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【芸能・社会】

坂口憲二・難病治療で活動休止 右股関節の特発性大腿骨頭壊死症

2018年4月1日 紙面から

特発性大腿骨頭壊死症の治療に専念するため、無期限で活動を休止する坂口憲二

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 俳優の坂口憲二(42)が、右股関節の難病治療に専念するため、無期限で活動を休止する。31日、所属事務所「ケイダッシュ」を通じて発表した。坂口は、けじめとして契約が満了する5月末をもって事務所も退社するが、「しばらくは治療に専念して、しっかり体調を戻してから、自分のできることをやっていきたいと思っています」と仕事復帰への意欲も示している。事務所も本人の意思を尊重しつつ、復帰を信じて受け入れ態勢を整えておくという。

 坂口が患っているのは「特発性大腿(だいたい)骨頭壊死(えし)症」。股関節を構成する大腿骨頭という部分に血流がいきわたらなくなることで骨の組織が壊死し関節が変形してしまう原因不明の病気で、厚生労働省の特定疾患に指定されている。

 所属事務所によると、2012年8月、初舞台「十三人の刺客」に出演し、毎日激しい殺陣シーンに臨んでいるうちに右股関節に違和感を覚えるようになり、診察を受けたものの当時は、病名がわからなかったという。

 徐々に痛みが増していき、14年6月にフジテレビ系ドラマ「続・最後から二番目の恋」の撮影が終了後、仕事が一段落したところでじっくり医師の診察を受けたところ、「右股関節に水がたまり、軟骨損傷や関節唇損傷の疑いがある」と診断され、手術のために1カ月の休養を発表していた。

 だが、術後も車いすや松葉づえを使った生活が続くほど症状は深刻だった。イメージキャラクターを務める化粧品メーカー「DHC」のCM撮影と、レギュラーだったTBS系「夢の扉+」(16年3月放送終了)のナレーション、そのほか単発のナレーション以外は仕事をセーブしており、16年1月に所属事務所の新年会取材以降、公の場に登場していない。

 14年に結婚した妻の支えもあり、現在は日常生活に支障がないレベルまでに回復。リハビリを兼ねて再開したサーフィンもボードに立つことはできないものの、パドリングができるようになった。昨年、今秋に放送予定のドラマ制作サイドから出演のオファーを受け、坂口自身も出演に意欲を示したという。

 しかし、坂口といえば代表作のドラマシリーズ「医龍」のように、体を張った演技が自身の持ち味であり、役者魂だと考えている。納得のいく演技ができる状態まで思うように回復せず、「このままでは仕事関係者の皆様にもご迷惑をお掛けすることになり、これ以上仕事を続けていくことはできないと判断しました」とけじめをつけた。

 それでも、引退を決めたわけではなく活動再開への意欲もつづっている。坂口は「それが表現の世界なのか、また全く違った世界なのかは、今現在はわかりません…」として、役者としての活動を含めて仕事復帰を目指す。事務所サイドも、いつでも再契約できるよう門戸を開放する意向だ。

<坂口憲二(さかぐち・けんじ)> 1975(昭和50)年11月8日生まれ、東京都出身。身長185センチ。99年にファッション誌「MEN’S CLUB」のモデルとなり、同年10月、テレビドラマ『ベストフレンド』で俳優デビュー。2003年公開の映画「新・仁義なき戦い-謀殺-」で映画に初主演した。06年から始まったフジテレビ系ドラマ「医龍 Team Medical Dragon」シリーズは代表作に。父は新日本プロレス相談役の坂口征二さん。

 

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