米俳優ドウェイン・ジョンソン氏、うつとの闘い語る ファン応援
米俳優ドウェイン・ジョンソン氏(45)がうつ病との闘いについて英メディアに語り、大勢のファンから応援されている。ジョンソン氏はそれを受けて2日、ツイッターで感謝し、葛藤(かっとう)を抱える男性たちに「君だけじゃない」と呼びかけた。
ジョンソン氏は英紙、15歳の時に母親が自分の目の前で死のうとしたのを自分が引きとめた経験について話した。さらに、挫折や破局が重なった時期を、自分の人生で「最悪の時間」だったと語った。
自分の辛い体験を赤裸々に語ったこの記事についてジョンソン氏はツイッターで2日、「大量の反応をもらった。ありがとう」と書いた。
「誰でもみんな、ぬかるんだくそみたいな時期を経験してる。うつは相手を選ばない、誰でもなり得る。そのことに気づくまでに時間がかかったけど、打ち明けるのを恐れないのが何より大事だ。特に自分たち男は、自分の中に押し込めようとしがちだ。君だけじゃないんだ」
ジョンソン氏は過去にも、心の病気との戦いに触れたことがある。自分はうつ病だとファンの1人から打ち明けられると、「分かるよ。その獣とは1度以上、戦ったことがある」と共感をこめて返信していた。
エクスプレス紙記事でジョンソン氏は、「何もしたくない、どこにも行きたくないという状態にまでなったことがある。ずっと泣いていた」と話している。
15歳のときの母親の自殺未遂については、住んでいたアパートを退去させられた後のことで、「ナッシュビルの高速道路65号線で、母親は車から降りて、近づいてくる車の集団に向かっていった」と回想した。
「大きなトラックや車が、母をよけて通り過ぎていった。自分は母をつかんで、路肩の砂利道に引き戻した」
「何がすごいって、この自殺未遂のことを、母はこの日に至るまで何も覚えていないんだ。たぶん彼女にはその方がいいんだ」
ジョンソン氏はさらに、人生で最悪の時期の1つは1995年にもあったと語った。カナディアン・フットボール・リーグから解雇され、当時のガールフレンドとも破局した。「本当に最悪のときだった」とジョンソン氏は話した。
ジョンソン氏はその後、「ザ・ロック」としてプロレスで大成功を収め、2000年代には俳優へと転進した。しかし、暗黒期を過ごしていた当時は、母親と同じように死のうとしてもおかしくなかったと認めた。
「自分たちは回復したが、他の誰かが苦しんでいるときには、それに気づけるよういつも全力を尽くさないとダメだ。苦しんでいる人たちを助けて、独りじゃないと分かるようにしないと」
ジョンソン氏は現在、映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」、「ベイウォッチ」、「ヘラクレス」、「セントラル・インテリジェンス」、「カリフォルニア・ダウン」、「ワイルド・スピード」シリーズの複数作品などに主演し、世界で最も高給な俳優の1人になっている。
(英語記事 Dwayne Johnson's openness on depression leads to outpouring of support)