「自分への投資」
は魔法の言葉だ。
ジムに行くのも自分への投資。
本を買うのも自分への投資。
美容室も自分への投資。
これらはまだ理解できるが、「自分への投資」はもっと広く解釈することができる。
ホワイトニングも自分への投資。
高い服を買うのも自分への投資。
良いベッドを買うのも、時計を買うのも、飲みに行って交流の幅を広げるのも自分への投資。
考えようによってはほとんどの支出が「自分への投資」と解釈することができる。
そうやってなんでも「自分への投資」と考えて、お金を使うことを正当化してばかりいると、あっという間にお金がなくなる。
人間は弱いので、都合の良い言い訳を手に入れてしまうと、どんどんそれに依存していってしまう。
「自分への投資」は魔法の言葉だ。
「自分への投資は将来につながる」を言い訳にして、支出がどんどんと膨らんでいく。
最近、感銘を受けたツイートがある。
あらゆる出費を自己投資だと考えると破産する。
まさにそのとおりだと。我が意を得たりと思った。
僕自身、意識が高い部分があって、自分への投資だと言って本を買いまくったり、ジムに行ったりホワイトニングしたりと、とにかく支出が多い。
給料はわずかながらも増えていっているはずなのに、同時に支出も増えているので全くお金が貯まらない。
これは「金持ち父さん 貧乏父さん」でロバート・キヨサキが言う「ラットレースにハマった状態」である。
ロバート・キヨサキ曰く、金持ちになるには先に資産に築かなければならない。
お金を生み出す資産にお金を投じ、贅沢品を買うのはその後にするべきだと。
意識高い自己啓発本に影響されて、なんでも自己投資だと言ってお金を使いまくって、全然資産を築いてこれなかったのが僕だ。
「金持ち父さん」も意識高い本に含まれるかもしれないが、社会人になった今だからこそ、彼の主張は至極真っ当なのだとわかった。
僕のようにお金が貯まらない人間は、そもそもお金を使いすぎなのである。
そして、「自己投資」を言い訳にしているから、どれだけ自分が贅沢しているのかもわかっていない。
これが最大の問題だ。
何が贅沢で、何が投資なのかを明確に区別しておかなければならない。
そして、「贅沢に費やすお金は月の収入の10%に抑える」などのように、明確な指針を持って、日々に支出を管理するべきだった。
なんで今までこんな簡単なことに気付けなかったんだろう...と正直後悔する気持ちはある。
でも後悔しても時間とお金は取り戻せないので、これからの自分を変えていかなければならない。
4月は気持ちを切り替えるのにとても良いタイミングだ。
新年度が始まったこのタイミングで、お金に対する向き合い方を変えよう。
まず、投資と贅沢を区別する。
「将来の利益を生む」
と考えてしまうと、正直なんでも将来の利益につながる可能性はある。
友達と飲みに行っても、その人間関係が将来につながるかもしれない。
本なんて買えば買うほど将来の自分が強くなりそうな気もする。
が、ここは一旦、自分なりに明確な線引きを行いたい。
今日から僕が「投資」と判断するものは、以下の3つとしたい。
第一に、お金を直接生み出すもの。
不動産や株、投資信託にお金をかけるのは「投資」とする。
第二に、努力を必要とするもの。
ジムでの筋トレや英語の勉強のように、続けるのがしんどいもの、大変なものは一応「自分への投資」と認める。
経験上、自分がしんどいと思っているものは他の人にとってもしんどいことが多く、しんどいことを続けることで身についた技能は他の人との差別化につながることが多い。
一方で、友達と飲みに行ったり、良い服を買ったり、高いマンションに住むのは「贅沢」である。
贅沢が悪いというより、「自分は贅沢しているんだぞ」と意識して、贅沢にかけるお金を少しでも制限することが重要だ。
第三に、お金を生む計画が存在するもの。
「良いカメラを買ってその写真を使ってウェブサイトを作り、半年後に広告収入を生み出す」
みたいに、明確に回収計画があるものは「投資」と認める。
事業につながるお金はそもそも「経費」となるため、税金の支払いも減る。
税金は収入から経費を引いた所得に課されるものだからだ。
上記に該当しないものは「贅沢な支出」。
そう考えると、ちょっとは罪悪感も生まれ、あるだけお金を使う情けない自分に歯止めをかけることができると信じている。
ネットでもビジネス本でも、成功した偉い人は声を揃えて
「若いくせに貯金なんてするな。
自分にどんどんお金を使え。
その経験が将来の自分を豊かにする」
と言う。みんなが言う。
僕もそれをずっと信じてきた。
でも、将来の自分を豊かにするのは資産だ。
まずは、お金を生み出す資産を築いていかなければならない。
経験が資産だという考え方ももちろんあるが、お金を使って得られる経験なんてものは、お金に余裕ができた後でも十分得ることができる。
どちらかというと、お金を稼ぎながら得られる経験の方が、自分の将来のためになることが多いと思う。
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)
- 作者: ロバートキヨサキ,白根美保子
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