原発事故の放射線可視化の写真展
東京電力福島第一原子力発電所の事故で被ばくした日用品などを特別な手法で撮影し、目に見えない放射線を写し出した写真の展示会が広島市で開かれています。
展示会は原発事故の影響について考えてもらおうと開かれ、会場には、被ばくした日用品などを特別な手法で撮影し、放射線を写し出した「放射線像」と呼ばれる写真30点が展示されています。
写真家の加賀谷雅道さんが放射能汚染の実態を数値以外で表現しようと、放射線を白く写し出す装置を使って撮影したもので、より強い放射線はより白く写ります。
このうち、浪江町の公園にあったサッカーボールは、濃淡の異なる白い斑点のような模様に覆われ、放射能に汚染された状況をはっきりと写し出しています。
また、福島第一原発からおよそ9キロの場所にあった長靴も、白く写し出された放射線にびっしりと覆われています。
主催したグループの代表の西村恵美子さんは「震災から7年がたち広島に住む私たちにとって、福島の問題はどこか遠い話しになっているように思う。多くの人に見えない放射線を見てもらい福島で何が起きているのか少しでも知ってほしい」と話していました。
展示会は広島市中区の旧日本銀行広島支店で、4月5日まで開かれています。