2008年6月15日(日)「しんぶん赤旗」
アイヌ問題
「教育と経済に力を」
ウタリ協会理事長 紙議員に要望
日本共産党の紙智子参院議員は十四日、北海道白老町で、北海道ウタリ協会の加藤忠理事長と懇談しました。花岡ユリ子道議、宮内聡、さとう昭子両衆院比例候補、畠山和也道政策委員長、大渕紀夫白老町議らが同席しました。
「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が、六日に衆参両院でそれぞれ全会一致で採択されたことについて、加藤理事長は、「政府から虐げられて百四十年、人権が保障された憲法ができて六十二年たち、ようやくアイヌ問題が課題に上がってきた」とのべました。
加藤理事長は今後の課題として、高校に進学しても生活が安定しないため経済的にきつく卒業できない状況があることなどを紹介し「教育と経済の問題に力をいれてほしい」と要望しました。
紙議員らは「アイヌ政策をさらに推進し総合的な施策の確立に取り組む」とする有識者懇談会について、「当事者であるアイヌの人たちも入っての議論が必要で、官邸につくれと求めたがそうはならず、『高いレベル』の会議として設置させた」と報告しました。
加藤理事長は「アイヌは武器を持たない平和な民族であり、自然とともにはぐくんできた。このことを政府はみてほしい」と話しました。