国内におけるパブリッククラウド市場は、PaaSの発展が今後の成長要因。2022年には昨年の3倍近い1兆4065億円に。IDC Japan
調査会社のIDC Japanによると、国内のパブリッククラウド市場は2017年から2022年の5年で約3倍の成長率が予想されている。その最大の成長要因はPaaSの発展だ。
調査会社のIDC Japanは、国内のパブリッククラウドサービス市場予測を発表しました。
同社の調査結果によると、2017年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は5016億円。5年後の2022年の市場規模は1兆4065億円になるとされ、5年で2.8倍の成長が予測されています。
2017年はIaaSの成長が高く、今後はPaaSが成長要因
2017年の国内パブリッククラウドサービス市場ではIaaSの成長が高く、先行して普及してきたSaaSの市場規模を超えて、最大のサービスセグメントとなったとIDC Japan。
その背景には、オンプレミスで稼働している既存のエンタープライズアプリケーションを可能な限り変更を加えることなくパブリッククラウドへ移行する「Lift & Shift」が活性化したことがあるとしています。
しかし今後はDevOpsや、ほとんどプログラミングすることなくシステム開発を実現できる「ローコード/ノーコード」を実践する環境としてPaaSが著しく発展していくと指摘。さらに高い注目を集めている「コグニティブ/AIシステム」「IoTプラットフォーム」「APIエコノミー」に対応したPaaSなどへの注目の高まりもあり、PaaSの発展が今後の国内パブリッククラウドサービス市場の成長を促進する大きな要因になるとしています。
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