シリア復興資金2億ドル、トランプ米大統領が凍結を指示

2018.04.01 Sun posted at 11:53 JST

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(CNN) トランプ米大統領はこのほど、米国が拠出する約2億ドル(約212億円)のシリア復興資金は使い道についての情報が欠けているとして、凍結を指示した。

米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に伝え、国務省高官がCNNに確認した。トランプ氏は先日、シリアに派遣している米軍の早期撤退も主張したばかり。

復興資金は先月、クウェートで開かれた支援国会合でティラーソン米国務長官(当時)が表明。電力や水道の復旧や道路再建など、基本的なインフラ整備事業に使われることになっていた。

米国務省と国防総省はもともと、軍主導の作戦から復興事業への段階的な移行を計画していた。

トランプ氏自身も少し前まで、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の残党を掃討し、イランのような勢力が力の空白を埋めることを防ぐため、無期限のシリア関与を続けるとの方針に同意していた。

しかし複数の政権当局者によると、2月中旬の時点では側近らに対し、シリア駐留米軍をできるだけ早く撤退させたいと発言。同下旬の記者会見でも、米国は「ISISを追い出したら帰る」と述べた。3月29日の演説では「まもなく」撤退すると繰り返した。

当局者らによると、トランプ氏は復興資金についての新聞報道を見て腹を立て、ケリー首席補佐官が国務長官代行のサリバン副長官に凍結の指示を伝えた。

ただし当局者によれば、必ずしも永続的な凍結ではなく、今後1週間のうちに対ISIS作戦に関する国家安全保障会議(NSC)などで討議される見通しだという。

シリア北部で最近、ISIS復活の動きが指摘されるなか、復興資金は凍結されれば問題をさらに複雑化させる恐れがある。

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