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「異能」ともいえる際立った能力や実績を持ち、まわりから一目置かれるエンジニアを1カ月に一人ずつ取り上げ、インタビューを掲載する。今月取り上げるのは「Yugui」というハンドルネームで知られる園田裕貴(そのだゆうき)氏。書籍「初めてのRuby」の執筆者であり、過去にはRuby 1.9系のリリースマネジャーを務めた。スケールアウト(現Supership)の初期中心メンバーの一人でもある。今回は、プログラミングとの出会いからWeb業界で働くようになったきっかけを聞いた。
プログラミングを始めたきっかけは、小学校低学年のころ、自宅にPC-8800シリーズ(PC-88)というパソコンがあったことです。父親はIT関係の仕事ではありませんでしたが、趣味で多少プログラミングをしていました。デスクトップミュージック(DTM)のようなことをしたり、自作のプログラムで事務処理をしたりしていたようです。
私も家でPC-88を触って遊んでいて、そのうちにこのパソコンが内蔵する「N88-BASIC」というプログラミング言語を少し触るようになりました。といっても、最初はそこまでのめり込んでいたわけではありません。入力した数字で四則演算をした結果を出力して遊ぶ程度でした。
プログラムでシミュレーションを楽しむ
中学からは私立の中高一貫校でした。ある程度まとまったプログラムを書くようになったのは中学に入ってからです。
そのきっかけになったのが、図書館で見つけた「数学でみた生命と進化―生き残りゲームの勝者たち」(Amazonのリンク)という書籍です。この本ではライフゲーム(生命の誕生、進化、淘汰などをシミュレートするゲーム)などが紹介されており、比較的単純なシミュレーションで面白い現象を起こせることが説明されていました。