特別編【前】
第1場:綾薙大学附属病院・休憩スペースにて
天「ほ~し~た~に~!」
星「ヒッ、天花寺先生」
天「お前また治療費の計算間違ってるぞ! 昨日、担ぎ込まれた酔っぱらいの急患! あれは入院扱いだ! 何回ミスりゃあ分かるんだ、この野暮助!!」
星「ご、ごめんなさ~いっ」
那「天花寺先生、そのくらいでっ。僕が訂正と謝罪の連絡しておくよ、星谷先生っ」
星「那雪先生~(涙)。大丈夫、オレ自分でやるよ!」
天「まったく、この病院のERはオレ様という絶対的エースがいないとどうしようもないねえ」
星「面目ございません、天花寺翔様!」
那「あ! 星谷先生、そろそろ休憩時間終わるよ? 戻って、月皇先生と空閑先生と交代しなきゃ」
星「ほんとだ! 天花寺先生もこのまま休憩入る? 今日ずっと働き通しだよね。患者さん少ない時間に休んどいた方がいいよ」
那「夜になったら、きっと忙しくなるもんね。週末だし」
星「4月だしな!」
天「4月関係あるか??」
星「なんか浮かれちゃうじゃーん。お花見とかしたりして」
那「それはあるかも(笑)」
天「そしたら、今のうちに備品の補充もしといた方がいいな。先に月皇と空閑を休憩にやって、その間に必要なものリストアップだけしとくか。とっとと戻るぜ、野暮助ども」
星・那「はーい!」
星「ヒッ、天花寺先生」
天「お前また治療費の計算間違ってるぞ! 昨日、担ぎ込まれた酔っぱらいの急患! あれは入院扱いだ! 何回ミスりゃあ分かるんだ、この野暮助!!」
星「ご、ごめんなさ~いっ」
那「天花寺先生、そのくらいでっ。僕が訂正と謝罪の連絡しておくよ、星谷先生っ」
星「那雪先生~(涙)。大丈夫、オレ自分でやるよ!」
天「まったく、この病院のERはオレ様という絶対的エースがいないとどうしようもないねえ」
星「面目ございません、天花寺翔様!」
那「あ! 星谷先生、そろそろ休憩時間終わるよ? 戻って、月皇先生と空閑先生と交代しなきゃ」
星「ほんとだ! 天花寺先生もこのまま休憩入る? 今日ずっと働き通しだよね。患者さん少ない時間に休んどいた方がいいよ」
那「夜になったら、きっと忙しくなるもんね。週末だし」
星「4月だしな!」
天「4月関係あるか??」
星「なんか浮かれちゃうじゃーん。お花見とかしたりして」
那「それはあるかも(笑)」
天「そしたら、今のうちに備品の補充もしといた方がいいな。先に月皇と空閑を休憩にやって、その間に必要なものリストアップだけしとくか。とっとと戻るぜ、野暮助ども」
星・那「はーい!」
第2場:綾薙大学附属病院・ERにて
空「……痛ぇ」
月「何っ? 入っていないのか……位置はあっているだろう?」
空「入ってねぇ。刺入角度が悪いんだよ」
月「……すまない」
星「ただいま~。あ。月皇先生、また注射の練習してんの?」
那「ふふ、今日は血採れた?」
月「いや……」
天「ハッ、不器用すぎて注射も出来ない医者なんざ聞いたこともないぜ。ま、空閑ばっかりに痛い目見させるのも気の毒だし? たまにはオレが練習台になってやっても――」
月「遠慮しておく。お前は血の気が多そうだからな、針を入れた途端に噴き出したら困る」
天「ああんっ?」
星「注射はオレたちがやるから別にいいのに~」
月「お前、俺が何のために実家の病院を継がず社会勉強をしているか、知っているよな」
那「月皇先生は開業したいんだよね?」
月「ああ。注射くらい自分で打てないといつまでも独り立ちが出来ない」
星「じゃあオレのこと雇って~?」
天「か~、情けないねえ。同期に雇ってもらってどうするってんだ。お前も医者の端くれなら自分で開業するか、この大学病院で頂点に上り詰めるくらいの気概を持ちやがれ」
星「そんなあ……この綾薙大学附属病院には超花形の脳神経外科があるんだよ? あそこにいる先生たちを差し置いて最果てのERが病院の頂点っていうのはさすがに」
那「ちょっと難しい、かも」
空「でも星谷先生、ER好きだろ?」
星「うん! だって他じゃどうしようもない患者さんたちがオレたちの力を頼って来てくれるんだよ? 役者で例えるとさ、ここはオレたちが最高のパフォーマンスを披露するステージみたいなもんじゃん!」
月「なぜ役者で例える?」
那「星谷先生って、すごく前向きだよね」
天「ノーテンキポジティブなだけだぜ」
星「だって、前を向かなきゃ助けられる命も助けられないじゃん!」
空「星谷先生らしいな」
月「やれやれ(苦笑)」
5人「(笑)」
月「何っ? 入っていないのか……位置はあっているだろう?」
空「入ってねぇ。刺入角度が悪いんだよ」
月「……すまない」
星「ただいま~。あ。月皇先生、また注射の練習してんの?」
那「ふふ、今日は血採れた?」
月「いや……」
天「ハッ、不器用すぎて注射も出来ない医者なんざ聞いたこともないぜ。ま、空閑ばっかりに痛い目見させるのも気の毒だし? たまにはオレが練習台になってやっても――」
月「遠慮しておく。お前は血の気が多そうだからな、針を入れた途端に噴き出したら困る」
天「ああんっ?」
星「注射はオレたちがやるから別にいいのに~」
月「お前、俺が何のために実家の病院を継がず社会勉強をしているか、知っているよな」
那「月皇先生は開業したいんだよね?」
月「ああ。注射くらい自分で打てないといつまでも独り立ちが出来ない」
星「じゃあオレのこと雇って~?」
天「か~、情けないねえ。同期に雇ってもらってどうするってんだ。お前も医者の端くれなら自分で開業するか、この大学病院で頂点に上り詰めるくらいの気概を持ちやがれ」
星「そんなあ……この綾薙大学附属病院には超花形の脳神経外科があるんだよ? あそこにいる先生たちを差し置いて最果てのERが病院の頂点っていうのはさすがに」
那「ちょっと難しい、かも」
空「でも星谷先生、ER好きだろ?」
星「うん! だって他じゃどうしようもない患者さんたちがオレたちの力を頼って来てくれるんだよ? 役者で例えるとさ、ここはオレたちが最高のパフォーマンスを披露するステージみたいなもんじゃん!」
月「なぜ役者で例える?」
那「星谷先生って、すごく前向きだよね」
天「ノーテンキポジティブなだけだぜ」
星「だって、前を向かなきゃ助けられる命も助けられないじゃん!」
空「星谷先生らしいな」
月「やれやれ(苦笑)」
5人「(笑)」
第3場:おおとり動物病院にて
鳳「へえ、開業するんだ。おめでとう」
漣「うむ」
楪「メルシーデース」
鳳「わざわざ報告に来てくれて、ありがとね。大学が同期ってだけで、学部も違ったのにさ」
漣「報告というより、挨拶のつもりで来たんだ。我々の病院はこのすぐ近所に出来る予定なので」
鳳「えっ……でもこの辺りは綾薙大学附属病院の縄張りじゃない。お前たちの古巣でしょ? 縄張り問題大丈夫?」
楪「心配いりマセーン。そのへんのことはボクらの医学部時代からのカマラード、柊に話を通してありマース」
漣「彼は今や脳神経外科教授。綾薙大学附属病院のトップグループに名を連ねたに等しい。そうでなくても頼れる男だが」
鳳「そ、円満なら良かったよ。あの病院に勤めてる愉快なボーイズとは最近仲良くしてるし、1人はうちのクランケさんの飼い主でもあるからさ、あんまり揉めて欲しくないなって思ったんだよね」
楪「愉快なボーイズ? オー、それはもしやERのメジェールたちのことデーハ?」
鳳「知り合いだっけ」
楪「彼らが研修医の時に何度か会ったことがありマース。専門の診療科が違ったのでそんなに話したことないデースが」
漣「私もだ。だが、若い彼らが配属されてからERは活気づいたように思う。それだけに、“例の噂”が真実であれば残念だな……」
楪「ウィ……」
鳳「え……“例の噂”って?」
漣「実は……かつて我々が指導にあたった後輩たちから聞いたのだが、綾薙大学附属病院のERは、近く――」
漣「うむ」
楪「メルシーデース」
鳳「わざわざ報告に来てくれて、ありがとね。大学が同期ってだけで、学部も違ったのにさ」
漣「報告というより、挨拶のつもりで来たんだ。我々の病院はこのすぐ近所に出来る予定なので」
鳳「えっ……でもこの辺りは綾薙大学附属病院の縄張りじゃない。お前たちの古巣でしょ? 縄張り問題大丈夫?」
楪「心配いりマセーン。そのへんのことはボクらの医学部時代からのカマラード、柊に話を通してありマース」
漣「彼は今や脳神経外科教授。綾薙大学附属病院のトップグループに名を連ねたに等しい。そうでなくても頼れる男だが」
鳳「そ、円満なら良かったよ。あの病院に勤めてる愉快なボーイズとは最近仲良くしてるし、1人はうちのクランケさんの飼い主でもあるからさ、あんまり揉めて欲しくないなって思ったんだよね」
楪「愉快なボーイズ? オー、それはもしやERのメジェールたちのことデーハ?」
鳳「知り合いだっけ」
楪「彼らが研修医の時に何度か会ったことがありマース。専門の診療科が違ったのでそんなに話したことないデースが」
漣「私もだ。だが、若い彼らが配属されてからERは活気づいたように思う。それだけに、“例の噂”が真実であれば残念だな……」
楪「ウィ……」
鳳「え……“例の噂”って?」
漣「実は……かつて我々が指導にあたった後輩たちから聞いたのだが、綾薙大学附属病院のERは、近く――」
続きはTwitterで……?