[東京 28日 ロイター] 民主党税制調査会は28日昼の役員会で、東日本大震災からの復興財源となる増税規模を11兆2000億円として、今後の与野党協議を進める方針を確認した。
政府・民主党が前日にまとめた臨時増税案は9兆2000億円だったが、増税規模を圧縮するための日本たばこ産業(JT)(2914.T)株放出などは、実現へ向けて協議や法改正が必要となるため。実際に株式売却などにめどがつき、税外収入を確保できる見通しが強まった段階で、増税の規模や期間を再協議する。
税調の古本伸一郎事務局長は、前日に前原誠司政調会長が示した税外収入を7兆円へ積み上げる方針について「(JT株などを)売れるように努力しようという話。それはきょうあすではない」と述べ、税外収入5兆円、臨時増税11兆2000億円を前提に与野党協議を進める考えを示した。税外収入の確保にめどがつけば党税調を再び開催し「所得・法人・たばこを基本に(増税を)お願いすることは揺らがないが、期間や税率の圧縮(の可能性)はある」とした。
政府・民主党は27日、復興財源となる税外収入を当初案から2兆円積み増して7兆円とし、増税規模を2兆円圧縮した9兆2000億円とする方針を決めた。
(ロイターニュース 基太村真司)