「社会の最悪分子」―アメリカのボリシェヴィク・ワナビー
DiLorenzo, T., “‘The Worst Elements of Society’: America’s Bolshevik Wannabes” August 24, 2017
彼らはトランプ・フォー・プレジデント集会に出席しようと試みる老齢の人々を攻撃し、殴り倒した。硬い鉄製の自転車ロックで、自転車スタンドで、棍棒で、石で、メースで、野球バットで、糞尿を満たした瓶で攻撃した。彼らはDCでの就任式の日に資本主義への抗議と称してコンクリートブロックを店頭へ投げつけた。彼らは保守派のキャンパス・スピーチを妨害するためにパトロールカー、民間車、建物へ火を放った。彼らは保守派の政治科学者チャールズ・マリーをミドルバリー大学での講演に招待するという「犯罪」のかどで女性の大学教授を入院させた。
彼らは、コンサバやリバタリアンが大学での講演に招待される(学生によって。学部は決して招待しない)とき、いつも暴動を組織する。彼らは、政治と政府に関わる論点での不同意が疑われる者に対し、数百人でFワードを叫ぶために集まる。彼らは共和党のオフィスに火炎瓶を打ち込む。大学キャンパスを閉鎖する。トランプの支持者に卵をぶつけ、唾を吐く。トランプ・バンパー・ステッカーを貼った車に対して銃撃し、またそのタイアをパンクさせる。そのうちの一人はDCで野球の練習をしていた議員を撃った。もう一人は、政治的動機での憎悪のずば抜けた仕出し業者、南部貧困法センターにより、DCのファミリー・リサーチ評議会のようなプロ・ファミリー(家肯定派)組織がコンサバとリバタリアンの諸組織と同様に「ヘイト・グループ」であると教唆された後、同評議会本部で複数人の人々を撃った。彼らはしばしば顔をマスクで覆い、ヘルメットを被って、棍棒と野球バット、銃で武装し公共イベントに姿を現す。
彼らは伝統的な道徳の逆を、目的が手段を正当化するを信じている。なぜならば、彼らは社会主義者と共産主義者を自称するからである。彼らは自らを社会主義インターナショナルとアメリカ民主社会主義者(Democratic Socialists of America)他、極左共産主義集団に自己同定するサインを身に付ける。彼らはバルティモアのクリストファー・コロンブス二二五年記念碑を破壊したとき、アメリカに「ヨーロッパ資本主義」をもたらすという、あらゆる犯罪のうち最大の罪のかどで、コロンブスを非難するメッセージとともにそのシーンをビデオテープに記録した。
彼らはワシントン記念塔とジェファーソン記念碑、ラシュモア山の解体を叫ぶ。数百の宗教的記念物を破壊したタリバンのように、彼らは西洋文明の記念物すべてを破壊したがる。彼らが教えられたそれらはあらゆる世界的邪悪の元凶であった。彼らはCNNのイデオロギッシュな兄弟に擁護されており、CNNはオーウェル流に、それらの暴力的犯罪者を「暴力で平和を追求する」と宣言した。
彼らの多くは極端な頑迷家と無学者であり、白人はみなその性格と行動にかかわらず「ナチス」だの「白人至上主義者」だのと大声で主張する。彼らは「白人ヨーロッパ文明」の下の再度を求めているも同然である。過去数十年間、彼らはその指導哲学を「インクルージョン」の哲学と主張してきた。もちろん、彼ら全体主義志向の専業暴動家にとって、「インクルージョン」とは彼ら自身の意志を社会全体に押し付けるための実力と暴力の行使を意味する。テレビとネットのイメージでは、彼らの大多数は二十歳ほどの若者か「ミレニアル」であるように見える。
彼らはノーベル賞経済学者F・A・ハイエクが彼の古典『隷属への道』の章「なぜ最悪の者がトップに登るのか」で「社会の最悪分子」と呼んだ者どもの完全な例である。その章はますます全体主義的になる社会が最も不道徳な者により不可避的に指導され、「社会の最悪分子」たる大群集により不可避的に追随される過程を議論する。
ハイエクの全体主義群集レシピ
科学者全員の主な目標は、人々が彼ら自身の生活のために用いる個々の計画すべてを、或る種の社会「計画」や社会全体への諸計画と取り替えて、これを強制するために国家権力を行使することである。それは全体主義支配に関するものである。その問題は、ハイエクが記すには、全体主義スキームの裏方設計者の見解を強制できるだけ大きな群集を組織する方法である。一例は左翼億万長者ジョージ・ソロスであり、報道によれば、彼は上述の犯罪活動の大部分に資金提供している。また、プロジェクト・ヴェリタス(Project Veritas)調査レポーターにより、民主党国民委員会(The Democratic National Committee)は二〇一六年大統領選時のトランプ支持者に対する殺し屋じみた暴力への資金提供と組織化の媒体であると暴露された。
群集選択の「原理」の一つは、ハイエクいわく、最大の群集が「最も非独創的で非独立的」な者から成り立つことである。言い換えれば、道徳と知能の観点での「最小公分母」だ。
第二の「否定的選択原理」は「自分自身に強い確信をもたず、出来合いの価値観を十分に大声で頻繁にがなりたてられたらそれだけでそれを受け入れる構えでいる、御しやすく担ぎやすい者全員の支持」(p. 160)である。「全体主義政党の数を増やすのは彼らである」。これはもちろん数千人の若い「抗議者」に非常に似ており、彼らは現場でレポーターにインタビューされ、まさしく何に抗議しているのかと問われるとき、わけがわかっていないように見える。彼らは「ナチス!」「白人至上主義者!!」などのほんの幾つかのスローガンを叫ぶことしかできないようだ。
第三に、「巧みなデマゴーグ」は「人々はどんな積極的綱領よりも消極的綱領――敵への憎悪、良い暮らしの者への憎悪――に同意しやすい」と理解するだろう。もしも現在のアメリカの左翼ボリシェヴィキ「抗議者」が何かに関わっているならば、それはアメリカ(とおヨーロッパ)のすべてに対しての単なる精神病的な憎悪に関わっている。彼らは小学校から彼ら自身の社会を「レイシスト、セクシスト、ホモフォブ」への憎悪に満ちていると教わってきた。
ハイエクが『隷属への道』を著したとき、「資本主義の代表者と看做されることになった」ので、ヨーロッパでの社会主義全体主義(ナチス)の激しい憎悪の標的になったのはのは「ユダヤ人」であった。現在のアメリカではそれは「ワンパーセント」、資本主義一般、白人異性愛男性であり、彼らは他の万人を「抑圧」すると言われる。
ハイエクの全体主義群集の特徴はアメリカのボリシェヴィキ・ワナビーにピッタリ当てはまる。自称社会主義者に関する近頃の調査では、その95%は三十歳以下であり、48%が失業者であり、61%がいまだ親元で暮らしており、69%が「無学」であり、ほんの14%しか自由言論を支持せず、その三倍の46%が暴動を彼ら自身の大義の前進手段として支持した。