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はじめまして。横河レンタ・リースで、ソフトウェアの製品開発を担当している松尾太輔と申します。
こう名乗ると「レンタル会社がソフトウェア製品の開発?」と不思議に思うかもしれませんが、当社は2003年に日本ヒューレット・パッカードからPC管理ツールの開発、販売事業を継承して以来、レンタル会社でありながら、ソフトウェアベンダーという顔も持っているのです。
とはいえ、当社のメインビジネスはもちろんPCのレンタルです。「レンタル」というと、CDやDVDなどに代表されるように、短期的にモノを貸すビジネスというイメージが一般的でしょう。
しかし、PCのレンタルはそうではありません。貸し出しているPCは全てレンタル会社の資産。PCが壊れれば修理し、再度セットアップしますし、資産として管理も行います。まさにPCの運用全般をアウトソースし、物理的なPCそのものさえも含めて提供する「サービス」なのです。最近では「Workspace as a Service(サービスとしての働くための空間の提供)」という言葉もあるほどです。
レンタル会社として、PCの運用管理に関するノウハウを持つとともに、レンタルからは想像できないような、PC管理ソフトウェアの開発ノウハウもある――横河レンタ・リースはそんな会社なのです。
さて、そんなわれわれには日々、PCの運用に関する相談が多く寄せられます。最近、特に多いのが、Windows 10の運用に関する相談です。“Windows as a Service”というコンセプトのもと、OSアップグレードの方針が大きく変わったためです。
もちろん、Windows 10それ自体は素晴らしいOSだと思っています。今話題の働き方改革や生産性向上にも多くのメリットがあるでしょう。しかしながら、OSアップグレードの方法が大胆に変わったことから、その運用については、従来の常識が全く通じなくなってしまいました。
企業向けとして標準の“Semi-Annual Channel”では、半年に1回(3月と9月)のペースで「Feature Update」という大型アップデート(正確にはアップグレード)が配信されます。この方式では、2バージョン前までしかセキュリティパッチが提供されないので、1つのバージョンは最大で18カ月(猶予期間の2カ月を含む)しか使えないことになります。
Windows 10リリース当初は、リリース時期が不定期だったり、サポート期間が変更されたりと混乱もありましたが、最近は「3月と9月のリリース」「2バージョン前までのサポート」「1バージョンのサポート期間は18カ月」ときれいに整理された感もあるので、当面は変わらないでしょう。サポートを切らさないためにも、原則、半年に1回アップグレードが必要ということになります。この状況には、最初は当社も悩みました。
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品質更新や機能追加を継続的に行う「Windows as a Service」。この新たな仕組みへの“理解”がWindows 10への移行でカギを握る。何に注意を払い、どう対応すればよいか?
日々発生するPCを狙った脅威。セキュリティ機能が大幅に進化したWindows10によってOS移行が「攻めのセキュリティ対策」になる。知られざる「安全Windows」の仕組みとは?
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