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中央快速線へのグリーン車導入が2023年度末に決定! 両開きドアや普通車トイレの導入も! 東京駅の折返しはどうなる?

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延期されていたJR中央快速線・青梅線へのグリーン車の導入時期が、2023年度末と発表されました。グリーン車の両開きドアの導入、普通車へのトイレ設置も発表されました。E233系全編成への導入ということで、東京駅での折返しがどうなるのかも興味深いところです。

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2023年度末にサービス開始! 中央快速線E233系全58編成に導入へ

JR東日本は、延期されていた中央快速線・青梅線へのグリーン車のサービスを、2023年度末に開始すると発表しました。

概要は以下のとおりです。

  • 中央快速線・青梅線のグリーン車のサービス開始時期は2023年度末を予定
  • グリーン車のサービス区間は、中央快速線(東京~大月)、青梅線(立川~青梅 ※中央快速線との直通列車のみ)
  • 2階建てグリーン車を116両新造(1編成2両✕中央快速線全58編成へ導入)
  • グリーン車の導入位置は他線と同様の4号車・5号車
  • グリーン車の乗降ドアを、片引きドア(幅810mm)から両引きドア(幅1,310mm)に変更
  • 普通車にトイレを設置(グリーン車導入前の4号車、導入後の6号車, 2018年度から順次更新、更新後はグリーン車導入前でも利用可能)

今回、新たに明らかになった箇所を太字にしています。

当初より3年遅れのサービス開始へ

JR東日本は、当初、2020年度にも中央快速線でのグリーン車サービスを開始するとしていました。

ところが、2017年3月に、サービス開始時期を延期すると発表しています。

延期の理由として、「バリアフリー等の他施策と工程調整」「関係各所との協議調整」をあげていました。これだけでは何だかよくわからないですが、おそらく、全駅で12両編成に対応するためのホーム延伸工事等に想定以上に時間を要するということでしょう。

結果的に、今回の発表で、2015年当初に発表した計画よりも3年遅れ、2023年度末にサービス開始ということになりました。

他線とは異なるグリーン車導入に向けての課題

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中央快速線へのグリーン車導入が難事業であることには理由があります。それは、他線と異なり、グリーン車2両を追加することで、現在10両編成の電車が12両編成になること です。

東海道線や高崎線などでは、すでに全列車にグリーン車を導入済みですが、これらの路線では、普通車2両をグリーン車2両に置き換えた のです。つまり、10両や15両といった編成全体の長さは変わりませんでした。

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中央快速線では、列車の編成長が伸びてしまうため、ホームの延伸工事やポイントの工事、駅の構内信号の工事、車両基地の工事など、あらゆる設備を12両編成に対応するための準備が必要になります。

詳しくは、以下の記事で考察していますので、興味がありましたらご覧ください。

www.kzlifelog.com

通勤路線へのグリーン車導入、運用はどうなる?

もう一つの注目点は、通勤路線への初のグリーン車導入 であるということです。

東京駅の2分折返しをどうさばくか?

中央快速線は通勤路線(いわゆる通勤電車が走る路線)ですので、朝のラッシュ時間帯は非常に運転本数が多くなっています。そのため、通勤電車の運転本数に対応した運用が必要になりそうです。

一番の課題は、東京駅での折り返しをどうさばくか でしょう。

中央快速線の平日のダイヤを見ると、東京駅発の下り列車は、午前8時台に何と28本もあります。2分に1本は東京駅から列車が発車することになります。しかも、東京駅の中央快速線ホームは2つだけ。車両を留め置いておく場所もないため、東京駅に到着した上り列車は、2分後には下り列車として発車していく のです。

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他線では終点で一旦ドアを閉めグリーン車を清掃する(東海道線 熱海駅)

この、おそらく日本で最も短い折り返し時間で、グリーン車の整備ができるのでしょうか。

たぶん無理でしょう。

普通に考えると、乗客が全員下車して、ホームで待っている客が乗り込むだけで1~2分は必要です。とても、ドアを閉め切って清掃などする時間はありません。

そうなると、

  • 東京駅でのグリーン車の清掃は省略(下り方の終点駅=高尾・大月・青梅等で実施)
  • 座席の回転は乗客が実施

ということになるのではないかと予想します。さて、どうなるでしょうか?

特急自由席・ライナーとの料金逆転問題

中央線には特急が頻繁に走っています。定期券+自由席特急券で特急の自由席に乗車できるため、特急かいじや特急あずさを、通勤ライナー的に利用する乗客がかなり多くいます。また、特急とは別に、中央ライナー・青梅ライナーといった特急型車両を利用したライナー列車も運転されています。

これらの料金と、現在の普通列車グリーン車の料金を比べてみます。

自由席特急料金 中央ライナー 普通列車
グリーン車
新宿~立川 510円 510円 770円
新宿~八王子 510円 510円 770円

※グリーン料金は50kmまでの平日・事前料金(車内で購入すると+260円)

ご覧のとおり、利用が多いと思われる区間では、普通列車グリーン車の料金が最も高いです。

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設備面では特急列車やライナーの方が上ですし、停車駅も少ないため所要時間も短い でしょう。そうなると、完全にサービスと料金が逆転してしまっています。これをどう解決するのでしょうか。

唯一、差別化できるとすれば、中央快速線の普通列車は東京発着であるのに対して、ほとんどの特急列車は新宿発着である という点でしょうか。

また、常磐線のように、中央線の特急列車も全車指定席にしてしまうかもしれませんね。常磐線と同じ料金なら、50kmまでは750円(えきねっとチケットレスサービス利用で650円)となり、差はほぼなくなります。

中央線に導入され始めたE353系には、常磐線の特急列車(E657系)と同じようなランプが各座席に付いています。中央線の特急列車がすべてE353系に統一されたタイミングで、全車指定席化される可能性はありそうですね。

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中央線でも青春18きっぷ+グリーン券でグリーン車に乗れる!

いろいろ課題はありますし、導入はまだだいぶ先ですが、乗り鉄にとって嬉しいのは 青春18きっぷで楽に移動できる列車が増える ことですね。

下記の記事で紹介しているように、普通列車グリーン車には、青春18きっぷ+グリーン券で乗車できます

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中央快速線は基本的にロングシートですし、高尾から先の普通列車にもロングシートの車両が増えてきています。東京~大月は2時間弱かかります。河口湖発着も含めて、大月発着の列車は1日15往復程度と多くはないですが、この2時間をグリーン車でゆったりと移動できるのはありがたいですね。


以上、中央快速線・青梅線でのグリーン車サービスが2023年度末に開始されるという話題をお届けしました。他線と異なる環境へ導入されるグリーン車がどのように運用されるのかも気になりますが、乗り鉄にとっては快適に移動できる列車が増えることが嬉しいですね。

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