和田政宗(参院議員)
3月2日の朝日新聞朝刊での財務省による「文書書き換え疑惑」報道から約1カ月。
佐川宣寿前理財局長の証人喚問により、安倍首相や首相夫人、首相官邸が書き換えに関与も指示もしていないことや、学校法人森友学園(大阪市)の国有地取引に全く関与していないことが明確になった。
しかし、依然はっきりしないのは、誰がいつどのような理由で書き換えを指示したのか、なぜ止められなかったのか。また、3月2日の報道以後、書き換えの事実を公表するまで、なぜ10日も時間がかかったのかという点である。
その点を明らかにするため、私は3月19日の参院予算委員会で太田充理財局長に質問を行った。その中でのやりとりの一部が下記のように新聞でも報じられたが、ワイドショーなどでは、私の質問が切り取られた形で放送され、一方的に批判された。
学校法人「森友学園」の国有地売却をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題について、自民党の和田政宗参院議員は19日の参院予算委員会集中審議で、改竄の経緯などを答弁している太田充理財局長について「まさかとは思うが」と前置きしたうえで、太田氏が旧民主党政権時代に野田佳彦前首相の秘書官を務めていたことを指摘し「増税派だからアベノミクスを潰すために安倍晋三政権をおとしめるため、意図的に変な答弁してるのでないか」とただした。
太田氏は「私は公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで、それをやられると、さすがにいくらなんでもそんなつもりは全くありません。それはいくら何でも、それはいくらなんでもご容赦ください」と色をなして反論した。 (産経新聞 2018.3.19)
太田理財局長に対する個人攻撃とも取られかねない部分については取り消すとともに、3月26日には太田理財局長に会い、率直に私の気持ちを伝えた。この面会は予算委員会前の短い時間であったので、改めて場を設定し太田理財局長とお話をすることになっている。詳細についてお話できるのはその後になると思う。
19日の私の太田理財局長への質問は、以下の点を確認するためのものだった。
書き換え前の文書が存在することは、3月10日未明に大阪地検に押収されていた資料を財務省が持ち帰ってきたことで明確に判明した。つまり、書き換えの事実が分かる客観的証拠は検察が持っていたということになる。2日付朝日新聞朝刊の「森友文書書き換え」報道は、検察リーク説と財務省リーク説が囁かれているが、「よもや財務省のリークではないですね?」という点をあえて確認したのである。
そしてもう一つは、書き換え報道のあった2日朝の時点で、財務省は書き換えを把握していたのではないかという点である。