富山牛人の心癒やす鳥の絵 富山の記念美術館で企画展
富山市出身の水墨画家篁牛人(たかむらぎゅうじん)が作中に鳥を描いた作品を集めた企画展が、富山市安養坊の篁牛人記念美術館で開かれている。「牛人の愛した烏(からす)とフクロウ」と題して三十八作品が並ぶ。 篁は生活に困窮していた際、自分を癒やすために好きだった鳥の絵を描いていたとされる。濃い墨を使ってかすれや濃淡によって作品を仕上げる渇筆技法を得意としている。 「竹林虎」は、小鳥が虎を竹やぶの中から追い払う様子を描き、同じ場所を何度も墨の黒でなぞり、力強さを表現しながらもユニークな画風となっている。太平洋戦争中に東南アジアへ出兵した体験を踏まえ、現地で見た自然や鳥を描いた作品もある。 同館の田尻佐千子学芸員は「フクロウやカラスがどこにいるのか探してみても面白い。また、牛人の心の状態を写した作品もあって、絵について考えてみるのも楽しい。いろんなテーマで見られる企画だと思う」と話している。 六月十六日まで。入館料は一般百円、高校生以下は無料。 (向川原悠吾) 今、あなたにオススメ Recommended by
|
|