出したのはこちらだし、何より今の父はかなり元気になっていたからだ。もしここで嫌がったりしたら、また落ち込んでしまうかも知れない。
 そう思うと大人しくするしかなかった。
「分かったよぉ……」
 手を放すと、制服のチャックが下ろされていった。
 視線を胸元へ向けると、はだけたセーラー服の間から白い乳房が覗いているのが見えた。横になっているため、立っている時よりも膨らみが小さくなっているのが悲しい。これではかなり小さいのだと父に思われてしまうだろう。
 元々「小さいから」という理由で相談した訳だから構わないはずなのだが、さすがにもう少しはあるのだと見栄を張りたかったのだ。
「晴香、綺麗だぞ……晴香の胸は綺麗だ……うん、凄く綺麗だなぁ……」
 感心したように言ってくるのに恥ずかしくなり、目を背けてしまう。顔が熱くなっているのが分かる。きっと真っ赤になっているだろう。
「乳首も立ってるな。感じてた証拠だ。うん、ピンク色で綺麗だぞ。プクッとしてるのが可愛いよ」
「やんっ、やっ……お父さん、やぁっ……」
 乳首を指先で弾くようにされ、潰すように押されるのに思わず声を漏らして体を震わせてしまう。
 父に乳首をいじられると気持ちの良さが起きてたまらなかった。
 どうしてこんな風になるのだろう。自分で触れた時にはならないというのに。これが父の言う、男が触れることによる効果なのだろうか。
「ふふ……晴香可愛いよ……もっと良くしてあげるからな……」
 父が覆い被さってきて、胸に顔を寄せていくのが見える。
 そして乳首に吸い付かれたと思った瞬間、それまで以上の快感が走り抜けた。
「あっ……やっ……おとぅさ、あっ……」
 チュウっと強く吸い付かれ、続けてチュパチュパと吸われるのに体が震える。
 それと同時に押し寄せてくる甘美な刺激に意識が一瞬飛んだ。
 快楽に潤む目を向ければ、自分のピンク色の乳首が父の口の中へ消えたり現れたりするのが見えた。
 父の舌が弾くように乳首を舐めると、ゾクゾクするような快感が走り抜け、「あっ、やんっ……」といった可愛らしい声をあげてしまう。
 父のごつい手が小さな膨らみを鷲掴みし、乳首の周辺を持ち上げるようにした状態で強く吸い付かれる。
 口の中で舌が乳首を弾くようにして舐め、乳首の周囲をなぞるように舐め回してくるのが分かる。
「あっ、ああっ……やっ、やんっ……あっ、それ、ああっ……」
 吸い付かれ、舐め回され、荒々しく乳房を揉みしだかれることで起きる快感に意識が朦朧としてくる。
 何と気持ちがいいのだろう。
(わたし、凄いことされちゃってる……)
 目の前で己の小さな乳房が、父に好き放題いじられ、形を変えているのをボーッと眺める。
 ここまで来るとマッサージなどとはとても言えないだろう。
 完全に愛撫と呼べる行為であり、父親と娘でするべきことではなかった。
 だが父は胸に夢中になっているようで、吸い付いたり揉んだりを何度も繰り返していった。
「晴香、んっ……晴香のオッパイ凄いぞ、んんっ……凄く甘くて美味しい、んふっ……大きさだってこれくらいなら十分だ、んっ……十分可愛いよ、んはぁ……これくらいあれば男はたまらないぞっ……」
 ギュッと乳房が掴まれ、人差し指と親指の間から乳首が顔を出している。
 それを父の舌がベロンベロンっと何度も舐めてくる度に、強い刺激が脳天に響いた。
「綺麗だっ……晴香のオッパイ、綺麗だぞ、んんっ……こんな綺麗なオッパイ、お父さん初めて見たよ、んんっ……こんなオッパイを吸えるなんて、んふっ……最高すぎるぅっ……」
 父は鼻息を荒くしながら何度も乳首を吸い、舐め、乳房を揉みしだいて興奮している。
 これほど元気な父はいつ以来だろうか。
 予想とは違っているが、今の状態も父を元気づけることに成功したと言えるのかも知れない。
 だがこのような事をするのは本来マズいのだ。
 完全にやり過ぎな状態であり、このままではもっと危ない方へ進んでしまいそうで怖かった。 
 だがすでに頭は朦朧としていたし、体も自由にならず、動かそうとしてもクネクネとするだけで何をすることも出来なかった。
「晴香っ……可愛い晴香っ……お父さんは晴香が大好きだぁっ……」
 ハァハァと呼吸を乱しながら、乳房をもみくちゃにし、むしゃぶりつくようにして乳首に吸い付いている父の姿は、何とも子供っぽさを感じさせた。
 それだけ夢中になってしまっているのだろうが、自分のような幼い体のどこにそれほどの魅力があるのだろう。父からすれば、まるきり成長不足の肉体に過ぎないであろうに。
 母はスタイル抜群で、胸も大きく、女の自分から見ても羨むような肉体をしていた。
 その母とセックスをしてきた父が、何故自分のような貧相な体にここまで執着するのか不思議だった。
「なあ、晴香……もっとするか? 凄いこと……」
 不意に乳房への愛撫を止め、神妙な声で父が尋ねてきたのにドキリとする。
 今より凄いことと言えば、あそこに触れてくることに思えたからだ。
 父は股間の秘所に刺激を与えてみるか? と尋ねているのだ。
「駄目だよぉ……これ以上は駄目ぇ……おとぅさんマズいよぉ……」
 ぼんやりとした意識で、必死に否定の言葉を述べるが、どうにも切迫感の無い声になってしまっていた。
 これでは父も引き下がらないだろう。
「大丈夫だよ。お父さんが良くしてあげるから。晴香の体、お父さんが良くしてあげるからな」
「もういいよぉ……もう十分……」
「でも胸、大きくしたいんだろ? だったらもっとしなきゃ。お母さんの胸もな、昔は小さかったんだぞ。高校生の頃は今の晴香と同じくらいだったんだ。それがお父さんとこういう事してから大きくなったんだぞ」
「え? それ本当ぉ?」
 意外な話に驚く。
 あれほど大きな母の胸が昔は小さかったというのか。しかも自分より年上の高校生の頃に。そしてそれが父に色々された事で大きくなったという。
 ならばもっとしてもらった方が良いのでは、と一瞬思うが、他人同士だった両親と違い、自分と父は親子なのだ。親子でこれ以上の行為をしてはマズいだろう。
「本当だぞ。だからいいだろ? 晴香のも大きくしてやるから」
 そう言いながら胸をギュッと掴んでくるのに、快感から体を硬直させてしまう。
「だけどぉ……私たち親子だよぉ……」
「だから余計だよ。お父さんは、娘だから晴香のことが心配なんだ。娘の胸を大きくしてあげたいんだよ。その方が晴香も嬉しいんだろ?」
「それはそうだけどぉ……」
 何と言って父を諦めさせればいいのか困ってしまう。どうにも頑として引かない雰囲気があったからだ。
 こうした有無を言わさない態度は以前の父のものだった。
 どうやらかなり元気になったらしい。元気になりすぎて困っているくらいだ。
「晴香の体、綺麗で可愛くて……お父さん、晴香がこんなに成長したのが分かって嬉しいんだ。それをもっともっと良くしたいんだよ。それにお父さんのこと、元気づけようとしてくれたんだろ? その事が凄く嬉しいんだ。だからお礼の意味も込めて、晴香の胸を大きくする手助けをしたいんだよ。晴香の体をもっともっと綺麗で可愛くしたい。お父さん、したいんだっ」
 そう強く言われ、逆らえなくなっている己に気がつく。
 考えてみれば、自分はいつもこうして父に強く言われて色々決めてきたように思えた。
 今も父の指導の下、エッチなことを学ぼうとしているのだと考えると、妙に納得できてしまった。
 教えようとしてくれているのを、断るなど許されないことなのではないだろうか。
 そんな想いが起きてくる。
 それにせっかく元気になったというのに、ここで断ったらまた意気消沈してしまうかも知れない。
 それが一番怖かった。
「分かった……いいよ……でも、怖くしないでね?」
「もちろんだ。お父さんが晴香を怖い目に遭わせる訳ないだろ?」
 父は嬉しそうに頷くと、体を起こして下半身の方へ移動している。
 制服のスカートが捲られ、パンティが丸出しになるのを恥ずかしく感じて顔を横に背ける。
 股間をジーッと見つめられているような感じがして、恥ずかしさから体が熱くなってきた。
 不意に太ももに父の手が触れてきたため、ピクッと体を震わせてしまう。
 ゆっくりと、丁寧に撫でさすってくる動きに、ゾクゾクするような快感が走り抜ける。
「うん、スベスベだ……晴香の脚は凄く綺麗で肌触りも最高だぞ。やはり若いからかな。十四歳だものな。中学生の肌か……凄いな……」
 父は感嘆したような声を漏らしながら熱心に撫でている。
 やがて顔を寄せてきたかと思うと、愛おしそうに太ももに頬ずりをしてきた。
 片脚を持ち上げ、丁寧に頬ずりをし、ペロリと舐めてくる。
「ひゃんっ……や、おとぅさん、くすぐったいよぉ……」
「ふふ、でも気持ちいいだろ? 晴香の脚、あんまり綺麗なものだから、食べてしまいたくなってるんだよ。こんな綺麗なの、見たことないよ。オッパイも綺麗だったけど、脚も綺麗だ。というより、晴香の体は全部綺麗なんだな。素晴らしいよ、晴香……」
 絶賛の言葉を告げながら、太もも全体を唾液で塗装するようにして舐め回し、数ヵ所に吸い付いてくるのに嬉しさと恥ずかしさで一杯になる。
「あっ……やんっ……あっ、おとぅ、あっ……」
「食べてしまいたい」という言葉の通り、肉付きのいい部分を軽く噛み、舐め回し、強く吸ってくるのにピクピクと体が震え、可愛らしい吐息を漏らしてしまう。
「じゃあ、そろそろ晴香の大事な所を、お父さんに見せてくれな」
 そう言われた瞬間、体が硬直した。
 いよいよ父は秘所を見ると言ってきたのだ。
 すでに覚悟はしたつもりだったが、いざとなると恥ずかしさと怖さで一杯になり、体が硬直してしまう。
「大丈夫だよ。何も怖いことはない。気持ち良くしてあげるだけだから」
 優しく囁いてくるのに少し安心感が生まれ、緊張がほぐれてくる。
 思えば、幼い頃からいつも厳しい父が優しくしてくると、それだけで安堵したものだった。
 今も怖いことをしてきている父が優しくしてくることで、そうした安心感が生まれているのだろう。
 そう考えている間にも、パンティに手が掛けられ、ゆっくりと引き下ろされていっているのが分かる。
「やぁ……恥ずかしいよぉ……」
 両手で顔を覆って、頭を左右にいやいやと振ってしまう。
 異性に秘所を見られることが、これほど恥ずかしいとは思ってもみなかった。
 しかも相手は実の父親なのだから余計だろう。
 指の隙間から、両脚がグイッと左右に開かれ、父の顔が股間に寄ってくのが見える。
 そのしげしげと覗き込むようにしている様子に、強烈な恥ずかしさが湧き起こった。
(見られちゃってる……お父さんに見られちゃってるよぉ……)
 恥ずかしさの極地で顔が死ぬほど熱かった。きっと真っ赤になっているに違いない。
 自然と脚が閉じようと動くが、すでに間に父の頭が入っているため、挟み込む形になった。
「綺麗だ……晴香のここ、凄く綺麗だぞ……十四歳のここはこんな綺麗なんだな……いや、晴香のだから綺麗なのか……」
 父は感嘆の言葉を漏らしながら、脚を優しく撫で回し、ジッと秘所に見入っている。
 そのことが恥ずかしさを強め、顔が熱くなり、頭がボゥっとしてきた。
「ひゃんっ……」
 不意に強い刺激が起きたため体を震わせてしまう。
 父が秘所に触れてきたのだ。
 指が優しくなぞるように触れてきており、それがゾクゾクとした快感を生んでいる。
 特に敏感な突起に触れられると、体がピクンピクンと勝手に動いた。
「ふむ……晴香は感じやすいんだな。いや、このくらいの歳なら普通なのかな? 初々しくて可愛いよ……」
 そんな事を言われると余計に恥ずかしさが増した。自分が父の前でいかにいやらしい動きをしているのかが認識されたからだ。
「やっ、やぅっ……やだぁ、恥ずかしいよぉ、あっ……おとぅさん、恥ずかしい、ああっ……」
「大丈夫、別に変じゃないからな。何も恥ずかしいことなんかないぞ。凄く素敵だ。可愛いよ」
 父の指の動きがさらに激しくなり、その刺激に体が益々震えてしまう。
 褒めてくる言葉に嬉しさと恥ずかしさが増していき、頭がさらにボーッとしていった。
 股間の辺りが熱くなっており、ダラダラと何かが垂れているのが感じられてくる。
「凄く濡れてきた……晴香はホント感じやすいんだな。これくらいでもうこんな濡れ濡れだ。凄く可愛いよ。じゃ、もっと気持ち良くしてあげるからな」
「ひゃぅっく……やんっ……やっ、やぁっ……」
 股間にヌルりとした感触が起きたと思った瞬間、今まで以上の気持ちの良さが走り抜けた。
 ザラっとした柔らかくて濡れた物体に撫でられているのだ。
 それは父の舌だった。秘所を舐められているのだ。
「あっ、あぅっ……そ、そんなとこ、あんっ……汚いよぉ、あっ、ああっ……駄目、あんっ……おとぅさん駄目ぇ、や、やんっ……」
「汚くなんかないさ。晴香のここは綺麗だよ。あんまり綺麗だから舐めたくなったんだ」
 そう言いながらペロリペロリと舌を這わし、熱心に舐め回してくるのに頭がおかしくなりそうなほどの快感を得る。
「やぅっ、やっ、やぁんっ……おとぅさ、あっ……おとぅさぁん、あっ、ああんっ……」
 父の頭に手をやり、グイグイと股間に押しつけてしまう。
 それほど父の与えてくる快感はたまらなかったからだ。
 信じられないほどの気持ちの良さに頭が朦朧とし、何も考えられなくなっていく。
 絶え間なく押し寄せてくる甘い刺激に、体が勝手にピクピクと反応を示し、その事をぼんやりと認識しながら、もっとして欲しい、もっと凄い刺激を、という想いを抱きつつ、意識が一瞬飛ぶを感じる。
 気がつけば、ハァハァという自らの呼吸が耳に響くのを聞きながら、天上を見つめている状態だった。
 下に視線を向けると、はだけた白いセーラー服と捲れ上がったプリーツスカートが目に映り、大きく上下する胸が唾液で光っているのにいやらしさを覚えた。
 感じてしまった。
 凄く感じてしまった。
 父相手に凄く乱れてしまった。
 何だろうこの感じは……。
 信じられないほどに気持ちが良かった。
 これが男に与えられる快感というものなのだろうか。
 その事に驚愕しつつ、父は何をしているのかと視線を向けてみると、何やらズボンとパンツを下ろしており、股間を丸出しにしているのが見えた。
 そこにあるのはオチンチン、男性器だろう。
 幼い頃、父と一緒に風呂に入って見たことがあるはずだったが、ぼんやりとした記憶にあるそれと、今見ているものは違った印象を感じさせる部分があった。
 何しろ勢い良くそそり立っていて、小刻みに震えていたからだ。
 まるで独立した生き物であるかのように見え、そんなものが父の股間に付いていることに違和感を覚える。
 それにしても、何故父はそんなものを出したのだろう。
 何故ズボンとパンツを脱いだのだろうか。
 一体何をするつもりなのか……。
 そこまで考えてハッとなる。
 まさか父は、これからセックスをするつもりなのではないだろうか。
 知識として知ってはいるが、実際にはどういう事をするのかあまり分からない行為だったが、男性器を女性器に入れるのだという事だけは知っていた。
 つまり父はこの肉棒を、自分の股間の穴へ入れるつもりなのだ。
 その事に恐怖を覚えると共に、そんな事が可能なのかと不審に思う。
 何しろ父の男性器はかなり太いように見えたため、それが自分の穴に入るとはとても思えなかったからだ。
 だが考えてみれば、赤ん坊はこの穴から出てくるのだから、それよりも小さい男性器が入らないはずはなかった。
 とはいえ、出産する際は痛いという話を聞くから、入れられたら痛いのではないかと思えてくる。
 そう、初めては痛いというのはよく聞く話だ。
 痛いのは嫌だなぁ、などと考えつつ、不意に大事な事に気がついた。
 親子でそんな事をして良いのか、ということだ。
(近親相姦になっちゃうよ……)
 実の親子でセックスをするのは、近親相姦と呼ばれ、いけない事だという認識があった。
 実際そうした嫌悪感がはっきりと湧き起こってきているのだ。
 してはいけない。
 父とセックスしてはいけなかった。
 今までも似たような行為をされていた訳だが、生殖器の結合たるセックスは、それとは根本的に違った嫌悪感があった。
 体を舐めたり吸ったりするのは、表面的な行為でしかない。
 しかし男性器を女性器の中に入れる、つまり胎内に入れるということは、生殖器による接触であり、結合する行為だ。一つになることなのである。
 それを父親とするなど、して良い行為とはとても思えなかった。
 何というか、実に生々しく、行い自体に狂気を感じさせるように思えたのだ。
 だが父にそうした想いはないのか、はたまた想いはあるがそれでもしようとしているのか、男性器を手に持つと、無言でゆっくりのしかかってきていた。
 両脚が左右に開かれ、間に腰を入れられてしまう。
 このまま放っておけば、膣穴に男性器を挿入してくるだろう。何しろそれこそがセックスなのだから。
 受け入れてはいけなかった。
 防がなければいけないのだ。
「おとぅさ……ダメ、だよぉ……それはダメぇ……いけないんだからぁ……」
 だが否定の言葉は、ぼんやりとしたものになってしまっていた。
 今まで与えられた快楽が強烈過ぎて、反応が鈍くなっているのだ。
 何しろつい先ほどまで、意識がなくなるほどによがっていたのだから無理もないだろう。
「大丈夫だ……お父さんに任せておきなさい。晴香の初めて、お父さんがちゃんとしてあげるからな……」
 父はすでに娘とセックスする気満々のようで、ニコリと微笑むと覆い被さってきている。
 目の前に父の顔が迫り、その優しげな、それでいて切羽詰まったような表情に苦悩の想いを抱く。
(お父さん、したがってる……私とセックス、したがってる……娘の私と、セックスしたいの……?)
 その事に混乱の想いが起きてくる。
 父親と娘のセックス。
 言葉として聞くだけでも、嫌悪感とドロドロとした雰囲気を感じさせるものであるのに、父はそれをしようとしていた。
 娘を抱くことに抵抗感はないのだろうか。
 近親相姦になるというのに構わないのだろうか。
 父はおかしくなってしまったのではないかという想いが湧き起こり、恐ろしさに体が震えてくる。
 だがその事で逆に納得してしまった。
 そう、父はおかしくなっているのではないか。
 会社をリストラされたことで、ずっとおかしくなっていたのだから。
 今は元気になっているように見えてはいるが、それは自分が性的な刺激を与えたからでしかなく、本質的にはおかしな状態のままでしかなかったのである。
 普通ではない状態で性的な刺激を受け、その事で激しく興奮すれば、近親相姦の禁忌を感じなくなっても不思議ではなかった。
(私の、せい……?)
 考えてみれば、自分が誘惑したようなものなのだ。
 それで父は暴走してしまっているのである。
 何と言うことか。
 父を慰めるつもりで始めたことが、近親相姦を促す結果になってしまうとは……。
 だがたとえ自分が原因だったとしても、受け入れる訳にはいかなかった。
 そう思い、抵抗しようと体を動かそうとしてみるが、ほとんど反応しない己の体に苦悩する。
 その間にも父は股間の辺りで探るような動きをしており、少しすると秘所に何かが触れてくる感触が起きた。
(入れられちゃうっ……)
 強烈な恐怖と焦りが湧き起こり、上方へ逃れようとする。
 だがすでに体は言うことを聞かなくなっており、クネクネとしか動かなかった。
 そうこうしている内に、ズブリっといったような感触が起き、それと同時に何かが胎内に入り込んでくるのが分かった。
 男性器が押し込まれたのだ。
 全身が総毛立ち、硬直すると共に震えが走り抜ける。
「大丈夫だぞ……力を抜いて……怖くない、怖くないからな……」
 優しくそう囁いてくる父の言葉に、少しだけ安堵の想いが起きた。
 無理矢理抱こうとしてきてはいるが、暴力的な強引さを示していないからだろう。
 あくまで父は、自分を可愛いと思うから抱きたくなっているのだ。
 そうした想いが伝わってきて、少し体の力が抜けていく。
「そう、いいぞ……ちょっと痛いだろうけど我慢してな? 出来るだけ痛くないようにするから……」
 そう言われて思い出す。
 初めての時は痛いのだということを。
 痛い行為をするなどやはり怖かった。
 もう止めて欲しい。そう思うが、目の前にある父の顔は必死なものになっており、とても言うことを聞いてくれるようには見えなかった。
 そもそも何度も否定の意思を伝えたのに、強引にしてきている父が止めるはずもないだろう。
 ならばもう受け入れるしかなかった。
 そうした諦めの想いが起きてくる。
「いぅっ……いっ……痛いっ……おとぅさ、ぐっ……痛いぃっ……」
 次の瞬間、肉棒が奥へと押し込まれ、強烈な痛みが湧き起こった。
 胎内を太い物体が擦り上げて来るのが感じられ、ズキズキとした痛みが押し寄せてくる。
「ごめんな……ごめん……痛いだろうけど我慢してくれ……頼む……」
 父はそう言いながら、どこか惚けたような表情を浮かべている。どうやら気持ち良くなっているらしい。
 その事に理不尽さを覚えつつ、耐え難い痛みに歯を食いしばる。
「よぉし……入った……全部入ったぞ……晴香、お父さんの全部入ったからな……」
 大きく息を吐き出し、動きを止める父を涙目で見上げる。
 そこには愛おしそうにこちらを見つめる優しい顔があった。
 このような表情は初めて見るのではないだろうか。
 それは何とも強い愛情を感じさせるものであり、父が自分を凄く愛してくれているのだという事が伝わってきた。
 その事に嬉しさを覚えるものの、押し寄せてくる痛みと、ついにセックスをしてしまったという想いが悲しさを感じさせた。
(ああ……入れられちゃった……お父さんに入れられちゃった……お父さんとセックス、しちゃったんだね……)
 股間に感じる大きな異物の感触に、恐ろしさと共に妙な充実感を覚える。
 ドクンドクンといった鼓動が伝わってきて、今自分が父と繋がっているのだという実感を得る。
 これがセックスなのだろう。
「晴香の中、凄くいいぞ、くっ……気持ちいい……晴香の中は凄く気持ちいいよ……さすが晴香だな、私の娘だけのことはある……」
 絶賛されている事に嬉しさを覚えつつも恐怖を感じる。
 考えてみれば、セックスは夫婦や恋人同士がするものであり、そうした関係にない者がする行為ではなかった。
 ましてや配偶者や恋人の居る人間が、他の異性とセックスするのは浮気になるのだ。
 つまり今の自分は、母を裏切り、父と不倫している事になった。
 何と恐ろしい。とんでもないことをしているのかと思う。
「駄目だよお父さん……こんなことしちゃったら……いけないんだよ……」
 泣きそうになりながら告げると、父は少し困ったような表情を浮かべた後、気を取り直したように微笑んだ。
「いいんだよ……お父さんは晴香が大好きなんだから。セックスは、愛し合う者同士がする行為だからね。晴香はお父さんのこと、嫌いかい?」
「嫌いじゃないよ……でもお父さんは結婚してるじゃない。お母さんの旦那さんだもん……だからマズいよ、いけないんだよ……」
 そう告げると、母を裏切ってしまった辛さから涙が溢れてきた。
「そうだね……だけどお父さんは、晴香のことが好きなんだ……だから娘だけど、晴香を抱かずには居られないんだ……」
 そう言いながら、父はギュッと抱き締めてきた。
 逞しい体に包まれ、その事にホッとした安堵の想いが湧き起こる。
 嫌なはずであるのに、何故そんな感覚が起きるのだろう。
 やはり相手が父だからだろうか。
 実の父親だから、抱かれると安堵するのだろうか。
 そんな風に思っていると、不意に父の腰が動き出し、それと同時に強烈な痛みが押し寄せてきたため意識が吹き飛んだ。
「いぐっ……あぅっ……ぐぅっ……」
 逞しい背中に腕を回し、強くしがみつきながら、痛みに耐えようと必死に頑張る。
「ごめんな……慣れれば痛くなくなるから……それまでの辛抱だぞ……」
 ゆっくりと腰を動かしてくる父は、そんな事を言いながらこちらを労っているようだったが、それを受け入れるほどの余裕は無かった。
 何しろ凄く痛かったからだ。
「あぐっ……いっ……おとぅさ、あぅっ……痛い、あぐっ……痛いよぉっ……」
 涙を流しながら父にしがみつき、早くこの苦痛の状況が終わらないかと願う。
 父は「すまん」「我慢してくれ」などと言いながら、だらしのない顔をして必死に腰を動かしていた。
 自分と違ってよほど気持ちがいいのだろう。
 その事に理不尽さを感じつつ、押し寄せてくる痛みに体を硬直させる。
「うぐっ……締まる、くっ……晴香の締まる、うぅっ……十四歳のここは凄いな、くっ……」
 父が苦しそうに、それでいて気持ち良さそうに言ってくるのに動揺する。
「締まる」とは何の事だろうか。訳が分からなかった。
 そしてそう告げた後の父の動きが、少し荒っぽくなったことに苦悶する。
 痛みが襲いかかり、益々体に力が入った。
「痛いっ……痛いよおとぅさ、ぐっ……止めてお願いぃっ……」
「すまんっ……少し強くしちゃったなっ……晴香が凄いからつい強くしちゃったよっ……ゆっくりにするからっ……ほら、このくらいならいいだろっ……?」
 父は腰の動きを緩やかにすると、優しげに微笑んできた。
 しかしそうしてくれても根本的な解決には繋がっていなかった。何しろ父が動くだけで痛いのだから。
「痛いよぉっ……痛いの、あぐっ……もうやぁ、いぅっ……もうやだぁっ……」
 泣きながら叫び、床に爪を立てて硬直する。
 だがそうすると、先ほどと同じく父の唇から呻きが漏れ、心持ち腰の動きが荒くなった。
 すぐに抑えるようにはしてくれるのだが、自分が反応を示すとそうなる事に苦悩してしまう。
 一体いつまでこの痛い行為は続くのだろう。
 これがセックスなのだろうか。
 結婚したり恋人を作ったりしたら、このような事をしなければならないのだろうか。
 とてもではないが耐えられないと思った。
 自分はもう二度とセックスはしたくない。
 こんな痛いのはご免だった。
 絶対にするものか。
 何で大人はこんな事を平然と出来るのだろうか。
 信じられなかった。
 などと思っていた時だった。
 不意に、それまであった痛みが消えた。
 あまりに突然無くなったことに、驚いて思わず己の体を見つめてしまう。
 一瞬、父が止めてくれたのかと思ったが、未だ父の腰は動いていたし、視線を股間へ向ければ、男性器が出し入れされているのが見えた。
 それは何とも生々しく、淫猥な、いやらしい光景だった。
 自分の体がその一部になっているのだと思うと、強い嫌悪感を覚える。
 そしてそれと共に、妙な感覚が押し寄せてくるのを感じた。
「あっ、あっ……え? あっ……何これ? あんっ……急に何か、あぁっ……」
 突如として気持ちの良さが湧き起こってきていた。
 それまで父が動く度に痛みが走ったのが、快感を感じられるようになっていたのだ。
 これはどうした事だろう。
 一体何がどうなっているのか訳が分からなかった。
「もう痛くなくなったのかっ?……そうか凄いなっ……さすが私の娘だっ……晴香は凄いぞっ……」
 父は嬉しげにそう告げると、腰の動きを速めていっている。
 そしてそうされても、先ほどまでと違って痛みが起きないのにホッとする。
 というより、気持ちの良さが上がったため、もっとして欲しいというような想いが起きていた。
 父の行為を受け入れる気持ちが出てきているのだ。
「あんっ、あっ、ああんっ……おとぅさ、あっ……おとぅ、あぁっ……おとぅさぁんっ……」
 ズンっ、ズンっ、と突き込まれるたびに、膣内が擦られ、それと共に蕩けるような快感が押し寄せてくる。
 その気持ちの良さは、先ほど秘所を舐められたのとは比較にならないものがあり、頭が惚けて何も考えられなくなっていった。
「晴香いいぞっ……晴香の中は最高に気持ちいいぞっ……お父さん、おかしくなりそうだっ……」
 目の前では父がだらしない笑顔を見せながら叫んでおり、そのどこか切羽詰まったような様子は、相当に気持ちがいいのだという事を感じさせた。
 まだ十四歳の自分の体に、大人の父をここまで悦ばせる力があるとは何とも不思議な感じがした。
 自らの肉体へ視線を向ければ、白いセーラー服をはだけた胸元では、ほんのりとした膨らみが、父の腰の動きに合わせて揺れていていやらしさを感じさせた。
 白い乳房の中で、ピンク色をした二つの乳首は、まるで自分の快感の度合いを示すようにプクンっと勃起している。
 紺色のプリーツスカートが捲れ上がり、丸出しになった太ももが父の体に絡みつくようになっており、脚の先が腰の動きに合わせてブラブラと揺れているのが見えた。
 そうした様子を認識すると、改めて自分が実の父親とセックスしているのだという想いが込み上げてきて、背徳的な恐怖と快感が湧き起こった。
(わたし……お父さんとセックスして……気持ち良くなっちゃってる……)
 許されない親子の交わり。
 だがその性器の結合は、あまりに強烈な快感となり、晴香を翻弄していた。
 いけない事のはずなのに、どうしてこれほど気持ちがいいのだろう。
 してはいけない相手とのセックスに、どうして自分はこれほど乱れてしまっているのだろう。
 何よりそうした想いを抱くと、さらに気持ちの良さが上がるから不思議だった。
 押し寄せてくる肉体的な快感と共に、許されないことをしてしまっているという精神的な快感が、狂わんほどの快楽を生んでいた。
「やっ、やっ、やんっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……おとぅさんいぃっ……あっ、あぅっ、ああんっ……」
 頭を左右にいやいやと振りながら、長い髪を乱して喘いでしまう。
 押し寄せてくる快感は、中学生の自分が味わうにはあまりに強烈なものに思えた。
 セックスの快感が、まさかこれほどのものだったとは……。
 感嘆の想いを抱きつつ、それを与えてくれている父に対して強い愛情が湧き起こってくる。
「あんっ、あっ、ああんっ……凄い、ああっ……おとぅさん凄い、あっ、あっ……おとぅさん凄いよぉっ……」
 床に爪を立てて悶えながら、父を褒め称える言葉を発する。
 その事で父は嬉しくなったのか、腰の動きが激しさを増していった。
「晴香っ……晴香っ……晴香ぁっ……」
 両脚が抱えられ、体全体が押されるようにして肉棒が突き込まれてくる。
 そのたびに膣内が強く擦られ、信じられないほどの快感が走り抜けた。
 父の自分に対する強い愛情が感じられ、その事に歓喜の想いが満ちあふれていく。
「はぅっ、はっ、はぁんっ……ダメ、ああっ……ダメだよ、あんっ……何か来る、ああっ……何か来るの、あんっ……何かくるよぉっ……」
 体の奥底から湧き起こってくる何かに恐怖を覚えつつ、一方で父が傍にいてくれれば大丈夫、父と繋がっているから大丈夫だ、といった安堵の想いを抱く。
 快楽から愛情が湧き起こり、それが父に対する信頼を強烈に強めていたのだ。
「お父さんももうイくぞっ……晴香、一緒に、くっ……晴香一緒にイこう、うぐっ……晴香一緒にぃっ……」
 父が幸せそうな笑みを浮かべながら、何かを一緒にしようと告げてくるのに嬉しさを覚える。
 そう、父と一緒なら大丈夫。
 自分は大丈夫なのだ。
 何も怖いことなどない。
 自分は父と繋がっていて絶対に安全なのだから……。
 そう思った途端、これまでに無い強烈な快感が押し寄せてきた。
「あっ、ああんっ……もうダメ、あっ……もうダメ、ああっ……もうダメなのぉっ……あっ、あぅんっ……大好き、ああっ……おとぅさん大好き、あっ……おとぅさん大好きだよぉっ……やっ、やっ、やぁああああああああんっ!」
 絶叫と共に信じられないほどの快感が走り抜け、その蕩けるような気持ちの良さに、父に対する愛情が爆発的に膨れあがった。
 頭が真っ白になり、意識が飛んでいく。 
 次に気がついてみれば、父が体を硬直させて頭を仰け反らせている姿が目に映った。
 そして何かがドクドクドクと胎内に注がれている感触を覚える。
(あ……出されちゃってる……おとぅさんの……わたしの中におとぅさんのがぁ……)
 父の精液が自分の中に出されているのだと認識すると、強烈な罪悪感と、それ以上の喜びが押し寄せてきた。
 実の父親の精液を受け入れてしまった自分。
 セックスを経験し、強烈な快感を得、子供が出来るかも知れない行為をした。
 それは許されないことだろう。
 何しろ血の繋がりのある父親と娘が交わったのだから。
 しかし愛する父の精液を受け入れるということは、それだけ自分の愛情を示しているように思えて嬉しくもあった。
(わたしの初めて……お父さんにあげちゃった……)
 こんなに早く経験するとは思ってもみなかった初体験。
 それを自分は父としたのだ。
 そう認識すると、何とも言えない想いが込み上げてくる。
 いけない事をしてしまった、という想いと、素晴らしい事をしたのだ、という異なる想いが混じり合っているのである。
 だがはっきりと分かっているのは、自分はこれまで以上に父が好きになっているという事だった。
 心と体で繋がり合った事で、父に対する愛情が信じられないほどに高まっているのだ。
 父を好きな気持ちが強烈に高まっているのである。
 少しすると、射精を終えた父がゆっくりと倒れ込んできた。
 自分の体の上に横たわり、大きな呼吸を繰り返している。
 その逞しい、今まで自分を快楽の渦に落としていた肉体を抱き締めると、うっとりとした想いが込み上げてきた。
「晴香……凄く良かったぞ……晴香はお父さんの宝物だ……」
 そう言いながら頭を優しく撫でてくるのに嬉しさが湧き起こってくる。
「凄くたまらないよ……出したばかりだってのに、もうしたくなってる……お父さん、晴香に夢中だぞ……」
 父はそう言いながら顔を寄せてきた。
 そのまま至近距離まで接近してきたため、もしやキスをされるのでは、と思い、一瞬躊躇するが、何をするでもなく受け入れてしまう。
 唇に柔らかな感触が起きると共に、ニュルリといった感じで何かが入ってくるのが分かった。
 父が舌を入れてきたのだ。
 キスは唇と唇を重ねるものと思っていたため、このような事をしてくるとは思ってもみなかった。
 だが洋画などで交わされる大人のキスは、確かにこうした動きをしていたと思い出して納得する。
 舌に父の舌が絡みつき、強く吸い付いてくるのに腰が抜けそうな快感を得る。
(キスって、凄くいぃ……気持ちいぃよぉ……)
 頭を左右に入れ替えながら、父がむしゃぶりつくようにして唇を擦り付けてくるのにうっとりとなる。
 太ももの辺りに男性器の硬い感触が感じられ、その事に興奮が高まっていった。
 またしてみたい。
 あの気持ちのいい行為を。
 本当は許されない行為を、父とのセックスをまたしたい。
 そう思ってしまっている自分に苦悩すると共に、愛情が高まっていくのを感じる。
「晴香……愛してるぞ……お父さんは晴香が大好きだ……」
 唇を放した父がそう告げてくるのに、心臓がドキンっと跳ねる。
 自分は一体どうしてしまったのだろう。
 父が凄く好きで好きでたまらない気持ちで一杯になっている。
 抱かれたことで、男女の関係になったことで、父に対する愛情が凄く強まっているのだろうか。
「わたしも……おとぅさんのこと愛してる……大好きだよぉ……」
 潤んだ瞳で見つめながらそう返すと、父は嬉しそうに笑みを浮かべて抱き締め、そのまま硬く太い肉棒を再び押し込んでくるのだった。


「あんっ、あんっ、あんっ……」
 ベッドの上で裸で四つんばいになった晴香は、同じく裸の父に背後から肉棒を突き込まれていた。
 あれからどれくらい経っただろう。
 父に与えられる快感はあまりに素晴らしく、時間の経過を忘れさせていた。
 膣に肉棒を押し込まれて激しく擦られると、蕩けるような気持ちの良さが起き、全てがどうでも良くなった。
 今自分が何をしているのか、どういう事をしているのか、そんな事が意識の外へ追いやられ、押し寄せてくる快楽に身を委ねてしまう。
 時折「気持ちいいぞ」「晴香は最高だ」「可愛い」「たまらないよ」などという父の褒め言葉が耳に響き、その事に嬉しさで一杯になった。
 父が喜ぶことが自分にとっても喜びとなり、さらにその事で気持ちの良さが増すため、どうすれば父に喜んでもらえるのかと考えてしまう。
 可愛らしく喘ぎ、甘えるように体をくねらせると父の反応が良かったため、そうした子供っぽい仕草が良いのだろうかと思う。
 その事自体は別に大変ではなかった。何しろ快楽をそのまま受け入れ、素直に反応すればいいだけの事だからだ。
 無理をせず、与えられる快楽に身を任せ、父に対して愛情を求めればいいのである。幼い頃に戻ったように、甘えてねだればいいだけの話なのだ。
「いいの、やっ、やぅっ……おとぅさん、あっ、あんっ……おとぅさんのいぃ、ああっ……おとぅさんのおっきくて凄いよぉ、やっ、やぁんっ……」
 振り返り、微笑みながらそう告げると、父は嬉しそうな表情を浮かべて「これはどうだっ? 気持ちいいかっ?」と言いながら、腰の動きに力を入れてきた。
 自分の甘えに反応し、父は一生懸命になってくれる。
 娘としてこれほど嬉しいことはなかった。
 考えてみれば、今までそうした事をしてもらった記憶は無かったように思えた。
 厳格な父は、甘やかしてくれなかったからだ。
 しかし今は違う。
 自分が甘えれば、すぐさまそれに応えてくれるのである。
 しかも自分がより甘えやすいよう、どうして欲しいか尋ねてくるのだ。
 こんな父は初めてだった。
「あっ、あんっ……おとぅさ、凄い、あぅっ……おとぅさん凄い、ああっ……もっと、あっ……もっと、ああっ……もっとだよぉっ……」
 普段なら凄く恥ずかしくなるに違いない甘ったるい口調で喘ぎ、潤んだ瞳で見つめながら可愛らしくねだっていく。
 父はその言葉に、興奮したように大きく息を吐き出し、益々腰の動きを激しくしていった。
 小さな体が前後に強く押され、突き込まれてくる肉棒に、子宮がコツンコツンと突かれる。
 そうされると強烈な痺れのような快感が走り抜け、頭が真っ白になって体が何度も震えた。
「やっ、やぅっ……やっ、やぁんっ……いいっ、いいのぉっ……奥に、あっ……奥に当たって、ああっ……痺れちゃうぅっ……」
 イヤイヤするようにして頭を左右に激しく振り、長い黒髪を乱しながら喘ぎ悶える。
 腕に力が入らなくなり、ガクッと肘を突いて上半身をベッドに押し付け、尻を高く掲げた体勢になってしまう。
「晴香っ……いいのか晴香っ?……お父さんのこれ、いいのかぁっ……?」
 鼻息を荒くしながらそう尋ね、強く大きく肉棒を突き込んでくる父の様子に嬉しくなる。
(おとぅさん、興奮してる……わたしが感じてるので、興奮してるんだ……)
 自分が乱れれば乱れるほど、父の得ている快感が上がるように思えた。
 父のモノとなり、父に従う素振りを見せると、それまで以上に腰の動きが強まるのだ。
「いいの、あぁっ……いいよ、あんっ……おとぅさんのいいのぉ、あっ、ああっ……おとぅさんのオチンチン、あぅっ……もっと欲しぃ、やっ、やぁっ……」
 シーツを掴んで引き寄せながら、涙を流して悶え狂う。
 父の逞しい肉棒が突き込まれ、膣内をゾリゾリと擦り上げられると、全てを父に捧げ、父のモノとして存在していたくなった。
 どうしてこんなに父のオチンチンはたまらないのだろう。
 これさえあれば自分はもう何も要らなかった。
 父にこうして肉棒を突き込まれ、気持ち良くしてもらえるのなら、何がどうなろうが構わなかった。
 父こそが世界の全てなのだから。
「もっとしてやるからなっ……晴香のためにお父さん、もっとしてやるっ……晴香のためだったら、何度でも好きなだけ、お父さんしてやるからっ……可愛い晴香っ……晴香は可愛いぞっ……可愛すぎるぅっ……」
 父は絶賛の言葉を述べながら勢い良く腰を振っている。
 強く掴まれた尻が背中に当たりそうになるほど押し出され、自分の肉体を目一杯味わっていると思えるその動きに、父の愛情と執着を感じて嬉しくなった。
「可愛い顔を見せてくれ……晴香の可愛い顔……お父さんの宝物の晴香の顔を……」
 体が正面向きにひっくり返され、父にジッと見つめられる。
 生まれたままの姿であるため、全てを晒していることに恥ずかしさを覚える。
 まだ女としての魅力があると言うには程遠い幼い肉体。
 だがその小さな体には、すでに父の愛と肉欲の証が沢山刻まれていた。
 白い肌は快楽から上気して桜色に染まっており、数ヵ所にそれ以上に赤くなっている部分があった。父が強く吸い付いてきた所だ。
 特に首筋や胸元の微かな膨らみ、そして太ももの辺りには集中していた。
 それは父を魅了した証であり、その部位に誇らしさが込み上げてくる。
 まだ成長途上の肉体であっても、父はこれほど悦んでくれている。夢中になって貪ってくれているのだ。
 自分の体は、父を興奮させているのである。何と嬉しいことだろう。
「おとぅさん……わたしの体……どう……?」
 恥ずかしさから裸の体を両腕で抱き締めるようにしながら、潤んだ瞳で見つめつつ尋ねると、父はニコリと微笑んだ後に大きく頷いた。
「素敵だよ……こんなに可愛くて綺麗で魅力的な体は、お父さん見たことない……まだ幼い部分もあるけれど、そこが今の晴香らしくてたまらない……まさに宝物だよ……お父さんの全てだ……」
 そう絶賛しながら覆い被さってくる。
 父の優しげな顔が迫り、唇が重なっていく。
 舌が入り込んできて吸い付いてくるのにうっとりとなる。
 生の肌同士が擦れ合い、ゾクゾクするような快感が湧き起こった。
 広い背中に腕を回し、強くしがみつくと、小さな乳房が逞しい胸板で潰れ、二人の体がピッタリとくっついている状態に幸福感を覚える。
 何という安心感だろう。
 父にこうされていると幸せで仕方がなかった。
 愛されていることの実感が押し寄せ、幸福感で満たされていく。
「晴香……愛しているよ……」
 ズブリと肉棒が押し込まれ、再び繋がった感覚に喜びが溢れてくる。
 父の肉棒は何と逞しく、自分を安堵の想いに包み込んでくれるのか。
 素晴らしすぎて涙が溢れそうになった。
 ゆっくりと腰が動き出し、膣内を擦りあげられると、たまらない快感が押し寄せてくるのにうっとりとなる。
「あっ、あっ、ああっ……おとぅさ、あんっ……おとぅさぁん、やぅっ……わたし、あっ……わたしぃ、ああっ……」
 切ない声で呼びかけながら、抱き付いた腕に力を込めて父を求めていく。
 繋がった箇所から父の愛が湧き出してくるように思え、腰に脚を絡ませ、逃がすまいとしがみついていく。
「やっ、やぅっ……いいっ、いいよぉっ……あっ、ああっ……おとぅさんの凄い、ああっ……おとぅさんの凄いのぉ、やっ、やぁんっ……」
 あまりの快感に涙を流し、これまで以上に強く抱き付き、父の全てを感じようと求めていく。
「晴香っ……晴香ぁっ……いいぞっ……晴香いいっ……お父さん、たまらないよっ……」
 小さな体が抱き締められ、背中に回された腕と腰に絡みついた脚が振り払われそうなほどの勢いで父は腰を振っていた。
 優しげにこちらを見つめる顔は、快楽からだらしなく緩み、それでいてどこか父親としての威厳を保った雰囲気を醸し出していた。
 ああ、これなのだ。
 この父の姿こそ、自分が頼りにしている父なのだ。
 優しく厳しい。
 それこそが父という男であり、自分が愛する存在なのである。
 そうして父の素晴らしさを再確認していると、胎内で動いている肉棒が大きく膨らみ始めているように思えた。射精が近いのだろう。
 また父の精液が注ぎ込まれるのだと思うと、罪悪感と共に背徳的な悦びが心に満ちあふれ、子宮が激しく収縮を起こした。
「あんっ、あんっ、ああんっ……おとぅさ、あっ……わたしもう、ああっ……わたしもうダメぇ、やっ、やぅっ……わたしもうダメだよぉ、やっ、やぅっ……」
「お父さんもだっ……お父さんももうっ……だから一緒にっ……一緒にイくぞっ……晴香一緒だぁっ……」
 父と一緒。
 その言葉が強い安堵と喜びを感じさせた。
 そう、父と一緒ならば自分は大丈夫だった。
 父と一緒ならば何があろうと耐えられる。
 自分は父が大好きなのだから。
「おとぅさ、あっ……おとぅさ、ああっ……おとぅさぁ、あっ、ああんっ……イくっ……イくっ……イっちゃうよぉっ……やっ、やっ、やぁああああああああんっ!」
「晴香っ、晴香っ、晴香ぁっ!」
 互いを呼び合い、絶頂の叫びが重なり合うと、体が硬直する。
 父の体が小刻みに震え、断続的に精液が放出されていく。
 胎内に注がれてくる精液を感じながら、それが父の愛の証のように思えて嬉しさで一杯になった。
「晴香ぁ……うぅ……晴香……くっ、くぅ……」
 名前を呼びながら射精してくる姿に、今自分は父の遺伝子を確かに受け取っているのだと認識して、ゾッとするような恐怖と嬉しさに満ちていく。
(こんなに出されたら……赤ちゃん出来ちゃうかも……)
 恐ろしいことをぼんやりと考えつつ、子宮に注がれてくる許されない精液の感触を認識する。
 母を裏切って父娘で快楽を貪り、その上妊娠までしたら、自分と父は地獄に堕ちるに違いない。
 だがそれでも構わなかった。
 この悦び。
 父を己に夢中にさせているこの悦びは、何物にも代え難いあまりに甘美なものだったからだ。
 それにこうした事が出来るのは今日だけだろう。
 冷静になれば、父も己のした行為に恐れおののき、忘れようとするに違いないからだ。
 しかし自分たちは親子なのだから仕方なかった。
 諦めるしかないのである。
(でも今日だけ……今日だけはお父さんは私の物……だからいいの……)
 一時しか独占出来ない事に悲しさを感じつつも、それでも愛されている事を実感できている今に強い喜びを覚えた晴香は、幸せな気持ちで一杯になりながら、父を強く抱き締めていくのだった。


 数日が経った。
 父はすっかり元気になり、日々就職活動をして頑張っている。
 その変化に母は驚きつつも、「ようやくね。全く遅いんだから」と憎まれ口を叩いていた。
 とはいえ、その表情には嬉しさがあったため、何だかんだ言ってやはり妻として喜んでいるのだろう。
 そうした事を意識すると、母を裏切り、父と交わったことが辛く感じられてくる。
 あれから自分と父は、肉体関係を持っていない。
 父が全く抱こうとしてこないからだ。
 その事にホッとすると共に、寂しさを感じてもいた。
 近親相姦は許されないと思っているため、何もしてこない父の態度は良いことだと思うのだが、父に対する愛情も高まっていたため、抱いてもらえない事に物足りなさを覚えてもいた。
 しかし自分と父は親子なのだから、これで良いのである。
 母を裏切り、禁断の交わりをする行為は、あの日だけの事にするべきだった。
 あの日たった一度だけの過ち。
 娘が父を慰めた行為。
 それは夢であり、現実に引きずってはいけない事なのだ。
 そう思っておくしかなかった。
 もう二度と母を裏切ってはならないからだ。
 そうでなければ耐えられなかった。
 罪悪感に、という事もあったが、それ以上に父を求める行動を抑える事に、である。
 自分の心も体も父を求めていた。
 そうした想いを抑える手綱を少しでも緩めてしまえば、父に抱き付き、「お父さん抱いて」と言ってしまいそうだったのだ。
 それほど自分は父を求めていたし、抱かれないでいる事に心も体も疼いていたのである。
 そんな状態のある日、帰宅した父が「就職が決まったぞ」と嬉しそうに告げてきた。
 どうやら以前勤めていたところよりも好条件の会社に就職できたようで、その事には母も素直に賛辞の言葉を述べていた。
 今日はその祝いのパーティーを開くことになっており、珍しく母も早く帰って来られるということで、家族団らんを楽しめるはずだった。
 しかし夕方になった頃、父の携帯電話が鳴り、それが母からだと分かった瞬間、嫌な予感が走り抜けた。
「駄目に、なっちゃったってさ……」
 電話を切った父は、寂しげにそう呟いた。
 どうやら緊急の仕事が入ってしまったそうで、今日は会社に泊まらなければならず、帰って来られなくなったと言うのだ。
 その事に怒りが込み上げてくる。
 ようやく父が就職でき、その事を皆で祝おうとしていたというのに、何故そんな日まで仕事をしなければならないのだろう。
 母は父を愛していないのだろうか。
 そんな事まで思ってしまう。
「仕方ないよ。お父さんもそういう事、よくあったからね。分かるんだ……」
 父はそう言って納得している様子を示していたが、それでも寂しさは隠せないようで、表情は暗くなっていた。
 せっかく家族で久々に楽しく過ごし、喜び一杯の状態で父を初出勤させたかったというのに、どうしてこう上手くいかないのだろう。
 母は仕事では有能かも知れないが、妻としては駄目駄目だった。
 自分が父の妻だったら、こんな想いはさせないのに。
 そう思うと、数日前の事が思い出される。
 またあの時みたいに、父を慰めてあげたら……。
 そんな想いが湧き起こり、慌ててそれを振り払う。
(いけない……駄目……ああいうのはもうしちゃ駄目なんだから……)
 いくら気に食わない事をしている母とはいえ、別に嫌っている訳ではなかった。他のことでは素晴らしい母なのだ。
 そんな母を裏切る行為を、またしてはならないのである。
 何より今度してしまえば、もう止まらなくなってしまうだろう。
 二度したのだから三度目も、と妥協が生まれ、そのまま父を求めてしまうに違いなかった。
 近親相姦の地獄に、父を陥れたくなかった。
 そのような歪んだ形ではなく、普通の娘として父を喜ばせよう。
 そう決意し、明るく振る舞って食事の準備をしようとした時だった。
「晴香……今夜は二人きりだね……」
 父はそう呟くと優しく笑ったのだが、その表情に思わずゾクリとしてしまった。
 父の自分を見つめる目が、数日前に見たものと同じだったからだ。
 男の目だった。
 そのまま見つめられているのが感じられ、視線が体の線をなぞり、舐め回すようにしてくるのが伝わってくる。
 特にブラウスを押し上げる胸元の膨らみと、ミニスカートから伸びる太ももにそれが集中しているのが感じられ、その事に思わず太ももで股間を擦るようにしてしまう。
 感じてしまったからだ。
 何ということだろう。父に見つめられただけで自分は感じてしまったのだ。
 それほどまでに父を求めているという事なのだろうか。
 その事に驚きつつも、当然かも知れないと納得する。
 何しろあの日以来、自分は父の事ばかり考えていたからだ。
 いや、思い返してみれば、それ以前もずっと元気を無くした父の事ばかり考えていた気がする。
 自分はそれだけ父を意識し、元気な父を求めていたという事だろう。
 もちろんその頃は「父親として」という想いしか無かった訳だが、今の自分は男としても父を求めていた。
 自分を娘として愛しつつ、女としても抱いてくれる父を……。
 そんな事を考えていると、父がこちらの目を見つめ、さらに笑みを大きくしてから、ゆっくりと近づいてくるのが見えた。
(駄目……お父さんはする気だ……止めないと……止めないと駄目だよ……)
 すでに二人の間にある空気は、淫靡なものになりつつあった。
 父の自分を見る目が、娘に対するものだけでなく、女に対するものになっていたからだ。
 ねっとりとした、いやらしさを伴う視線が、絡みつくようにしてずっと体を撫で回しているのが感じられる。
 目は口ほどに物を言う、などと言われるが、まさか触覚にまで作用してくるとは思ってもみなかった。
 実際、本当に撫でられているような感覚が起きているのである。
 それともこれは、自らの欲望がそう感じさせているのだろうか。
 父に触れられたい、という想いが、そうした錯覚を呼び起こしているのではないかと思えたのだ。
 実際そうかも知れないと思って赤面する。何といういやらしい想像だろう。
 そんな事を考えている間も、父は近づいてきている。
 このままでは駄目だった。
 このいやらしい雰囲気を消し去る何かを言わなければ。
 肉欲に向いてしまった父の意識をそらす言葉を言うのだ。
 だが何も思い浮かばない。
 というより、何を言っても無駄のように思えていた。
 いや、そうではないだろう。
 自分は望んでいるのだ。
 父に抱かれることを。
 このまま雰囲気に流されて、父に抱かれることを望んでいるのだ。
 だから何も言えないのである。
 このまま父に無理矢理抱かれることで、自分の意思ではなかったという逃げが欲しいのだ。
 何と破廉恥な女だろうか。
 娘のくせに父親に抱かれることを望むなど、狂っているとしか思えなかった。
 このままではいけない。
 何とか拒否をしなければ。
 たとえ父を傷つけることになっても、そうしなければならないのだ。
「駄目、だよ……私、食事の準備するから……だから、ね?」
 そう言いながらキッチンの方へ向かおうとするが、体はその場から動かなかった。
「そうかい? それじゃ、お父さんも手伝おうかな。食事、の準備をさ……」
 意味ありげに「食事」と強調してくるのにドキリとする。何か別の意味で言っているように思えたからだ。
「いいよ、いい……一人でするから……」
 こちらをジッと見つめてくるのに耐えかねて視線をそらし、胸元で両手を組んでモジモジしながら俯いてしまう。
 どうしてこれほど落ち着かないのだろう。
 父はただ食事の準備を手伝おうと言っているだけであるのに。
「そんなこと言わずにいいだろ? この間みたいにさ……晴香の姿、凄く可愛いんだから……」
 すでに父の体は、あと少しで触れられる距離まで近づいていた。
 そうなるともう逃げられないのが感じられてくる。
「この間って?……お父さん、食事の準備なんか手伝ったことないじゃない……」
 逃げるようにして少し後ずさりが出来たが、やはり移動する事は出来なかった。
 だがたとえ移動できたとしても、それでどうなるという訳でもないだろう。何しろ逃げ場の無い家の中なのだ。すぐに父に捕まってしまうに決まっていた。
「そうだったっけ? まあ、そうかもな……でも晴香の可愛い姿は知ってるぞ……この間、沢山見せてくれたからね……」
 ついに父の手が肩に触れてきた。
 そうなってしまうと全く動けなくなってしまう。
 物理的にではなく、精神的にだ。
 父に触れられた事で、自分が父の物であり、決して逆らえない想いを抱いているのを改めて認識させられてしまったからである。
「お母さんは帰って来ない……晴香と二人きりだ……だから、ゆっくりと楽しもう……お父さんは食事、晴香と楽しむぞ……」
「駄目だよ……お母さんに悪いもの……駄目……」
「どうしてだい? 晴香と食事をするのが、どうしてお母さんに悪いんだ? 別にいいじゃないか……この間だってしたんだから……」
 力強く引き寄せられ、逆らえずにそのまま逞しい胸へと倒れ込む。
「食事……食事でしょ……食事の準備するんだから放して……」
「うん、食事だ。お父さんは食べたいものがあるんだよ。だから晴香、いいだろ?」
「いいって、何が……?」
「お父さんにとって、凄く美味しい食事……晴香を食べさせてくれ……」
 クイっと顔を上げられ、見下ろしてくる父と目が合う。
 その瞳は、「愛しているよ」と訴えているように思え、体中から力が抜けていくのが感じられた。
「でも……でもぉ……お母さんが……」
「お母さんは帰ってきてくれない。お父さんの大切な日なのに……でも晴香は居てくれる。お父さんの事を凄く大切に思っていてくれる。そんな晴香が、お父さんは大好きだ……」
 ドキンっと心臓が跳ねた。
 強く抱き締められ、熱く見つめられ、「大好き」と告げられる行為。
 それはもう逆らう気力など起こさせない、強烈な呪縛だった。
「だから……いいだろ……?」
 そう言いながら近づいてくる唇を避けられない。
 かわすことなど出来なかった。
 これを受け入れることが、再び母を裏切り、父を、自分を、近親相姦の地獄に堕とすことになるのだと分かっていても……。
「んっ……んんっ……」
 唇が重なり、舌が入り込んできて絡んでくる。
 痺れるような快感が走り抜け、腰がガクッと崩れそうになるのを逞しい腕が支えてきた。
 顔を左右に入れ替えながら荒々しく唇が擦り付けられ、強く舌が吸われ、口内が蹂躙されていく。
「んんっ、んっ……んぁっ、んふっ……んっ、んっ、んんぅっ……」
 頭が朦朧とし、何も考えられなくなり、ただ父の与えてくる刺激に酔いしれ、時折条件反射のように舌を吸い返し、しがみついていくことしか出来ない。
 気がつけば、唇が離れており、ハァハァと荒い呼吸をして父に抱き締められている状態だった。
 何とたまらないキスだったのだろう。
 この間もこれほどのものはなかったはずだ。
 もしかして、したいのに出来なかった想いが、久しぶりに与えられた快感を増幅させたのだろうか。
「最高だよ晴香……晴香は可愛すぎる……お父さんは晴香が食べたくてしょうがないよ……でもその前に、晴香もお父さんを食べてくれないかな……?」
 そう言いながら父は、ズボンのベルトに手をかけると、カチャカチャと外してパンツと共に引き下ろしている。
 そのまま近くにあった椅子に腰を下ろすと、こちらの体を支えていた手を離してきたため、くたくたと床に座り込んでしまった。
「ほら、お父さんのだ……晴香、食べてくれないか? お父さん、そうして欲しいんだよ……もうこんななんだ……」
 目の前には、数日前に何度も見たオチンチンがそそり立っていた。
 それはビクンビクンと脈打っており、すでに父が相当興奮しているのが分かる。
「これ……食べるの?」
 どうすればいいのだろうと見上げると、父は嬉しそうに微笑みながら頭に手を乗せ、長い黒髪を優しく梳るようにした後、ゆっくりと股間の方へと頭を引き寄せてきた。
「ああ、食べてくれ……舐めたり、口に入れたりして……そうだな、アイスを食べるみたいにして欲しい……晴香にそうしてもらいたいんだ……」
 どうしようかと思ったが、父を見ると、実にして欲しくてたまらない、といった表情を浮かべていたため、してあげたい気持ちが強まっていった。
 何よりセックスではないことが抵抗を弱めたのだろう、気がつけば口を大きく広げて、オチンチンを含んでいた。
 その瞬間、父が体をピクッと震わせ、大きく息を吐き出した。
「うん、いいぞ……晴香の口の中は最高だ……温かくてヌルヌルしてて……凄くいい……」
 うっとりとした表情を浮かべ、気持ち良さそうにしている父の姿を見ると、もっとしてあげたくなってくる。
 しかしどうすればいいのだろう。先ほど「舐めたり」と言っていたが、オチンチンを舐めればいいのだろうか。
 そう思い、試しに舌を動かして肉棒に絡ませてみる。
「うっ……いいぞ、くっ……晴香いい、ふぅ……そうだ、そうして、うっ……そこをもっと、そう、ふぅ……」
 先端部分を舐めるようにすると、父が気持ち良さそうに呻いたため、ここがいいのだろうとさらに舌を這わせていく。
 突起の出っ張りを舐め、なぞるようにしていくと、父の呻きが小刻みになったため、その反応に嬉しくなった。
「上手いぞ……晴香は上手いなぁ……お父さん、晴香の口がたまらないよ……凄いぞ……」
 褒め称えられるのに嬉しさが高まっていく。
 頭を撫でられ、長い黒髪を梳られるのにうっとりとした想いを抱く。
 父を大好きな想いが強まり、もっとしてあげたくなっていく。
「そこを強く吸って、うぅっ……そう、そうだ、くっ……それで出したり入れたりを激しくしてくれ、うっ、くっ……いい、いいよ、うぅっ……晴香は上手だなっ……凄く上手だぞっ……」
 肉棒全体に強く吸い付きつつ、激しい勢いで出し入れすると、父は耐え難いようにして体を硬直させた。
 これまで以上に気持ち良くなっているのが伝わってきたため、その行為を熱心に行っていく。
 それでも初めての事であるため不安になり、「どう? これでいい?」と上目遣いで見つめると、その瞬間、父の体が強く跳ね上がった。
「うぉっ、たまらんっ……晴香、可愛すぎる、うぅっ……そんな風に見つめられたら耐えられなくなっちゃうよ……全く晴香は本当に凄いな……」
 大きく呼吸をしながら苦笑気味に告げてくるのに可笑しくなる。
 何やら父が凄く乱れたからだ。
 よほど今の行為が良かったらしい。
 そう想いながら笑顔を浮かべ、再び上目遣いで見つめると、父の体がまた跳ね上がった。
「うぅ……可愛い……晴香可愛い……お父さんは晴香に夢中だよ……もう駄目だ。我慢出来ない……晴香の口に出すからね。ちょっと辛いかも知れないけど我慢してくれ……」
 そう言われながら頭を強く掴まれると、父の腰が激しく前後に動き始めた。
 口内に肉棒が強くぶつかったため辛かったが、父が「うぅっ。くぅっ」と呻きながら顔を快楽に歪めている姿を見ていると、これが気持ちいいのだろうと思って我慢する事にする。
「んんっ、んぐっ……んんぁっ……んっ、んっ、んんぅっ……」
 喉の奥に肉棒の先端が当たり、吐きそうな衝動を覚えるものの、それ以上に頭が激しく揺さぶられていたため、訳が分からなくなった。
 口内には温かで硬い肉棒がぶつかりまくっており、その事に痛みを覚えるものの、それが父の快感の塊なのだと思うと、気持ち良くさせてあげている事に強い満足感が湧き起こった。
「いいぞ晴香っ……うぅっ……凄くいいっ……晴香の口、最高だっ……絡みついてきて、くっ……吸われる、うっ……」
 舌で舐め、吸い付かれるのが良いらしく、父は呻きながら褒めてくれた。
 こうしたちょっとした事で褒められるのが嬉しく、それをもっと続けようとさらに熱心に舌と口を動かしていく。
「もう出るっ……もう出るからなっ……もう少し、くぅっ……もう少しぃっ……晴香の口に、うぅっ……出るぅっ」
 父がそう叫んだ瞬間、肉棒が大きく膨張し、勢い良く精液が噴き出してきた。
 あまりの量に一瞬吐きそうになりながらも、それを何とか嚥下し、次々と放出されてくる精液を飲み込んでいく。
 父の精液は何とも濃かった。
 あれから一度も出していないのかも知れない。
 母とはセックスしていないのだ。
 そう思うと、妙に嬉しくなった。
 娘としては悲しむべきことだったが、女として嬉しさを感じてしまったのである。
「ふぅ……凄い……気持ち良かったぞ……晴香ぁ……晴香最高だ……」
 少しして射精が終わり、父が脱力したようにして告げてきた。
 それをボーッと見上げながら、口内に残っている精液を飲み込むと、肉棒に付いている精液を舐め取るようにしていく。綺麗にした方が良いと思ったからだ。
「うぅっ……こら、そんな風にしたら、くっ……晴香駄目だって、うっ……」
 父が耐え難いような呻きをあげたかと思うと、小さくなっていたはずの肉棒がみるみるうちに大きくなっていった。
 その事に驚きつつ、何とも元気な動きに可笑しくなってくる。
 そしてもっと喜ばせようと、先ほどと同じように舌を絡めて舐めていった。
「ちょ、駄目だって、くっ……そんな風にしたらまた、うぅっ……」
 父が慌てて頭を掴むと、肉棒を引き抜いてきた。 
 せっかくまた気持ち良くしてあげようとしたのにどうしたのだろう。
 不思議に思って見上げると、父は呼吸を乱しながら、呆れたようでいながら嬉しそうな表情を浮かべていた。
「晴香はホント、エッチが好きだな。こんなに熱心にされるとは思わなかったよ」
 その事に不満の想いを抱く。それではまるで、自分がいやらしい事を望んでいるだけのように聞こえたからだ。
「違うよ。私、エッチは好きじゃない……好きなのはお父さんだもん……お父さんに気持ち良くなってもらいたいから、しただけ……」
 反発の想いから口にしたが、父に対する強い愛情を示す言葉になっている事に気づき、恥ずかしくなって視線をそらす。
「そうか、そうだったな。ごめんよ。晴香はお父さんの事が好きだからしてくれたんだよな。凄く嬉しいよ」
 優しく微笑んで頭を撫でてくるのに喜びが溢れる。
「じゃあ、今度はお父さんが晴香を気持ち良くしてあげるからな」
 そう言いながら膝と背中に手を回し、ひょいっと持ち上げてきたため動揺してしまう。
 いわゆるお姫様抱っこをされたため、恥ずかしさと嬉しさで顔が熱くなった。
 そのままテーブルの傍へと連れて行かれ、その上へと横たえられる。
「今日のお父さんの食事は晴香だ……お父さん、晴香を食べちゃうぞ……」
 そう言いながらブラウスのボタンを一つ一つ外してくるのに慌てる。
 このままではセックスをされてしまうからだ。
 それだけは避けなければいけなかった。
「だ、駄目……それは駄目……お父さん駄目だよぉ……」
 ブラウスの前を合わせて防ごうとするが、その隙に今度はスカートを捲り上げられて、パンティを脱がされてしまった。
「何が駄目なんだ? 晴香はお父さんが気持ち良くなることをしてくれるんだろ?」
「そ、そうだけど……でもこれは駄目だよ……お母さんに悪いもん……」
「でもお母さんは帰ってこないぞ。お父さんより仕事が大切なんだからな。でも晴香は違うだろ? 晴香はお父さんの事が大好きで、お父さんが気持ち良くなることならしてくれるんだろ? そんな晴香がお父さんは大好きだ」
 そう言われると嬉しくて許してしまいたくなってくる。元々父に抱かれることは自分も望んでいることだからだ。
 しかしだからといって流されてしまえば、自分たちは許されない秘密を持ちながら暮らしていかなければならない事になった。
 母にも世間にも顔向けできない状態など辛すぎるだろう。
「だけど……親子だもん……親子はしちゃ駄目なんでしょ? だから駄目だよ……」
「そうだな……親子でするのは駄目なんだ。でもこの間はしたよな?」
「この間はこの間だもん……あの時、お父さん凄く落ち込んでたから、慰めてあげたくて……」
「晴香は優しいな……だからお父さんは晴香が大好きなんだ……今日もね、実は落ち込んでいるんだよ。何しろお母さんに約束すっぽかされたからね……晴香はそんなお父さんを慰めてくれるかい?」
 そう言われてしまうと、反論できなくなってしまう。
 母に約束を破られ、落ち込んでいるのだとすれば、実際慰めてあげたくなるからだ。
 しかもそういう事であれば、母のせいで抱かれることになるのだから、母を裏切るにしても罪悪感が少ないように思えた。
 この間抱かれたのにしても、父をないがしろにしている母に対する当てつけという部分もあったのだ。
「お父さんは、晴香とこうしていると、凄く幸せな気持ちになれるんだ……頑張ろうって思えてくる。大切な晴香を守るために、頑張ろうって思えるんだよ……だからいいだろ? ね? 晴香のこと、食べさせてくれ……」
 優しい笑みを浮かべてそう言われると、もう何も反論できなくなった。のし掛かってくるのを止められない。
 父の顔が間近に迫り、唇が重なってくると、それだけで力が抜けてしまう。
 舌が入り込んできて吸い付かれるのに、さらに力が抜けていった。
 不意に胸を掴まれ、その甘美な刺激に体が勝手に震えていくのを認識してうっとりとなる。
 父に触れられているという現状に幸せを感じたからだ。
「可愛いオッパイだ……晴香の胸はどうしてこんなに綺麗なんだろう……凄く綺麗で、芸術作品みたいだよ……」
 絶賛されるのに恥ずかしさから縮こまってしまう。
 何しろ自分の肉体は、そんなに素晴らしいものとは思えなかったからだ。
 胸だって大きい方が男の人は嬉しいだろう。
 なのに何故父はこれほど褒めるのだろうか。
「わたしの、小さいから……恥ずかしいよ……」
「そんな事ないさ。これでも十分に綺麗だし、魅力的だよ。お父さんは晴香の胸に夢中だからね。この可愛らしいオッパイを、揉んだり舐めたり吸ったりしたいって、この数日ずっと思ってたんだから」
 そう言いながらブラジャーを剥ぎ取ったため、恥ずかしさから手で隠そうとするが、すぐさま両腕を押さえられてしまった。
 丸出しの小さな乳房をまじまじと見つめられるのに顔が熱くなる。
 感嘆したようにしている父の様子を認識すると、さらに顔が熱くなっていった。
 自分の胸が綺麗かと言われれば、確かに綺麗だとは思う。
 肌に染みは無いし、色もかなり白かったからだ。乳首もピンク色で可愛らしく、そうした部分だけであれば自信を持ってはいた。
 しかし胸と言えばやはり大きさだろう。どう考えても自分の胸は、大きさが足りなかった。横になった際にもっと膨らみが無ければ駄目だと思うのだ。
 自分の胸は、こうして横たわっていると、ほんのりとした膨らみにしかならず、これではとても男性を魅了出来る乳房とは思えなかったのである。
「ほら、何て綺麗だろ。まさに少女の美しさがあるよ。十四歳だからこその美しさだね。今この時の晴香の美しさが表れている部分だ。凄いよ。綺麗だ……」
 そう言いながら指先で膨らみをなぞるようにして優しく触れてくるのに、ゾクゾクっとした快感が走り抜ける。
「真っ白な小さな膨らみ。何て美しい曲線だろう。これは創ろうとしたって創れないよ。まさに神の創りし曲線ってヤツだな……それにこのピンク色の乳首。綺麗だ。形も大きさも可憐という言葉がピッタリだね……晴香のオッパイは、本当に芸術的だよ。素晴らしい」
 絶賛されると嬉しさで一杯になり、それと同時に恥ずかしさも強烈になった。
 どう考えても褒めすぎだった。
 世の中にはもっと凄い肉体をした女性が居るのだから、自分の体をこれほど褒めては、逆に皮肉に聞こえてしまうだろう。
 だが父の様子は本気で素晴らしいと感じてくれているのが伝わってくるため、そうした意図は全くないのが分かり、何というか親バカで言われているような気がしてきた。
「そんなに凄くないよぉ……お父さん褒めすぎぃ……」
 恥ずかしさから視線をそらしながらそう告げる。
「褒めすぎじゃないぞ。本当に凄いんだから」
「でも小さいのにそんな……」
「何だ、小さいのを気にしてるのか? って、そうか、そうだったな。晴香は胸が小さいのを気にしてたんだよな。あんまり素晴らしいんで忘れていたよ。この大きさでもお父さんはいいと思うんだが、晴香が気にしているのなら大きくしないといけないな。よし、大きくしてあげるぞ。だからいいだろ?」
 父の逞しい手が胸元のほんのりとした膨らみに覆い被さり、手のひら全体で優しく揉みしだき始めた。
「あっ……はぅっ……やぁっ……」
 そんなちょっとした刺激だけで、甘い吐息が漏れ、体が震えてしまう。
 その敏感な反応に、自分の体は父のしてくる行為であれば、何でも感じる状態になっているのではないかと思えるほどだった。
「ほら、こうして、念入りに揉んでいけば……きっと大きくなるぞ……」
 まるでうどんや蕎麦を捏ねるようにして回すように揉みしだかれ、時折人差し指と親指の間で乳首周辺の肉を持ち上げてくるのに、痺れるような快感が走り抜けた。
「さらにこうして、舐めたり吸ったりすると……刺激が強まってもっと大きくなる……」
「あっ、あんっ……やっ、それ、ああっ……あっ、やぁんっ……」
 小さな突起に吸い付かれ、舌が絡みついて突かれるようにすると、それまで以上に体が震え、快感が強まっていった。
 普段食事をしているテーブルの上に横たえられ、はだけたブラウスから覗く小さな乳房を揉まれ、乳首に吸い付かれている状況は、日常を感じさせる場所で、非日常な行為をしているという事実を認識させ、強い背徳感を呼び起こした。
(わたし……テーブルの上で何やってるんだろ……おとぅさんに胸、色々されちゃってる……ダメだよこんなの……でも気持ち、いぃ……)
 異常な状況に怖さを覚えるものの、父の与えてくる快楽に流されてしまう自分を抑えられない。
「お父さんの我慢も限界だ。さっき晴香に口でしてもらったから、いつもより我慢が出来なくなってるよ。本当はもっとしてからしようと思ってたんだけど、もう無理だ。テーブルの上の晴香があんまり可愛すぎるから、もう食べたくて仕方ないよ」
 もしかしたら自分と同じように認識し、背徳感を感じていたのではと思わせる「テーブルの上」という言葉を述べながら、父はゆっくりと体を起こした。
 そのまま両脚を抱えると左右に開き、間に腰を入れてくる。
「さあ、ナイフを入れるぞ。可愛い料理の晴香の中にナイフを入れて、味わうことにするからな」
 勢い良くそそり立っている肉棒を示し、父は腰を前に押し出してきた。
 肉棒の先が秘所の穴へと向かっていくのを動揺しながら見つめる。
「ダメ……ダメだよぉ……やっぱりダメおとぅさん……お母さんに悪いからぁ……」
 常套句と化してしまった言葉を述べつつ、すでに何度も繰り返しているせいで止める効果はもう無くなっているだろうと思いつつも、それしか言えない自分に苦悩する。
 何しろ自身の想いとしては、父を受け入れたくて仕方が無かったため、母への罪悪感だけが唯一行為を止める方法だったからだ。
「お母さんには黙っておけばいいさ。それとも晴香は言うつもりなのかい?」
「い、言わないよ……」
「お父さんも言わない。だから大丈夫だよ。お母さんに知られることはないんだ」
 そうにこやかに言いながら、父はのし掛かってきた。
 秘所に肉棒の当たる感触が起きると同時に、ズブリと入り込んでくるのが伝わってくる。
「あ……やぁ……」
 瞬間、湧き起こった快感に体を硬直させながら、そのままズブズブと入り込んでくる逞しい男性器の感触にうっとりとした想いを抱く。
(お父さんの……おっきくて硬い……凄く太くて……私の中、擦りあげてくるぅ……凄いよぉ……)
 膣内をゾリゾリと擦って進んでくる逞しい肉棒の存在を意識しながら、押し寄せてくる快感を、手をかぎ爪のようにして受け止める。
 そしてそれと共に、強い安心感が起きてきているのを不思議に思った。
 何故これほどまでに自分は安堵しているのだろう。
 父に抱かれ、父の男性器に貫かれ、その存在を感じていると、安心感を覚えるのだ。
 やはり相手が父親だからだろうか。
 だが本来、父親の男性器を入れられることにそのような想いを抱くなどおかしな話だろう。
 これは許されない行為だからだ。
 してはならない行為をしていて、何故安堵してしまうのか。
 その事は不思議でならなかったが、湧き起こってくる幸福感を認識すると、どうでも良くなっていった。
 今の自分は幸せだった。
 父を再び自分のモノにした実感を得たことで、強烈な幸せを感じているのだ。
 母を裏切り、母の男たる父の肉棒を咥え込む。
 娘としても女としても許されない行為で喜んでいるのである。
 何と破廉恥なことだろう。
「晴香の中、凄くいいぞ……あったかくてヌルヌルしてて、お父さんのをギュッと締め付けてきて……ああ、何ていいんだ……晴香の中は最高だ……」
 だらしのない笑みを浮かべながら、満足げにしている父の姿に嬉しくなってくる。
 やはり父は自分を一番に思ってくれているのだ。
 何と嬉しいことだろう。
 そう思った瞬間、不意にある疑問が湧き起こった。
 父は胸に関しては絶賛してくれたが、この部分はどうなのだろうか、と。
 最も快楽を感じるこの部分で、自分は勝てているのだろうか。
 父の妻である母に……。
「お母さんよりも……?」
 つい口から零れた言葉に我ながら驚く。
 心の中で思っただけのつもりが、実際に尋ねてしまったからだ。
 一体何をしているのだろう。
 だが一旦聞いてしまえばその答えが凄く気になった。
 果たして自分は母に勝てているのだろうか。
 普通に考えれば無理だった。
 何しろ母は大人の女性であり、成熟した肉体を持ち、胸も大きく、父を喜ばせる術も心得ているはずだからだ。
 昔から自分にとって母は憧れの存在であったため、父が母よりも自分を選ぶとはとても思えなかったが、それでも選んで欲しいと願っている自分もいた。
「もちろんだよ。晴香の方がお母さんより気持ちがいい。凄くいいんだ。お父さんは晴香に夢中だよ」
 その答えに嬉しさで一杯になった。 
 父は自分を愛している。
 母よりも自分を愛しているのだ。
 体も自分の方が気持ちがいいと言っているのである。
 その事は強烈な誇らしさとなって心と体を駆け抜けた。
「あっ、あっ、ああっ……おとぅさ、ああっ……いきなり、あっ……凄いよ、ああんっ……」
 不意に父の腰が勢い良く前後し、強く肉棒を叩き付けて来たため、突如襲いかかってきた快感に意識が吹っ飛んでしまう。
 そのままさらに勢いが増していったため、テーブルの上で体が激しく揺れ動いていく。
「やっ、やぅっ……やっ、やぁんっ……そんな強く、あっ、ああっ……強くしたら、ああっ……おとぅさ、あっ……ダメぇっ……」
 はだけたブラウスの間から小さな乳房が覗いており、父の腰が前後するたびにそれが揺れるのを他人事のように見つめる。
 普段食事をしているテーブルの上でのし掛かられ、はしたなく両脚を大きく開き、父親の男性器を咥え込んでいる十四歳の娘。
 それが自分だった。
 周囲には見慣れたキッチンや食器棚が存在し、そのような日常を感じさせる場所で父に抱かれている現実に興奮していく。
 目の端に、今朝洗った夫婦茶碗が映り、つい数時間前までは仲良さげに会話していた両親の姿が頭に浮かんだ。
 父に目を向ければ、母に「今まで迷惑をかけた」と謝ったのと同じ口が、今は娘と交わることで得ている快感の呻きを吐き出している。
 何と背徳的で許されない状況だろう。
「あんっ、ああっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……凄い、あっ……凄いよ、ああっ……凄いよおとぅさぁんっ……」
 与えられる快感に泣きながら悶え、父を褒め称えながらその実、さらなる刺激を要求している自分。
 口では「母に悪い」などと言いながらも、本心ではもっともっとしたくてたまらなくなっているのだ。でなければ、自ら快楽を与えるよう求めるなどあり得ないだろう。
(わたし、お母さんを裏切っちゃってる……お父さんを独り占めしたいって思ってる……お父さんが自分に夢中なの、凄く喜んじゃってるぅ……)
 そう思えば思うほど興奮は高まっていき、求める言動もいやらしさを増していった。
「晴香っ……いいぞっ……凄く美味しいぞ晴香の体っ……これなら毎日食べたいくらいだっ……」
 ズンっ、ズンっ、と力強く突き込まれながらそう叫ばれ、強烈な嬉しさで一杯になっていく。
「もっと食べて、ああっ……わたしをもっと食べてぇ、あんっ……晴香をもっと食べておとぅさぁんっ……」
 可愛らしい声でおねだりしながら、父の腰に脚を絡ませ、強くしがみついていく。
 そうすると一体感が増し、肉棒が子宮を突いてくるのが感じられ、たまらない快感に頭が真っ白になっていった。
「食べるぞっ……もっと食べるっ……お父さんは晴香をもっと食べるからなぁっ……晴香は美味しすぎてたまらないよっ……」
 強く大きく肉棒を突き込まれる度に脳が快感に痺れ、体に震えが走った。
 逞しい体に支配されている状況が、女としての悦びを感じさせていた。
 こうして男に征服されること。そして他の女から奪っていること。
 それがたまらなく快感だった。
「おとぅさんはわたしの、あぅっ……おとぅさんはわたしのだからぁ、やっ、やぅっ……だからお母さんより愛してぇ、あぅっ……ううん、わたしだけを、ああっ……わたしだけを愛してぇっ……」
 裏切りの言葉を発している己に驚く。
 だがそれこそが自分が求めていたことなのかも知れない。
 母の父に対する酷い態度を見てから、きっとその想いが大きくなっていたのだろう。
 自分は母から父を奪いたかったのだ。
 そう自覚すると、どこかスッキリした気分になった。
 もう父は自分のモノだった。
 二度と母には渡さない。
 自分だけが父を愛し、父は自分だけを愛するのだ。
 そうした愛情という名の強い独占欲が、心の中に満ちあふれていった。
「お父さんは晴香を愛してるぞっ……お母さんより愛してるっ……晴香だけが大事だっ……晴香だけを愛しているっ……晴香が全てなんだぁっ……」
 父の母を裏切る言葉に強烈な喜びが湧き起こった。
 父の妻は自分だった。
 父の女は自分なのだ。
 今日二人は愛を誓い合ったのである。
 その認識に、これまで以上の快楽が心と体を包み込んでいく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……凄い、あっ……凄いの、あんっ……おとぅさん凄いぃっ……イくっ、イっちゃう、ああっ……おとぅさんイっちゃうよぉっ……やっ、やっ、やぁあああああああああんっ!」
「晴香ぁっ!」
 互いを呼び合う声が響くと同時に、父の肉棒から精液が迸り、晴香の意識は吹き飛んだ。
 少しして意識が戻ると、体を硬直させて射精を繰り返している父の姿が目に映り、己の中に精液が注ぎ込まれているのを認識する。
 今父の愛の証が自分の中に放出されている。
 子宮の中に流れ込んでいっているのだ。
(ああ……おとぅさんとの赤ちゃん、欲しいよぉ……)
 愛する人との子を願う。
 そんな女として当たり前の想いが湧き起こった。
 その瞬間、子宮が激しく収縮し、まるで妊娠したと告げてきたかのように反応していることにうっとりとなる。
 自分は父の子を産む。
 絶対産むのだ。
 妻なのだから当然だろう。
 そんな想いを抱きながら、射精を終えて倒れ込んできた父の体を受け止める。
「おとぅさん、大好きだよぉ……」
「晴香、大好きだぞ……」
 愛の言葉を返してくれるのに嬉しさを覚えつつ、数ヶ月後に子供が出来た時、父はどう反応するだろうかと想像する。
 さすがに動揺するかも知れないが、避妊具無しでしているのだから責任を取ってもらわなければ駄目だろう。
 そう、母と離婚してもらうのだ。
 そして二人で暮らすのである。
 愛する父との二人きりでの生活。
 それは何とも素晴らしいものに思えた。
 その状況を夢見てうっとりとなった晴香は、こちらを愛おしそうに見つめ、頭を優しく撫でながらキスをしてくる父に応じ、愛情を込めて唇を重ねていくのだった。












あとがき

 ちょっと父親を元気づけるつもりが、いつの間にやらセックスしてしまいました、という話を書いてみました。
 最初は普通に接していた父親も、何やら興奮したため、最後は強引に襲いかかっちゃうという。
 娘とはいえ、ある程度女の体になっているがゆえに、そうなったら抑えられなくなるのが男の性欲というものでしょう。
 そこら辺の男の性欲の駄目さ加減と、そうした事を知らない娘の危うさを表現してみた訳です。
 ポイントとしては、誘惑する気は無いのに結果的に誘惑してしまう状況と、危なくなっていると感じてからも受け入れてしまう妥協をどう表現すればいいかな、という事でした。
 そこら辺が女性視点における、欲情して誘惑している訳ではないのに襲われたら受け入れてしまう展開の良さだよなぁ、と。
 こうした優しさから誘惑しちゃう展開というのは好きなので、男視点でもまた書いてみたいネタでありますわ。
(2014.1.23)



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