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天宮1号 落下したのは人類が到達不能な宇宙船の墓場「ポイント・ネモ」だった!

 制御不能に陥った中国版宇宙ステーション「天宮1号」は2日朝、大気圏へ突入して大部分が燃え尽き、破片は南太平洋の真ん中に落下した。ここは「ポイント・ネモ」と呼ばれ、大気圏に突入した数百もの宇宙船が眠る「宇宙船の墓場」だ。

 

 「ポイント・ネモ」といっても、ピクサーのアニメ『ファインディング・ニモ』ではなく、小説家ジュール・ヴェルヌの代表作『海底二万里』の主人公、ネモ船長が由来となっている。

 

 天宮1号の追跡を行っていた米空軍の宇宙統合部隊(JFSCC)や、中国載人航天(CMS)は、日本時間2日午前9時16分、南米チリとニュージーランドにはさまれた南太平洋上で天宮1号の大気圏突入を確認したと発表した。

 

 ラテン語で「誰もいない」という意味の「ネモ」と名づけられた海域は、最も近いイースター諸島モト・ヌイや英領ピトケアン諸島、南極のメイハー島から2700キロ近く離れている人類が到達することが難しい海域。

 

 当然、船舶の航行はなく、仮に最寄りの陸地から高速船で向かったとしても、ゆうに二日以上はかかることから、1971年以来、263機以上の宇宙船が「ポイント・ネモ」に墜落するようプログラムされてきた。このうち、最大のものは2001年3月まで運用されていたロシアの宇宙ステーション「ミール」で重量は127トン。

 

 地球最大の「宇宙船の墓場」に眠るうち、190機以上と最も多いのがソ連時代を含むロシアで、次が米国の52機、欧州8機、日本6機と続き、2024年以降、運用を終える国際宇宙ステーションもここに加わる予定だ。

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